森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

ライブの告知!!!

2010年06月07日 22時26分40秒 | 音楽
Brain of Rock 10’ in OSAKA

Cast:The cortex/ハニーテイスト/Blue Bear/subcortex

※The Cortex (奈良)私がVocalのバンド, Drumはハスキー(畿央の3期卒業)、BassはYUTAKA(畿央の3期卒業)、Guitarはつじぐ~(畿央の1期卒業)、そしてもう1枚のGuitarが乾氏(奈良リハのセラピスト)のガレージ・ロック
  ※ハニーテイスト(香川)Vocal & GuitarのMr.ANABUKI(高知医療の教え子、香川の教員)が率いるヘビーメタル
  ※Blue Bear(奈良)畿央の現2年生バンド
  ※subcortex(高知)Vocalのヨッシー・プラント(高知の教え子、臨床PT)、GuitarのJimmy Myojin(高知の教え子、臨床PT)、Bassのジョン・ポール・タバ(高知の教え子、臨床PT)、Drumのジョン・コヤブによるハードロック


2010. 7. 3 (Sat) Open (17:30), Start(18:00)

千日 TRIBE (http://kaerudou.net/tribe/)

 1,000(ドリンク代別)

チケットはまもなく完成します。
ライブに来てくれる方は下記のメールまで!!

sssr_morimori@yahoo.co.jp
(私が管理しているアドレスです)

ぜひとも講演でなくライブに・・・




日記:先週末

2010年06月07日 22時26分17秒 | 日記
しばらくぶりに奈良に帰ってきました。
木曜日は授業・講義を終えそのまま京都へ。
古谷さん主催のイベントに参加しました。
「脳を学ぶ(2)」出版記念イベント。
沖縄から「古酒と沖縄料理の店 波ぬ花」の女将も参加いただき、
沖縄料理を堪能しました。
安楽寺の離れが改装されており、その空間がまさに癒しの空間へ。
ただでさえ、今でいうパワースポットなのに、
このような空間にいると時間が止まり、
もうこのままここで仕事をと思いました。
京都東山はそのような空気を与えてくれます。

参加者、全員その日に会いましたが、意気投合し、そのまま2次会へ。
自転車でお見えになられた助産師の行動力には脱帽しました。

0時過ぎに、安楽寺のゲストハウスへ。
そのまま熟睡させてもらいました。

翌日、古谷さんとの対談イベント
ちょうどの参加者が写真を囲んで、
沖縄、自然、子育て、男と女の違い、最近の問題、などについて語り合いました。
中には大先輩の方々もお見えになられ、話を聞いていて、その強さ、そして優しさに感動しました。

夕方、11月の文化の日に那覇でのイベントを約束し、
そのまま大阪へ。
年1回の教職員合同のKIO会に参加し心斎橋の日航ホテルへ。
うちの大学は教員、職員ともども仲が良い。心地よさを感じました。

2次会、3次会と続き、奈良組でタクシーで帰りました。

土曜の夜は名古屋に向かい、ペインリリース研究会の役員の皆様と懇親しました。
独特の空気感を感じました。
その後、MAGIC BAR「ふしぎ」に向かい、
ここのマスターの手品に、今までにないふしぎと感動を得ました。
名古屋に行った甲斐がありました。
体性感覚がだまされるなんて・・・

日曜は名古屋大学の鈴木教授とモスバーガーで朝食をとり(意外性がまた脳を揺さぶる)、
そして、10時より2時間ほど講演をしました。
テーマは「痛みの脳神経科学」というテーマで。
私自身、とても新鮮な講演でした。
協力してくれた新進気鋭の甲南女子大学の西上先生に感謝です。
講演はまずまずの出来で、それよりも鈴木先生をはじめ、みなさんの優しさに心地よさを感じました。

14時に途中で失礼し、そのまま名古屋から大和八木まで。
16時10分に八木駅にバンドのメンバーに迎えにきてもらい、
そのままスタジオ入り。
3時間練習しましたが、講演後、あるいは、この数日のハードスケジュールで、
声が出ず、すっかり自信をなくしました。
練習しないといけません。久しぶりに歌の練習をします・・・
それよりも、来週のデンマーク出張で、ヨーロッパの気候でのどがやられそうなのなイメージできる。。。すでに喉には痛みうがはしっているので・・・これはもちろん急性痛ですが、もう持病ですね。
講演をやめて、ボーカルに専念したいです・・・

22時に久しぶりに家に帰りつきました。

たなったメールが怖いですが、それよりもヴォーカルの練習が大変そうですが、
その前に、ISEKのポスターを作成しなければなりません・・・


子どもの脳への回帰

2010年06月03日 06時46分14秒 | 脳講座
脳を学ぶ(1)では、脳について知ることの重要性について説きました。その視点は、今の人間の脳は進化の過程で形成され、今なお変化しているという点、そして、絵を使い視覚的にも表象してもらうという点に重点を置きました。

活字ばかりだと、言語的表象のみ脳に蓄積され応用・展開能力に欠けてしまうことを危惧し、子どもが学ぶプロセスにしたがい、視覚的表象を利用するために、絵を大きくし、そして後半には脳だけを示し、ぬり絵をしてもらいながら、脳の中に視覚的表象を築いてもらい、それまでの文章との統合を行ってもらおうという意図です。

さらに、巻末はクラフトによる脳模型の作成を促すようになっています。子どもの本に付録がついているように。これは、手、すなわち運動・動作を行うことで、体性感覚、すなわち自分自身の内的な感覚を脳を作成することで記憶として残してもらおうと意図したものです。

教育心理学者のブルーナー博士は、子どもが何かを知るための手続きとして、動作的表象、視覚的表象、言語的(象徴的)表象をあげ、それらが心的に統合されることで発達していくことを述べています。神経科学者の入来博士はこの表象が生み出される脳内メカニズムを研究していますが、それらが段階を踏みながら、脳のなかで統合されていることを仮説立てています。最初は身体を利用した運動です。子どもは、まれたては言語をもちえていません。したがって何かを知るためには、自らの手足を使って、それにタッチすることから始めます。能動的接触(アクティブタッチ)です。身体を使って脳に経験を宿らせる。その手法をまずはとります。その後、その接触と視覚(見るという行為)を統合させはじめます。

脳を学ぶ(1)では脳の模型がついていると滑稽に思ったかもしれませんが、これは意図があったのです。大人の脳は概念形成により自らの行動を制限しています。脳を学ぶ(1)を買った人でも模型を作製していない人は数多くいるでしょう。それは大人の脳だからです。すでに言語的表象の世界観のみで生きているからです。これは脳卒中になった方々にも垣間見ることができます。自らの身体を使って世界を知るという手段は、遠い過去です。だから、言葉優先で事象をとらえてしまい、自己の身体を知ろうとはなかなかしません。大人の脳はもう一度子どもの脳に回帰することで、学習が生み出されるのではないかと思うのです。身体を介して学習するからこそ、子どもたちはあのような笑顔をつくっているのではないでしょうか。読む、見るだけでは不十分です。動くということで、脳は育まれていくのです。一度、脳を作製していただき、自らの体を知るということを経験してみてはいかがでしょうか。患者さんにそれを教える仕事をしているのですから、その経験は活かされると思います。

概念のみに捉われる志向性は、「やっても無駄だ」といういらない概念もつれてきます。あの付録の軽い脳をもってみれば、脳ってもろいとか、やわらかいとかを思うかもしれません。その脳には愛着がわき、脳をもっと知ろうとか、脳をもっと大事にしようとか、自分の脳って何?とか思い始めていただければ、あの本は成功といえるでしょう。

京都写真展&トークショー

2010年06月02日 06時25分44秒 | インフォメーション

①前夜祭 6/3(木)18:30~  会費3500円(琉球料理&泡盛&ビール)
沖縄にある料理店「波ぬ花」の女将に京都に来ていただき、本場琉球家庭料理と泡盛を飲みながら、森岡&古谷さんと語らいませんか?
先着20名限定

②トークショウ 6/4(金)14:00~15:30  無料
『脳を学ぶ②』出版記念企画 ~森岡と写真家 古谷千佳子さんの対談~
どんな話に発展するかは、お楽しみ!?
著書にはない、新しい話題が盛りだくさんの予定です!

詳しくは、古谷さんのHPをご覧ください。 


日記:5月最終週

2010年06月02日 06時23分54秒 | 日記
しばらくブログの更新が滞っていました。
岐阜のPT学会以降。目まぐるしく時がすぎていました。
全国学会では今年は基礎系部会での司会と神経系のセッションの座長であり、
比較的平穏な時間を過ごしました。

基礎系部会では、体性感覚の再考を考える意味を提供したかったのですが、
レベルが少々高く、臨床への示唆の点で不十分だったかもしれません。
しかしながら、基礎~臨床が高速道路のようにつながってしまえば、
それは単純な思考回路を作ってしまうだけです。
ダイレクトな基礎研究はほとんどありません。
地道につないでいくだけです。
安易に簡単なほう(つまり臨床応用)に流されてもだめです。
医学を含めて、科学というのは、目に見える層(臨床研究)よりも
目に見えない層(基礎研究)が圧倒的に深いのです。
その深さに科学は裏付けられます。
表面だけのエビデンスにとらわれてしまうと、
困難に当たった時に何の解決の糸口も生み出しません。

今回、いくつかの臨床研究を聴いてて、それも思いました。
この質問をすれば、それは検討していません、であったり出てくるのだろうなと思ったり。

座長をしていて、これだけ演題が増えたけど、ノイエスな研究はどれだけだろう、と思い、
今が正念場なのかなとも思いました。

きちんと整理されている研究よりも、少々荒削りで落ち度はあるが、新しいものを提供しようとしている研究に未来を感じます。
理学療法学は治療学です。
評価にとどまらず、治療を吟味する基礎・臨床研究が求められると思います。
専門部会に移行し、学会手動で治療を吟味する、そういうことが大事だと思います。


学会より帰り、締切原稿を横目にみながら、授業・会議に出ずっぱりで、
院生の指導が不十分な毎日です。
知らないうちに6月です。
大学院生もそろそろ完了させるよう、進めていきましょう。
道が開けないと不安になりますが、それでもトンネルを掘り続けるというのが学習なのです。