裁判記録というのは永遠に保存される、
と、勝手に思い込んでいましたが、どうやらそうではないようです、
2022年秋には、最高裁判所が『永久的に保存する』ように指示を出している、
“特別保存”の対象だった重要な事件の裁判記録も破棄されていたのが明らかになりました、
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これを聞いて驚いたのは2点、
1点目:マジ!そんな重要な裁判の記録も数十年で捨ててしまうんだ
2点目:え!?裁判記録って、今も紙だけで保存しているんだ
という2点でした、
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とくに2点目=紙だけでの保存に違和感を憶えました、
今の世の中、あらゆるモノがデジタル化されてデータで記録されているのかと思っていましたが、
デジタル化がまったく進んでいない日本の政府や役所、
デジタルデータでの保存というのは、まだまだ進んでいないようです、
トホホな国の実力です、
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もちろん、公文書は民主主義の根幹をなす財産である、という考え方は我が国にもあります、
独立行政法人ですが「国立公文書館」という組織があります、
館長の挨拶冒頭にはしっかりと以下の文章があります、
公文書等は、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であり、、、云々とあります、
しかし、HPの精度を見る限り、デジタル化IT化は期待できそうにない、、、
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国立国会図書館もあります、
こちらは公文書にかかわらず、重要と考えられる文書資料を保存し、国会運営を補佐する組織です、
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しかし、、、
森友学園事件での財務省による公文書改ざんの疑い、重要記録の破棄などをみても、公文書保存に関してはとっても甘い国民性のようです、
喉元過ぎれば、的な、、、
いまさら、ごちゃごちゃ云わんと前向けよ、とか、、、
民主主義の根幹がまだまだ根付いてないようですな、
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とにかく、公文書や裁判記録はデータ化してデジタルメディアで保存すべきなんだろうな、とボンヤリ考えていたら、、、
なんと、CDやDVDのデータも消えてしまうのですね、ショック、
ほぼ半永久的に残ると思っていたのですが、、、
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ざっくり書くと、
音楽CDのようなメーカー制作データは精度が高い、
でも、保障できる寿命は100年くらいのようです、
自分でデータ化したCD-R、DVD-R、CD-RW、DVD-RWは10年~100年程度、
保存状態によって大きく変わるようですが、
10年後くらいからは劣化が始まるという感じです、
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これは“保存したデータ自体が消える”のではなく、
CDやDVDの構造上の仕組みが劣化して“データが読みにくくなる”という現象です、
食品に例えると『中身は大丈夫だけど、包装紙が傷んでくる』というような感じ、
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なるほど、公文書や裁判記録をデータ化しても、100年後には閲覧できない可能性があるのです、
難しいなあ、
結局、紙で安全に確実に保存する方が有効なんだろうか?
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デジタル化があらゆる分野で進む現代、
「記録のデータ保存」という側面で観ると、理想的な環境が整ってきたように感じていたのは勘違いのようです、
ま、悲観論としては『100年後に日本があるのか?』という論点もあるし、
楽観的には『100年後には画期的な記録方法が発明されている』と云えるとは思いますが、、、
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いっそのこと、個人的に残したいモノは洞窟の岩壁にでも書いておきますか、
こちら、4万5500年前に書かれたと考えられているイノシシ、
保存期間という意味では、我々の最新技術も先人の熱い想いには及ばないようです、
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