幸い数日おきに日射しもありますが、まだ梅雨に入ったばかりでこれからが本番という予報もあります。でも、沖縄には早くも梅雨明け宣言が出ました。
先日、この時期然るべきスタイルに合わせる薄手の綿コートが、意外に見つからないと聞きました。
そういえば、シャカシャカいいそうなシンセティックな素材はよく見掛けますが、綿で薄手というのは確かに見ません。
これは綿かなと手に取ると、ポリエステル・ナイロンで綿に似せた素材感をだしていたりします。
一頃は国産生地Ventileなどの高密度綿織物で、透湿防水や撥水の機能もうたわれた商品がありました。蓮の葉など自然界の機能を模したり、微細な起毛感を付与したり、新し目な商品がいくつか並んでいた時期もあったような気がします。
カジュアル化の波で丈の短いコートが中心になり、化学繊維が違和感なく受け入れられる素地が固まって、クラシックな雰囲気のコートは置き去りにされてしまったのかも知れません。
いや、綿の物性の問題からPertexみたいな素材ほど薄くはないにしても、梅雨や台風シーズンを少しでも快適にやり過ごすよう、あおり止め等の細部を含めたデザインと素材が満たされた品が、何処かにあるでしょう。
子供の頃、金木犀の香りは強過ぎて、その匂いを好ましく感じるようになったのは大人になってからです。嗅覚が適度に鈍くなったのでしょう。
散歩していると、外来種と思しき繁殖力の旺盛な花が、春先から生垣に咲き乱れ、強烈な臭いを発するものがあります。
こちらの嗅覚が鋭敏になったとは考えにくいので、花は相当な臭いをまき散らしているはずです。でも、虫を呼び寄せる必要に迫られたり、花にも都合があるのでしょう。
こちらが時期により臭い。
冒頭の画像は、1946年のVinylite Plastics Raingearの広告。