百歳に向かってもう一度歩いて世界一周

平成7年1月1日より歩いて世界一周に挑戦して居ますので引き続き続けますのでご照覧あれ!

早まってしまった桃の注文

2012年08月27日 20時17分11秒 | 随想

  8月27日(月) 平成17年1月1日より 2,80日目       
        歩いた歩数      その距離   
        15,386歩     10,770m
総計 39,300,056歩 27,510,039m
ドイツ・オランダ、ベルギー.フランスパリ.ロンドン経てリバプールに向かう、後 7,391m

 昨日のマレットゴルフ大会で約束した品物を副理事長家を訪れた際、偶々お盆に息子から貰った桃の話が出た。大きな桃で色は真っ赤で如何にも美味そうだったが、食べたら堅くて甘みもなければどんけつなし不味くて食べられなかった。あんなに色づきが良いのに不味かったのはどうなんだろう。色がついたから良いだろうと未熟な桃を採って出したんじゃないか、と問われたので、私はここぞとばかり経験談を喋り出した。

 私はズブの素人で八百屋稼業に入ったので、何処にどんなものがあって、どうやって仕入れてくれば良いのやらさっぱり判らず、宮崎先輩の指導を受けて居た。桃は「川田」と聞き、川田の仲買人から買っていた。品種も知らないまま「桃」を売っていた。三輪車を買い長野の市場から仕入れるようになって早生・白鳳・大久保・白桃・缶桃などの名前を覚えた。品種と見た目の区別が出来ぬまま価格だけで盲商売をしていた。高田の市場へ持って行ってしこたま儲けたが、その桃が不味かったという話から次には大損したこともあった。

 兎に角、果物は見た目が良くても味が良くなくては、信用に関わることを知って、勉強を始めた。果物専門の移出商になってからはその成果は信用につながった。後に自分が市場を経営する立場になって、生産者と「味の良い産地」作り真剣に取り組んだ。お陰で業界を遠ざかった今も真面目な生産者との交流が続いている。

 今年は早々と桃の発送を依頼した。出荷した知らせが無いのに、「美味しい桃有難う」の電話が入った。その翌日、清算に行き、選果で撥ね出された桃を貰ってきた。確かに美味い桃だった。お世辞でないことが判って安心した。納品書を見ると「あかつき」とあった。

 私は副理事長が桃を贈答用に発注することを聞いたので直ぐ私が頼んだ生産者を紹介した。午後、副理事長は早速送り先を書いて持ってやってきたのでFAXで送り、川中島白桃を指名した。すると、「未だ収穫していない。9月に入るが良いか?」という。

 ここでやっと気がついた。わたしが桃をお願いしたのが早すぎたのだ、と。お盆も過ぎたので、川中島も間もなく始まろう。終わってしまってからではどうにもならない、と注文したのが拙かったのだ。あの時、川中島と指定すれば良かったのにと後悔した。