先日から、書こう書こうと思いながら伸ばし伸ばしになっていたこと。
それはマイケル・ヴィックのところから保護されて、アメリカ屈指の保護団体ベストフレンズアニマルソサエティで過ごすことになった犬たちのお話です。
それは何?と思われた方、興味がおありでしたらぜひこちらをご覧になってみてください。
http://nikologla.blog27.fc2.com/blog-category-20.html
旧ブログの「ヴィックの犬たち」というカテゴリーなのですが、トップの記事に連載したストーリーへのリンクを順番に貼り付けてあります。
ちょっと長いけれど、週末のお暇つぶしにでも。
英語でも構わないよという方はぜひ原作のこちらを。
『マイケル・ヴィックのヤミ闘犬場から保護された犬たちの救済と再生のストーリー。』
ヴィックの犬の中の一頭だったヘクターの兄貴分ウォレスがディスク競技のチャンピオンになるまでのドキュメンタリー。
すみません。前置きが長くなってしまいました。
ヤミ闘犬に使われ虐待されていた50頭以上のピットブルのうち、最もリハビリが困難であろうと思われた22頭はユタ州にある動物保護団体ベストフレンズアニマルソサエティのサンクチュアリに預けられました。
当初は彼らに家族を見つけてあげることはほぼ無理なのでは?と思われていたのですが、多くの犬たちが里親募集解禁の条件であるグッドシチズンテストに合格し、生涯の家族の元へと送り出されました。
その中の2頭の犬、ランスが5月5日に、レイが5月15日に虹の橋を渡って行ってしまいました。
「ジョージアやヘクターみたいに幸せな一生だった?」
うんニヤ。それは大丈夫。
ランスもレイも彼らのことを書いたドキュメンタリー「The LOST DOGS」の中でも大きく取り上げられてはいなかったのですが
もちろん彼らにも大きな戦いと素敵な物語がありました。
ランスは大きな黒い立派なピットブルだけれど、怖がりビビりグループ所属でした。
リードをつけて普通に散歩ができるようになるまで何ヶ月も何ヶ月もかかりました。
広い広いサンクチュアリの敷地内をゴルフカートに乗せてもらって移動するのも大好きになりました。
怖がりのランスのために走るコースは常に同じでないといけなかったんですけれどね。
知らない人間もとても怖かったけれど、いつも世話をしてくれるスタッフの皆さんのことは大好きになり
普段はベストフレンズのオフィスでスタッフや猫たちといっしょに穏やかに過ごしていました。
でもランスにとってグッドシチズンテストは超難関テストでもありました。
ランスの姿を見て心を奪われ、ぜひうちに迎えたいと言ってくれたご夫妻は何年も合格を待ってくださいました。
そしてランスはついに去年、念願の合格を果たし、無事にご夫妻のおうちに迎えられました。
ランスの最後の1年は大好きなヴィクトリアさんとジョージさんご夫妻と過ごした最高の時間でした。
ランス10歳。今度生まれてくる時は最初から幸せなおうちに行くんだよ。
ランスの姿はこちら。
そしてもう1頭。10日遅れてランスを追いかけて行ってしまったのはレイでした。
レイはビビりのランスとは対照的にいつもいつも跳びはねている陽気な犬でした。
とは言っても躾などされたことのないレイのそんな行動は度を越していて、トレーナーさんに苦労をかけました。
けれど人間が大好きなレイは、人間といっしょにいるためには行儀よくしなくちゃいけないんだということを学び落ち着いていきました。
レイは比較的早い時期にグッドシチンズテストに合格し、ベストフレンズのスタッフでもあるジャクゥさんとケヴィンさんご夫妻の家に迎えられました。
人間が大好きで、生涯の中で可能な限りたくさんの人に出会って笑顔を振りまくのが使命だと思っているような犬だったレイ。
そんなレイでしたが、彼の生涯はバベジア症との闘いの連続でもありました。
ヘクターもそうだったのですが、闘犬に使われていた犬たちは血の流れる傷口をそのまま放置されていたために、ダニが媒介するバベジア症に罹る率がとても高いのです。
自らの使命を果たすために笑顔を振りまき続けたレイは、当然ながらたくさんの人から愛されていました。
過酷な運命などものともせずに笑い続けたレイ。天国で思う存分跳びはねてるのかな。
レイの笑顔はこちらです。
「もう一人、サヨナラの人がいたんでしょ。」
そう。昨日、ベストフレンズのFBやブログで発表があったもうひとつの訃報。それは団体の共同創設者の一人Estelle Monroさんのものでした。
まだ今のような立派な団体になる前、ストリートで地道に募金活動をしていた頃の主要メンバーのお一人です。
エステルさんは子供の頃に患ったポリオのせいで足が不自由で、呼吸器にも障害が残ってしまったために
標高の高い場所にある現在のサンクチュアリに行って働くことは断念されました。
けれどその精神はいつも仲間や動物たちといっしょで、団体に寄せられた手紙への返事をご自宅で書いたりなさっていました。
今、ランスやレイはもちろんのこと、サンクチュアリでお世話になったたくさんの動物たちに囲まれて天国にいらっしゃることと思います。
ランス、レイ、そしてエステルさんの魂が安らかでありますように。
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それはマイケル・ヴィックのところから保護されて、アメリカ屈指の保護団体ベストフレンズアニマルソサエティで過ごすことになった犬たちのお話です。
それは何?と思われた方、興味がおありでしたらぜひこちらをご覧になってみてください。
http://nikologla.blog27.fc2.com/blog-category-20.html
旧ブログの「ヴィックの犬たち」というカテゴリーなのですが、トップの記事に連載したストーリーへのリンクを順番に貼り付けてあります。
ちょっと長いけれど、週末のお暇つぶしにでも。
英語でも構わないよという方はぜひ原作のこちらを。
『マイケル・ヴィックのヤミ闘犬場から保護された犬たちの救済と再生のストーリー。』
The Lost Dogs: Michael Vick's Dogs and Their Tale of Rescue and Redemption | |
ヴィックの犬の中の一頭だったヘクターの兄貴分ウォレスがディスク競技のチャンピオンになるまでのドキュメンタリー。
Wallace: The Underdog Who Conquered a Sport, Saved a Marriage, and Championed Pit Bulls--One Flying Disc at a Time | |
すみません。前置きが長くなってしまいました。
ヤミ闘犬に使われ虐待されていた50頭以上のピットブルのうち、最もリハビリが困難であろうと思われた22頭はユタ州にある動物保護団体ベストフレンズアニマルソサエティのサンクチュアリに預けられました。
当初は彼らに家族を見つけてあげることはほぼ無理なのでは?と思われていたのですが、多くの犬たちが里親募集解禁の条件であるグッドシチズンテストに合格し、生涯の家族の元へと送り出されました。
その中の2頭の犬、ランスが5月5日に、レイが5月15日に虹の橋を渡って行ってしまいました。
「ジョージアやヘクターみたいに幸せな一生だった?」
うんニヤ。それは大丈夫。
ランスもレイも彼らのことを書いたドキュメンタリー「The LOST DOGS」の中でも大きく取り上げられてはいなかったのですが
もちろん彼らにも大きな戦いと素敵な物語がありました。
ランスは大きな黒い立派なピットブルだけれど、怖がりビビりグループ所属でした。
リードをつけて普通に散歩ができるようになるまで何ヶ月も何ヶ月もかかりました。
広い広いサンクチュアリの敷地内をゴルフカートに乗せてもらって移動するのも大好きになりました。
怖がりのランスのために走るコースは常に同じでないといけなかったんですけれどね。
知らない人間もとても怖かったけれど、いつも世話をしてくれるスタッフの皆さんのことは大好きになり
普段はベストフレンズのオフィスでスタッフや猫たちといっしょに穏やかに過ごしていました。
でもランスにとってグッドシチズンテストは超難関テストでもありました。
ランスの姿を見て心を奪われ、ぜひうちに迎えたいと言ってくれたご夫妻は何年も合格を待ってくださいました。
そしてランスはついに去年、念願の合格を果たし、無事にご夫妻のおうちに迎えられました。
ランスの最後の1年は大好きなヴィクトリアさんとジョージさんご夫妻と過ごした最高の時間でした。
ランス10歳。今度生まれてくる時は最初から幸せなおうちに行くんだよ。
ランスの姿はこちら。
そしてもう1頭。10日遅れてランスを追いかけて行ってしまったのはレイでした。
レイはビビりのランスとは対照的にいつもいつも跳びはねている陽気な犬でした。
とは言っても躾などされたことのないレイのそんな行動は度を越していて、トレーナーさんに苦労をかけました。
けれど人間が大好きなレイは、人間といっしょにいるためには行儀よくしなくちゃいけないんだということを学び落ち着いていきました。
レイは比較的早い時期にグッドシチンズテストに合格し、ベストフレンズのスタッフでもあるジャクゥさんとケヴィンさんご夫妻の家に迎えられました。
人間が大好きで、生涯の中で可能な限りたくさんの人に出会って笑顔を振りまくのが使命だと思っているような犬だったレイ。
そんなレイでしたが、彼の生涯はバベジア症との闘いの連続でもありました。
ヘクターもそうだったのですが、闘犬に使われていた犬たちは血の流れる傷口をそのまま放置されていたために、ダニが媒介するバベジア症に罹る率がとても高いのです。
自らの使命を果たすために笑顔を振りまき続けたレイは、当然ながらたくさんの人から愛されていました。
過酷な運命などものともせずに笑い続けたレイ。天国で思う存分跳びはねてるのかな。
レイの笑顔はこちらです。
「もう一人、サヨナラの人がいたんでしょ。」
そう。昨日、ベストフレンズのFBやブログで発表があったもうひとつの訃報。それは団体の共同創設者の一人Estelle Monroさんのものでした。
まだ今のような立派な団体になる前、ストリートで地道に募金活動をしていた頃の主要メンバーのお一人です。
エステルさんは子供の頃に患ったポリオのせいで足が不自由で、呼吸器にも障害が残ってしまったために
標高の高い場所にある現在のサンクチュアリに行って働くことは断念されました。
けれどその精神はいつも仲間や動物たちといっしょで、団体に寄せられた手紙への返事をご自宅で書いたりなさっていました。
今、ランスやレイはもちろんのこと、サンクチュアリでお世話になったたくさんの動物たちに囲まれて天国にいらっしゃることと思います。
ランス、レイ、そしてエステルさんの魂が安らかでありますように。
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