宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

茶道を稽古していて良いこと

2018-09-30 15:19:55 | 茶道

”茶道ってなんだろう”と時々考えてしまいます。
稽古をしていて何か形のある作品が出来るわけでなし、役に立つ技術が習得できるわけでなし、学問とは言えないし、身体を鍛えるものでもなし。趣味とも言い難い気がします。
しかしずっと稽古を続けます。お茶名が頂けたところで一応区切りはつきますが、その後も延々と稽古を、エンドレスな稽古事と言えます。

では、茶道は何の役にも立たない稽古事なのでしょうか?否、違います。

茶道を稽古してきてよかったことは沢山あります。

1)軸の文言から日常にも役立つ禅の哲学的な思考が学べます。
2)人前でお点前をすることから集中力・非日常の緊張感を味わえます。
3)季節感に敏感になります。
4)人をもてなしすること、もてなされ方を知ります。
5)相手の気持ちを読み取る、気働きができるようになります。
6)お道具等から文藝・美術等を学べます。
7)正客と亭主の会話などから教養ある会話術を学べます。
8)自然に対し謙虚に、人に対しても謙虚になっていきます。
9)美的センスが養われます。
10)物の扱いが丁寧になる

茶の根本思想「和敬清寂」の感性が養われることになり、これらは一朝一夕には得られませんが、長く稽古をしていくうちにだんだん培われていくのだと思います。
眼には見えない人間磨き。
コメント (3)
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