Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

今週の出来事

2011-01-22 | Blues
 寒さがまだまだ続きそうとか、花粉のヒサンは来月中頃からとか環境的にも逆風厳しい折、昨日久々にジャケットの構造とか製造工程に関する解説を読む機会があって、既視感というか昔知っていた人にばったり会ったような、不思議な感覚に囚われました。



一昨年の秋ブログを始めて間もない頃書いたような気がしますが、十五年以上前、既製服で世界のトップ・レベルと言われる商品はいったいどういうものだろうという疑問から、見た眼も、着心地も、過不足のない細部やプラスアルファの味わいも併せ持つ本格的な服はないかと、欲張って色々集め始めました。

すると現在、既製品ではイタリア製品に行きついてしまうのは仕方ないことで、ある方は点在する美術館や街のそこかしこに見られる像の立体感を常に見るような、環境のなせる技だと言います。

以前、作りは良いが古臭いと言われていたアメリカのOxxford Clothesのように、新しいディレクションで息を吹き返す例はあるものの、製造業を衰退させてきた先進国が多いなか、やはり高級衣料分野でのイタリアの地位は当分揺るぎそうにありません。

メーカーの事情で細胞分裂のように枝分かれし、少ロットで味のある製品を目指す新興メーカーの起業など、イタリアでは伝統に裏打ちされた層の厚さがまだ残存しています。

そんなこんなで多少解かった頃、取り扱い商品の目に見えない品質向上を唱えその後格段に進化しましたが、度重なる志向性の転換から、その頃の製品はすでに先祖返りしているかも知れません。
携わる人によって、興味の力点が変わってしまうようです。

ここではそういう段階をクリアした前提で、コーディネイトをご覧いただいていますので、昔さんざん他人に語ったはずの構造の事など、普段はすっかり意識の外でした。

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