森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

世界的視野に向けて

2008年01月26日 11時43分43秒 | 過去ログ
昨日は、今年度最終の岡山での講義。
これで2ヵ月ほど新幹線にのらずにすむ。
新幹線ももはや通勤のような感じで、
どこかに出張するという感覚はなくなった。

乗るやいなや、即座に睡眠。
仕事をしたいが、乗物に強くないため、
いつも途中で投げ出すので、
最近はあきらめがつくようになってきた。
飛行機内は大丈夫だが。

昼間部、夜間部ともに、
行動レベルから、認知レベルへ、そして神経生物学的レベルへとは、
逆の方法で、つまり臨床的解釈を、発達障害児で求めた。
神経レベル、つまり脳の機能からすすむ方法は基礎科学では当たり前で、
生理学とはそういうものだが、それでは臨床思考能力は養わない。
想像力を高めることだ。



未来の自分の息子、娘の教育のためにも。

講義を終え、大学院生の研究計画を考えた。

おかずをいっぱいつくってもしかたない(いろんな文献を読んでもしかたない)。
まずは、何弁当にするのかを決めることだ。


そのまま、今日の講演準備にとりかかる。



今日の大阪府理学療法士会の講演が終了すれば、
アムステルダムに一時期、逃亡する。
その間、リフレッシュとともに、やるべき仕事を機内で行う。

今は神戸のネットカフェ。
これから、神戸大の山田君の少し研究の計画を相談し、
そのまま、今日の会場の箕面に向かう。


今日は深夜になっても帰り、そして、明日は準備をしないといけない。

いつものようにばたばたで外国に行くと、
ベルギーでの強盗事件がよぎる。

安全対策はばっちりに。
外国がなれているといって、おごりは禁物。


イタリア行きの連中も、明日あたりから行くんだろうな。

今年は60名ほどのマスターコース参加のようだ。

院生の藤本君はアムステルダムの学会と、それをはしごする。

人生にとって、とっても充実した日々になることだろう。

世界に身を置くと、なんて自分は小さいんだと肌で感じる。

そして、どうでもよいことに目くじらをたてるのはやめる。



私たちが見ている世界

2008年01月26日 00時23分52秒 | 過去ログ
多くの人は、物体は自分の身体の外にあって、それを目で見たり手で触ったりして感じていると考えています。それを常識として疑ってみたことすらないと思います。でも本当をいえばあなたが感じている物体は、身体の外側でなくて、あなたの脳の内側に存在しているのです。
 「物体が存在していることと、物体が存在していると感じることは無関係である」
 脳が物体の存在を認知するためには、その物体に対応する適切な神経活動がおこる必要があります。神経が活動してはじめて物体が認知されます。
 もし何かしらの原因で、起こるべき神経活動が脳の中で生じなかったらどうなるでしょう。もちろん、あなたは物体を認知することはできないでしょう。物体が網膜に映ったとしても、あなたの脳が反応しなければ、何も感じていないのと同じです。

 神経が適切に活動することが「認知」のすべてであって、それ以上、それ以下でもありません。物体は私たちの体外に存在しているのではなく、脳の内側に存在しています。

By 池谷裕二