テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

サヨナラ「大西酒店」、『老舗酒場後継者育成事業』を立ち上げたい~今日のお店:大阪中津「大西酒店」。

2018年09月28日 | 世の中


ホント残念です、

先週2018年9月22日(土)を以って大阪中津の老舗酒場「大西酒店」が廃業閉店しました、



知らなかったのですが、名物大将がこの春に他界、

後継者不在のため、店の営業継続が難しくなったとのこと、、、

う~ん、本当に残念です、



立派な店構え、広めの角打ちスペース、

日本酒の揃えも良く、それになんと云っても大将の愛すべきキャラクター、



関西にはいろんなタイプの良き酒場がまだ残っていますが、

その中でも五指に入る良きお店でした、



ホントに惜しい、

なんとかならなかったのか?と思ってしまうのはワタシだけではないでしょう、

でも、それはあくまで傍観者の目、

当事者の方々はもっといろいろな事情の中で苦悩されて、今回の決断を下されたはず、



致し方なし、サヨナラ「大西酒店」、

でね、またしょうもない話ですけど聞いてもらえます、



「大西酒店」の廃業もそうですが、昭和から平成にかけて“老舗”がどんどん廃業しています、

酒場だけではなく、書店、散髪屋、八百屋、魚屋、煙草屋、駄菓子屋、総菜屋、



さらには、特化した技術を持つ町工場や中小の和菓子屋、煎餅屋など、

大手流通ショッピングセンターの隆盛で、

個人経営の街のお店はどんどん姿を消していきます、



『大廃業時代』という言葉もあるようです、



しかし、老舗酒場のような経営者と客が一体となって作り上げてきた店は再現不可能、

一度無くなってしまうと、もう二度と手に入れることができない貴重な文化的財産です、

それが、個人経営という脆弱な経営基盤のためにどんどん廃業して行く、

傍観者ですが歯がゆいです、



中にはお客さんが跡を継いだ、という話も稀ですが何軒か実例はあります、

エエことです、



できれば「大西酒店」の跡もワタシが継いでみたい!とか衝動的に思ってしまいます、

でも、口で云ってるだけでは何もできない、



そこで、こんな事業(ビジネス)を立ち上げるのはいかがでしょうか?

『老舗酒場後継者育成事業』、

そう、経営者の高齢化に伴う老舗酒場廃業という文化的財産の損失を防ぐための制度です、


制度の仕組みは・・・

① 自治体が地域の老舗酒場に対して『老舗酒場後継者育成事業』を開始したことを広く周知する

② 廃業が目前に迫っている酒場の大将・女将のなかで、赤の他人の後継者でも良い、というお店を対象に後継者を公募、両者のマッチングを精緻に行う


③ 選ばれた後継者(候補)は半年間、店でその店のポリシー、価値感、メニュー、客対応など、その酒場の核の部分(継承すべき価値)をみっちり修行していただく


④ 修業後、大将・女将と後継者がお互いに納得すれば、店の経営権を委譲する、その際の条件(賃料・権利・屋号店装など文化的価値継承)などはしっかりと明文化する


⑤ 常連客にはこの代替わり継承が正統なものであることを周知(老舗酒場継承制度 オフィシャル認証店)、引き続き店の応援をお願いする



ま、だいたいこんな感じかな、、、

とにかく、老舗酒場と後継者を上手に引き合わせる事業にしたい、

酒場の核、価値をしっかり理解して残していきたい、

大阪市に提案してみようかな、、、どうですやろ?

【今日のお店:中津「大西酒店」】

前週の土曜日は客が殺到、注文がさばききれない事態になったと聞いていたのですが、

廃業まであと4日のこの日、19時頃に行くとお待ちの列が!

でも、15分くらいでなんとか無事入店、

17時開店から20時頃までが混んでいたようです、



助っ人のお嬢さんが2名入られ(大きな戦力)、

女将他スタッフと共に一生懸命に対応、






ほぼ、いつもの「大西酒店」の雰囲気で呑めて良かったです、






さすがに日本酒の種類は少ない、もう仕入れとかも止まってるのかな?

2時間ほど楽しんでお勘定、



出る時に女将が外まで見送ってくれました、おおきに、おおきに、

訊くと、すでにいろんなことが進んでいて、もう店を閉めるだけとの事、



そうですか、長い間ありがとうございました、

こちらこそ、こうして来てもらって嬉しいです、



おもわず店先で女将と記念撮影しました、

うん、残念だけどヨカッタ、



サヨナラ「大西酒店」、


哀悼、樹木希林さんのがん治療に思うこと~今日のお店:蕎麦屋で吞む、「守破離」堂島店。

2018年09月21日 | 世の中

大阪は蕎麦屋が少ないですね~、

ま、探せばそれなりに美味しい蕎麦屋がありますが、

やはり、東京に比べると圧倒的に少ない、



ここは会社勤めしていたころに、近くにあった蕎麦屋なんですがね、

あ、昔ながらの町内の蕎麦屋さんではなくって、

なんというか、お洒落な蕎麦屋、

でも蕎麦はしっかり美味しいので気に入ってます、

夜はね、入ったことないのですが、一度入ってみましょか、

でね、今日もまじめな話なんですけどね、

樹木希林さんがお亡くなりになりましたね、哀悼、、、



彼女の女優(今は俳優と云うらしいですが、やはり女優が似合う)としての功績は云うに及ばずなんですが、



希林さん、全身癌だったんですよね、

なのに、数か月前にNHKの生放送にも出演されていたのを拝見、

いたって元気そうに見えました、たいしたものです、



希林さん、癌治療はほとんどされていなかったようです、

最初に乳がんの切除手術はされたようですが、

その後は、抗がん剤治療をせず放射線治療を選ばれたようです、

これも、ホントに少ない回数だったようです、



癌になっても治療しない、という選択肢もあるという事です、



抗がん剤治療の副作用は人を弱める、痛めつける印象があります、

治療のために入院するだけで“病人になる”ようなところもあります、

実際、見た感じの容姿容貌も相当変わるような気がします、



もちろん抗がん剤治療を否定するものではありません、

5年後生存率もどんどん高くなっています、

最新科学の成果、免疫療法というのも始まっています、



ケースバイケース、患者本人が選択すべき事柄です、



でも、なんというか、がんを発病したから持ち得る死生観というか、

がんを受け入れる気持ち、最期まで凛と生きる心の持ちよう、

そのうえで持つことができる人への優しい気持ち、

どうやって人としての最期をむかえるのか、

そんなことを教えてくれた樹木希林さんでした、



女優としての功績も大きいですが、

なんか人としての生き様を見せていただいたことの方が印象に残りました、

重ねて、哀悼、、、

樹木希林さん、ありがとうございました、

【今日のお店:蕎麦「守破離」堂島店】

桜橋の交差点から数分、蕎麦の「守破離」堂島店、

ここの蕎麦も好みです、細くて喉越しが良い、で蕎麦の風味もある、



勤め人時代はよくランチに利用していました、

夜は入ったことがなかったのですが、先日初めて飲みました、



うん、やはり蕎麦屋呑みはエエですね、好きです、

東京時代はあちこちの蕎麦屋でよく呑みました、



神田須田町の「まつや」を教えていただいたのがきっかけ、

池波正太郎さんのエッセイとか読みながら、蕎麦屋で飲む“粋”ってやつを真似していました、
(全然粋じゃなかったけど)

懐かしい、



で、「守破離」の夜も美味しかったです、



料理は“蕎麦屋の肴”というよりは、洒落た居酒屋料理、






ま、最近はこれくらいメニューがないと怒られますから、



で、もちろん〆は蕎麦、



うん、やはりこれがエエ、この感じが好きです、

食いしん坊万歳です、


子供の前ではスマホを観ない!???~今日のお店:JR神戸駅すぐの「ズドコノン」、料理が美味しい♡こりゃ流行ります。

2018年09月14日 | 世の中

ここね、最近出来たみたいですわ、

でね、この前、一人で入ってみたんですけどね、

エエ店ですわ、はい、最近流行の安くて美味しい店なんですわ、



名前もね、なんか変ってますね、

でも、ホンマに間違いない酒場です、はい、では入ってみます?

でね、今日もしょうもない話ですけど聞いてもらえます?

あ、今日の話はね、しょうもないことありませんわ、まじめな話です、

今、売れに売れているあの予備校の先生がいらっしゃいますよね、

あの人がおっしゃっていたんですけどね、なるほどな~、とか思える話、



ま、だいたい要約するとですね、こんな事をおっしゃっていました、



『子どもの教育で悩んでます』という相談をよくもらうのですが、

まず一番にやらなきゃいけないことはね、

子どもの前でスマホを触ることを辞める!ことです、

とおっしゃっていました、



ふ~ん、とか思って、なんとなくTVを観ていたのでそんなに響かなかったんですが、、、

この前ね、まさにそんなシーンを見かけたんですわ、はい、



駅の近くのラーメン屋さんで山登り後の打上げをしてたんですけどね、

あとから家族5人連れが入って来られたんですわ、テーブル席に座られてね、



それで一通り注文した後に、

普通やったら料理が出て来るまで家族みんなでなんかしゃべりますやん、

ね、その意味のない話でもエエし、

最近学校はどうや?とかね、訊いてもいいし、

ま、昔やったらそんなふうな、ちょっと気まずくても“親と話す時間”ってありましたでしょ、



ところがね、この5人家族、お父さんとお母さん、

で、お姉ちゃんが2人、一番下が男の子、男の子は小学生かな?



注文が終わるとね、、、4人が一斉にスマホを見だしたんです、

一切会話は無し、ひたすら4人はスマホ画面を見て一心不乱に操作、



一番下の男の子はまだスマホを持たせてもらってないので手持無沙汰、

でも、何か話す訳でもなく、彼は料理が来るまでじっと黙って待っていました、



なんか、恐ろしい光景に見えてしまった、

これか~、あの予備校の先生が云っていたことって!と繋がりました、



あの先生がおっしゃっていたのは、

幼児を公園に連れていった時、母親は子供を見守りながらスマホを触っている、

子供からなにか声を掛けられても、

はいはい、と画面を見ながら適当に相槌を打つだけ、

そんな光景を目にしますが、あんなことをやっていたら子供の教育なんて絶対に上手くいきません!



子供は親にかまってもらうことで愛情を受けていることを実感する、

スマホ観ながらうわの空で返事するだけの母親からは愛情を感じない、

親から愛情を受けていないと感じる子供はまっすぐに育たない、

ま、そんな感じのお話、



なるほどなあ、、、

このラーメン屋の家族もけっして仲が悪いことはないと思うのですが、

皆が一緒に座っていながら、それぞれが別の世界に入り込んでいる、

会話は無し、

スマホを持っていない子供は蚊帳の外、



ええんか、これで、、、



スマホはとても便利なツール、

でも、その代償に失うものもあるんかな~、



世の中、うまいこといかへんな~、、、

いや、世の中、うまいことできてるのか?

あ、そういうと、うちの家もなんか会話、少ないんとちゃう?

これって、あかんのとちゃうの!アカン????

【今日のお店:JR神戸駅近くの「ズドコノン」】

JR神戸駅から近い角打ちに行こうと思って、久しぶりに神戸駅で下車、

で、見つけました、「ズドコノン」!



うん?なんやこの名前??それに前はなかったよね、この店、

うん?キンミヤも置いているの?

ほう、ではちょっと入ってみましょか、



という事で初見で入った「ズドコノン」、

とっても良い店です、とにかく料理が美味しい、どの料理も一工夫されている、

なにげに頼んだ「ポテサラ」が旨い!

一工夫も二工夫もされてます、



これはどうかな?と頼んだ「麻婆豆腐」がめちゃイケる、



「ホッピー」はないけども「キンミヤのソーダ割り」も美味しい、





最近の立ち飲みでもやたら料理が美味しい店が増えてますが、

ここは座りの酒場で、その流れ、その傾向に乗ったお店です、



これは絶対に流行るなあ~、と思います、

神戸辺りにお越しの節はぜひ入ってみてくださいませ、


話し言葉は移ろうお話、外来語の発音や表記もどんどん変わっています~今日のお店:高速神戸駅、天ぷら立吞み「國 」KOKU。

2018年09月07日 | 世の中

え?神戸駅か高速神戸駅辺りでサクッと吞みたい?

ま、あの辺りもエエ店がいろいろありますけどね、



女性も一緒!?それやったら、ここがエエですわ、

立呑みですけど天ぷらが美味しいし、店内も綺麗で入り易い、



というか、女性客が多い店です、女性客が多い店は間違いないですわ、

はい、ほなご案内しますね、





でね、またしょうもない話を聞いてほしいんですけどね、

何回も書いてますけどもね、今日もまた“移ろう話し言葉”の話なんです、はい、



漢字が変化するには数十年から数百年単位の時間が必要らしいのですが、

話し言葉と云うのはもっと速いスピードでどんどん変わります、



そらそうですよね、平成の世で江戸時代の言葉を話す人はもう誰もいません、

拙者とか、候(そうろう)とか、仕った(つかまつった)、とか云う人は皆無、



そう考えると150年くらいで話し言葉はまったく変わるという時代、

いや、今はもっと速いスピードで変化しいてるか、



『ヤバい』の使い方なんか、この前まで“なんやそれ!?”とか思っていましたけど、

今は知らず知らずに、ワタシも“これはヤバい”とか云うて褒めているのがヤバいです、



でね、最近気がついたのが単語、それも外来語の発音とか表記なんですがね、



総体的に短くなる傾向と、原語に近づいていく傾向があるように思います、

昔がなんか、似非外国語っぽく発音していたのが、今はなんかリアルに近づいてきている?



あ、分かりにくいですね、例えばでお話しするとですね、



ソースの種類のウースター、昔は絶対に“ウースター”と発音していたと思うのですが、

今は“ウスター”、、、なんか小洒落てきたか、



“マーマレード”は“ママレード”、

“ヒットラー”は“ヒトラー”、

“プリンター”は“プリンタ”、



“ホッチキス”は“ホチキス”、

とくに“ホッチキス”は“ホッ”にアクセントがある独特のリズム感が昭和な感じ、

今時、『ホッチキス、貸して』とか云うたら、あ!昭和の人や!!とか思われます、はい、



ちょっと違うけど“ピザ”は“ピッツァ”とか書きます、

なんやそれ!!とか突っ込みたくなるけどね、



“スパゲッティ”はもう死語、“パスタ”となりました、



で、先日びっくりしたのがこれ、

なんか食べる所とかパーティのスタイルとかで使う、

“ビュッフェ”、、、、云いますよね、ビュッフェスタイルとか、



これがね、今の先端表記ではね、、、“ブッフェ”なんですわ、

おもわず、舐めとんか!とか云いたくなりますわ、ホンマに、

ま、これも本場の発音とか正確な意味に倣っているようですが、



とにかく言葉は移ろう、

乗り遅れないように頑張らないと、いつの間にかおじさんになってまう、

さあ、おじさんもモーレツにハッスルしてフィーバーしてドロンしよ~ぜ~、

【今日のお店:高速神戸の天ぷら立呑み「國」KOKU】

阪急・阪神・山陽電車が乗り入れる「高速神戸」駅を地上に出ると、

大きな道路に面した北側、湊川神社の並びにあるのが、天ぷらで飲める立呑み「國」、



旧書体の“國”と書いてKOKUと読みます、



出来て3年程か?

綺麗な店内は女性客でも安心して入れるのか、女性客も多い立呑み、



天ぷらメインの立呑みという珍しいスタイル、




でも天ぷらはちょっと、という方も大丈夫、

ここの天ぷらは“米粉”で揚げているのでサクサク、カリッとあっさり、



塩でいただくのですが、



カウンターにはレギュラーの塩の他の3種類のフレーバーが用意されています、

これでアクセントを付けながらいただくのも由、



日本酒も揃っていて、ワタシの贔屓の「雪の茅舎」は定番であるようです、



リーズナブルに天ぷらが楽しめるお店、

ぜひ一度、行ってみてくださいませ、