森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:脳は矛盾を嫌う

2011年07月11日 09時13分16秒 | インフォメーション
土曜日,岡山よりいったん伊丹空港に戻り,
そのまま大分に.
先日,自分の乗った飛行機が墜落する夢を見て,
その直後だったので,なんか潜在的な不安感があった.
夢であるが,脳内の知覚現象は,
それを現実に落とし込んでしまう.
脳は錯覚に弱い.
吊り橋効果だの,
血液型だの,県民性だの,
ジェンダーだの,
私たちの感じ見ている世界は,
様々な媒介の影響が大きく,
それによって意思決定され,
思い込んでしまう.

無事に大分空港につき,
河野先生,井手先生にお迎えいただきました.
河野先生は大分県士会長でありながら,
個のフットワークのよさ.
まさに地でいく,active step
人間は会長という職に
妄想を抱き,
すなわち錯覚し,
そのように振る舞わなければならないいと,
意思決定や行動計画に影響してしまう.
つまり,会長を演じてしまうのである.
そのイメージがいわゆる権力の象徴の会長であったり,
もう自分が成長するイメージがなく,
下を指導する立場というイメージになってしまえば,
脳がそのように思いこみ,
そのように振る舞ってしまう.
悪しきお手本がこの世は蔓延する.
科長,教授,そんなものもイメージにすぎない.
それをふるまって満足する.
そんな人生はもったいないと思います.
人生ははかなき短いもの.
そういった役職を演じず,
自分を演じることの方が,
やはり,自分らしく生きることだと思います.

さて,今回の講演は,
大学の授業で取り上げている情動がメインイベントでした.
その前にpain rehabilitationで示した
痛みの神経機構,
そして痛みに対する脳のリハビリテーションからスタートし,
痛みは情動的・そして認知的側面を持つことを理解してもらいました.

その後,情動に入り,
実に情動に4時間近くかけ,
いかに対象者との非言語的コミュニケーションが重要であるか,
科学的,すなわち研究データを駆使しながら,
臨床的に解説しました.
言語の前に非言語である.
脳のシステムはそうなっています.

土曜は4時間の講演.
そして,その後,懇親会.
二次会は別府のノスタルジアあふれる街並みを通り・・・
人間はどうして履歴を回想することに喜びを感じるのだろうと思い,
そして,私のロック好きというためだけに,
HITPARADE CLUBにつれていっていただき,
50年代,60年代ロックを聴きながら,
酒を飲み,
ダイアナのような女性ボーカル(あゆみさんというらしい.youtube)に
プレゼントをいただき,
Common everybody そして,Johnny B Goodをシャウトしました.
リーゼント時代の自分を思い出しながら.

youtubeにunchain may heartがあった!
Ray !

あと,竹瓦温泉の建物がすばらしかった!

翌日は前日の講演で,移民の歌で起きるといったことから,
わざわざ,河野先生がツエッペリンのre masterアルバムをもっていただき,
講演先まで,車では移民の歌になり,
控室ではAeroSmithが流れるといった,
もう感激ものです.
それで心地よく,朝早いですが
9時から講演をまさに快適に3時間過ごせました.
ロックンロールと叫びながら.
講演はステージであるし,
自分を表現する場でもあり,
自分を知る場でもあります.

その日は残った心の理論,
そして,高次脳機能障害をまさに
竜巻のように走り去る失態でした.
このリベンジは次回,
臨床実践を交えて考えたいと思います.

大分空港に帰る高速からは
由布岳の新緑,そして雲はもう夏の模様.
大分の緑に映えて,ぷちバカンスの気分でした.

また3月に大分県理学療法士学会の特別講演でお世話になります.
その時は神経可塑性と機能回復を話します.

いずれにしても,今回のテーマをいただいてよかったと思います.
学習,機能回復,様々な手技の前に,
情動,コミュニケーションですから.
そして,言語と非言語の矛盾が生じたとき,不快の情動が生まれます.


自分の情動のコントロールも
脳科学を知っていれば,ある程度可能になります.
脳を学ぶということは自分を知るということですから.

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