![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/67/53ccf44f26bd57dd869a4198d6c9a043.jpg)
没後90年記念の展覧会です。
明治初めはフランスの近代美術の追随の時代で、初期のころは風景画を水彩画で描いていますが、途中から油彩画になります。「橋」の水の表現はは印象派のモネ影響を受けていると感じました。
”劉生の首狩り”と言われるように、いろいろな人の肖像画を描き始めます。「画家の妻像」や「武者小路実篤像」は興味深いです。
自画像を沢山描いたのも劉生の特徴。面長で眼鏡をかけている像を見ると、若い時の主人の顔に似ているよう・・・(私の妄想か?)
デューラーの自画像を基に絵にデザイン化された「劉」という印を日本風に入れるようになります。
代々木近くの赤土の風景画も何枚かありました。「切通の写生」は重要文化財。
静物画も書かれていますが、陶器の表現はとても素晴らしいです。「壺」の壺の表現はとろんとした染付の陶器の肌感覚が良く出ています。
いよいよ「麗子像」のコーナーへ。
チラシの「5歳の麗子像」はクラシック風で、しっかりとしたタッチで写実に描かれています。
座した像、立ち姿像、水彩があり、木炭、コンテといろいろです。こんなにもたくさんの麗子像を一気に見られたのも初めて。
美術館展よりも、一人の画家に絞った展覧会は私は好きです。