先日は、4年生のルイ君のレッスンでした。
ルイ君は、知的な遅れが3年位あるようです。
自閉的な傾向も、少々あるようですが、いつもニコニコしていて、とても可愛いのです。
さて、ルイ君は徐々に、両手でピアノを弾くことにも慣れてきて、
最近は自然な形で弾けるようになってきました。
そこで、リズム打ちの練習を、レッスンのプログラムの中に加えることにしました。
リズム打ちの練習は、これから出て来る8分音符の予備練習になりますし、
記憶力の訓練にもなります。
「ルイ君、今からね、リズム打ちの練習をしますね。
先生が、タンタンって、手拍子を打つから、ルイ君は真似してみてね。」
私は、そう言って
タン タン タン タン|タン タタ タン うん (うん=四分休符)
と手拍子を打ちました。
するとルイ君は
「出来ません。覚えられないよぉ。」と言いました。
「ルイ君は、4年生でしょう? 4年生ならば、出来ますよ。」
と励ましましたら、気を取り直して挑戦してくれました。
1回目は、やはり覚えられませんでした。
2回目も、適当に手拍子を取って「出来ないよ~ 」と言いました。
3回目は、私が手を添えて、打たせました。
4回目は、私と一緒に打たせました。
5回目は、私の後に、続けて打たせました。
すると、ちゃんと打つことが出来ました。
「ルイ君、凄いね ちゃんと出来たね
ルイ君は、もしかしたら天才ですか?」
「はい、僕は天才です」と嬉しそうでした。
自閉症のマサ君(6年生)も、最初はなかなか覚えられませんでした。
でも、根気よく指導するうちに、ちゃんと出来る様になりました。
最終的には、4小節のリズム打ちが、暗記出来るまでに成長したのです。
なのでルイ君も、じきにコツをつかんで、
上手にリズム打ちができるようになると思います。
子ども達の可能性は、限りないな~と、いつも思っています。