神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.343 極・窮・谷・きわまる・キワマル  

2024-11-24 00:15:40 | 時評
(1)今日は、偶然、郷原信男氏の兵庫知事選についての記事に出会い興味深く読みました。
 詳しいことは直接に検索していただくとして、かいつまんで言うと次のようになります。

(2)兵庫県で3月に匿名で内部告発があった。告発者として特定された県民局長は、3月末で退職予定であったが、特定されて懲戒免職となった。
 一方、県議会に設置された百条委では、問題が「斎藤知事のパワハラ問題」として取り上げられ、当の元局長も出席が予定されていたが、直前に自殺した。
 問題は、県民局長の外部告発が「公益通報」に該当するか否かであった。公益通報なら、県の「匿名通報の犯人探し」や「通報者の不利益処分」は「公益通報者保護法違反」になるが、百条委の視点がその問題から反れて、「自殺」と「パワハラ」がクローズアップされ、パワハラで自殺が起こったかの誤認が生じていた。
 さらに、この斎藤問題の性格がメディア報道で単純化されていて、県民に曖昧かつ不正確にしか理解されていなかった。
 そこへ、ネット上で、この曖昧な認識を覆すほどの「斎藤知事に有利な断定的な発言」が発信され拡散され、斎藤当選となった。

(3)この「発信」をしたのは「折田楓〔おりたかえで〕」という人です。この人は、自分のホームページでいろいろと発信しています。まず略歴です。
  仏Essec大留学。慶大卒。仏大手金融機関勤務。株式会社Merchuの創業者・代表取締役。
  2021年 兵庫県地方創生戦略委員
  2022年 兵庫県eスポーツ検討会委員
  2023年 兵庫県空飛ぶ車会議委員 西宮産業振興議会委員
 県の「委員」が、「渦中の知事」の選挙広報を担っていたとは、なんか違和感を感じませんか。この間の動きをもっと具体的に知りたくなります。

(4)この人はつぎのように言っています。
 1.「広報全般を任せていただいた」
 2.「デザインガイドブックを」作成し、「選挙や看板を製作してくださる業者に配布」して「仕上げていただいた」
 3.「東京の大手の代理店でなく、兵庫にある会社が手掛けたということもアピールしておきたい」
 4.「約1ヶ月半、・・・全身全霊で向き合ってきた」
 ここまでにしますが、変ですね。
 ことは商品の販売戦略を練っているのでなく、知事選挙です。
 「東京の大手の代理店」は無償〔ボランティア〕で広報を引き受けることがあるでしょうか?それを「兵庫にある会社」がやったことを「アピールしておきたい」、つまりMerchu(株)が
やったといっています。
 そしてその内容は「広報全般」、具体的に「デザインブック」を作成して「業者に配布」した、つまり仕事を差配・指示した。「約1ヶ月半」も「全身全霊で向き合った」といってます。
 
(5)「大手の代理店」は無償では仕事を引き受けないでしょう。
 では、お金・報酬を受け取ったのでしょうか。
 受け取っていれば、公選法違反では?
 受け取っていないとすると、スタッフは皆ボランティアでしょうか?
 しかし、この会社は兵庫県の「ミモザ企業認定」を受けているという投稿があります。それが正しいなら、「労働法令に違反する事実がない企業」のはずですから、従業員のSNS運用業務に対価が支払われていることになります。そのお金はどうしたのでしょうか? だれが負担したのでしょうか? 誰からももらわずに会社が負担したとすると、会社に不利益を与える行為ですから「背任」ではないでしょうか?

 (6)その他に、「オフィス」での作業中の写真が載せられています。そこには、撮影設備・機器もあります。これがもしボランティアだとしたら、会社の施設を使って本来の目的でない事業をやっているところを宣伝したことになり、ウソの宣伝では?
 
 もう、ネットだけでなく、マスコミもこの間の動きの悪さを反省してか動き出しています。沸騰し始めています。あの選挙は異常でした。われわれはもっとしっかりしなくてはいけないでしょう。

    
    かの時の 思いはかなき 野辺の花

【コレクション 117 馬場辰猪】
 今日は、福沢諭吉が愛してやまなかったという馬場辰猪です。
 「その非常な勉強によって蓄積した学殖と、常に民衆の立場からの見識と共に、きわめて高潔な志操の持主であった」と富田正文氏は「推薦文」で評しています。



 この大きさは、B5判6㌻です。B5判3枚分の横長の用紙を、最初に左から3分の1を、次に右から3分の1を折り込んでできています。
 全体は、
 1㌻ 上掲
 2㌻ 推薦文 富田正文 高潔な志操の持ち主
        遠山茂樹 在野の志を貫く苦闘の生涯
 2~3㌻ 全4巻の内容
      馬場辰猪君—追弔詞― 福沢諭吉払涙記
 4㌻ 本文組方見本 
    体裁:四六判 平均400㌻ 定価:4700~5200円
 5㌻ 刊行にあたって 1987年7月 岩波書店
    本全集の特色
    *下に載せました。



 6㌻ 刊行案内 1987年10月23日 
    実物大写真
  以上です。
 
 アメリカも、ロシアも、ガザも、どんどん悪くなっていきます。不当なものがはびこるのは我慢できません。その点、神足勝記もそうでした。
 彼は幕末・明治の人なので、今から見ると我慢ならない思想もありますが、しかし、不当なものを放置したり許す人ではありませんでした。だから、もし彼が今いれば、きっと話ができます。それから、カネを大事にする人とカネの亡者は違います。その点でも、神足はしっかりした人でした。

 昨日、庭のバラを切って部屋に飾っておいたら、今日になって、珍客が申し訳なさそうに出てきました。
    


コメント
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