中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

洗足学園中学校平成25年度入試(第1回)・算数大問3(1)・問題

2016年11月29日 | 中学受験算数・問題
下の(図1)のように、1~8の整数を1つずつ枠の中に入れ、縦、横に書かれた整数の和がすべて等しくなるようにします。ただし、どの数も1回しか使えません。

(図1)
1-8-4
7   3
5-2-6

下の(図2)のア~オに残りの整数を入れ、縦、横に書かれた整数の和がすべて等しくなるようにします。
このとき、イにあてはまる整数を答えなさい。

(図2)
1-ア-3
イ   ウ
エ-オ-2

2009年武蔵中学校入学試験問題。算数4番。解き方。

2016年08月15日 | 中学受験算数・解き方
(1)
どんな組み合わせがあるのか、見やすく書き出してみましょう。
5個の合計が重くなる順番に書き出していきます。

A(大) B(中) C(小)
3個   1個   1個
2個   2個   1個
2個   1個   2個
1個   3個   1個
1個   2個   2個
1個   1個   3個

あれあれ、「5通りの重さががあることがわかりました」と問題文に書いてありますが、組み合わせは6通りありますね。
この中のどれか2つの組み合わせは同じ重さだということです。

比べにくいので、最初に1個ずつをそれぞれの袋にいれてしまったと考えて、残り2個の入れ方だけを比べてみましょう。

A(大) B(中) C(小)
2個   0個   0個
1個   1個   0個
1個   0個   1個
0個   2個   0個
0個   1個   1個
0個   0個   2個

こうして比べてみると、3番目と4番目では、どちらが重くなるのか分からないですね。
つまり、この2種類の組み合わせは同じ重さの可能性があるということです。
すると、この2種類が同じ重さだと考えないと、重さが5通りということにならないと分かります。
つまり同じ重さになるのは(2、1、2)と(1、3、1)です。

答え(2,1,2)と(1,3,1)


(2)
重い順に、それぞれの組み合わせに記号を付けましょう。

A(大) B(中) C(小)
3個   1個   1個・・・・・(1番目)
2個   2個   1個・・・・・(2番目)
2個   1個   2個・・・・・(3番目)
1個   3個   1個・・・・・(3番目)
1個   2個   2個・・・・・(4番目)
1個   1個   3個・・・・・(5番目)

2番目の合計は79g
4番目の合計は71g

ここで3番目の重さが2種類あることにも注目しましょう。
2個   1個   2個・・・・・(3番目)
1個   3個   1個・・・・・(3番目)
この2種類が同じ重さです。
つまり
1個   0個   1個・・・・・(3番目)
0個   2個   0個・・・・・(3番目)
この2種類が同じ重さです。
このことから次のことが分かります。
A1個とC1個の合計と、B2個が同じ重さ。

AとCの平均はBと等しい。

AとBとの差、BとCとの差は等しい。

そこで、AとBとの差=BとCとの差=【1】とすると、それぞれの玉の重さは次のように、一番軽いCを基準にして表すことができます。

C1個の重さ=C
B1個の重さ=C+【1】
A1個の重さ=B+【1】=C+【2】


これを使って79gとなる組み合わせから式を作ってみましょう。

 A2個+B2個+C1個
=(C+【2】)×2+(C+【1】)×2+C×1
=C×2+【2】×2+C×2+【1】×2+C×1
=C×5+【4】+【2】
=C×5+【6】・・・・・これが79gと等しい。

次に71gとなる組み合わせからも式を作ります。

 A1個+B2個+C2個
=(C+【2】)×1+(C+【1】)×2+C×2
=C×1+【2】×1+C×2+【1】×2+C×2
=C×5+【2】+【2】
=C×5+【4】・・・・・これが71gと等しい。

2つの式を比べてみます。
C×5+【6】=79g
C×5+【4】=71g

ここから、
【6】-【4】=79g-71g
【2】=8g
【1】=4g

さらに【4】=16gですから、
C×5=71g-16g
C×5=55g
C=11g

B=11+4=15g
A=15+4=19g

答え A19g B15g C11g


別解
A1個+C1個=B2個を使って消去算として考える方法。

79g=A×2+B×2+C×1・・・・・(式あ)
71g=A×1+B×2+C×2・・・・・(式い)

(式あ)にB×2=A+Cを代入して
79g=A×2+A×1+C×1+C×1
79g=A×3+C×2・・・・・(式う)

(式い)にB×2=A+Cを代入して
71g=A×1+A×1+C×1+C×2
71g=A×2+C×3・・・・・(式え)

(式う)×2より
158g=A×6+C×4・・・・・(式お)
(式え)×3より
213g=A×6+C×9・・・・・(式か)

(式か)-(式お)より
55g=C×5
これより、C=11g

(式う)にC=11を代入して、A=(79-22)÷3=19
A+C=B×2なので、B=(11+19)÷2=15

答え A19g B15g C11g


2009年武蔵中学校入学試験問題。算数4番。問題

2016年07月19日 | 中学受験算数・問題
A、B、C3種類の玉があります。
同じ種類の玉は同じ重さで、3種類のあいだでは、思い方からA、B、Cの順になっています。
どの種類の玉も1個以上ふくむように、合計5個の玉を袋に入れてその重さを計りました。
ただし、袋の重さは考えません。

考えられるすべての場合を調べたところ、5通りの重さがあることがわかりました。
Aを3個、Bを1個、Cを1個袋に入れるとき、この組み合わせを(3,1,1)という記号で表すことにします。

次の問いに答えなさい。

(1)
3種類の玉の組み合わせ方が異なるのに、同じ重さになるものがあります。
それはどの組み合わせとどの組み合わせですか。
記号( , , )を使って答えなさい。

(2)
5通りの重さのうち、2番目に重いのは79g、4番目に重いのは71gでした。
A、B、Cの玉1個の重さをそれぞれ求めなさい。

1998年筑波大学附属中学校入学試験問題。算数5番。解き方

2016年02月26日 | 中学受験算数・解き方
4321から369の倍数を引くと、□の数が求められます。
□の数は、1,2,3,4の数からできている4桁の数ということですから、1の位の数も1か2か3か4です。
一方、369の1の位は9ですが、9の倍数の1の位には全ての数が出てきますから、369の何倍の数を引けば、□の数の1の位が1か2か3か4になるかと考えます。
つまり、369の倍数の1の位がいくつならば□の数の1の位が1~4のどれかになるかと考えていくのです。

(4321-9)の1の位の数=2(OKです)
次に進みます。
4321-369=3952(NGです)
一応4桁全てを書きましたが、解く時は、10の位に5が出た時点でNGと分かりますね。

(4321-8)の1の位の数=3(OKです)
次に進みます。
369×2=738
4321-738=3583(NGです)
これも10の位が8ですから、その時点でNGと分かりますね。

(4321-7)の1の位の数=4(OKです)
次に進みます。
369×3=1107
4321-1107=3214(OKです)

答え 3214

1998年筑波大学附属中学校入学試験問題。算数5番。問題

2016年01月05日 | 中学受験算数・問題
1,2,3,4の4つの数字でできている4けたの数が2つあります。
1つは4321で、もう1つは□です。4321-□は369の倍数になります。
□にあてはまる数を求めなさい。

四谷大塚6年夏期講習・講習会判定テスト第2回・2番(6)・解き方

2015年11月10日 | 中学受験算数・解き方
この形から、台形を思い浮かべるのは自然だと思います。
台形の面積として求めるのが普通でしょうか。

求める図形をN番目としてみましょう。
すると、一番上の段の個数はN個となるので、
合計の個数は次の式で表せます。

〔N+{N+(Nー1)}〕×N÷2
(上底+下底)×高さ÷2の式と比べて理解してください。
{N+(N-1)}の部分が下底にあたります。

この式を整理していきましょう。
(N+2×N-1)×N÷2
これが117個なので次の式ができます。

(N+2×N-1)×N=117×2

さらに整理してみましょう。

(3×N-1)×N=234

ここで234を素数の積で表してみます。
234=2×3×3×13

(3×N-1)×N=2×3×3×13
この式から
26×9を見つけ、N=9と求められます。

四谷大塚が配布した解説の式はこの解き方をコンパクトにしたものでしょう。
でも、とても分かりづらいですね。

そこで、別の解き方がないか、考えてみましょう。
例えば4番目の形は次のように見ることができます。

○○○○
○○○○●
○○○○●●
○○○○●●●

つまり左側の白石の部分は4×4(4の平方数)
右側の黒石の部分は1+2+3(1から3までの合計、つまり3までの三角数)
と考えられます。

だから、求める図形は
Nの平方数と
(N-1)までの三角数の合計となります。

三角数というのをもっと詳しく知りたい人は、日能研ブックスの「算数ベストチェック」の52ページを読んでください。

117に近い平方数をみつけていきましょう。
100=10×10
三角数は(1+9)×9÷2=45
100+45=145
だから、これは当てはまりません。

次は
81=9×9
三角数は(1+8)×8÷2=36
81+36=117
あ~、ピッタリですね(^o^)

これなら簡単に、しかも短時間で求められると思います。

なお、45の一つ前の三角数を求める時は、45-9と計算するともっと速いですね。
意味は分かりますね。
1から9までの合計から9を引けば1から8までの合計になります。

答え 9番目

四谷大塚6年夏期講習・講習会判定テスト第2回・2番(6)

2015年09月14日 | 中学受験算数・問題
あるきまりにしたがって、碁石を次のように並べました。
碁石が117個並んでいるのは何番目ですか。

1番目


2番目
●●
●●●

3番目
●●●
●●●●
●●●●●

4番目
●●●●
●●●●●
●●●●●●
●●●●●●●

2015年土佐塾中学校入学試験問題(県外Ⅱ)。算数2番。解き方。

2015年03月26日 | 中学受験算数・解き方
(1)
A、B、Cについて、連比で合わせましょう。
Aを6と9の最小公倍数の18にします。
Bは10,Cは3になります。
A:B:C=18:10:3です。
実際の年令はBが40才ですから、Cは3×(40÷10)=12で、
12才となります。

答え 12才

(1)別解
A:40=9:5
からAの年令を求めても良いですね。
A=40÷5×9=72才

次にAとCから比例式を作ります。
72:C=6:1
C=72÷6×1=12


(2)
Aも同じように現在の年令を求めておきます。
18×4=72で、72才です。
4:1になるのは【1】年後としましょう。
(72+【1】):(12+【1】)=4:1
二人とも同じだけ年を取るので、差は変わりません。
72-12=60
この60が、4:1の差の3に等しくなればよいので、60÷3=20
すなわち、Cが20才になったときが4:1になるときです。
【1】=20-12=8

答え 8年後

(2)別解
(72+【1】):(12+【1】)=4:1
の式に、内項の積=外項の積を使う方法もあります。
(12+【1】)×4=(72+【1】)×1
式を整理します。
48+【4】=72+【1】
【3】=24
【1】=8


(3)
現在のAとBとの年令の和は72才+40才=112才
これも(2)と同じように解いていきます。
AとBの年令の和が、Cの年令の6倍になるのは、今から【1】年後とします。
ここで(2)と違うのは、AとBの和は、【1】年後には【2】増えるということです。
分かりますね、二人だからです。
一方、Cが増えるのは【1】です。
式を作りましょう。
(112+【2】):(12+【1】)=6:1
ここでは、内項の積=外項の積を使ってみましょう。
(12+【1】)×6=(112+【2】)×1
式を整理します。
72+【6】=112+【2】
【4】=40
【1】=10

答え 10年後

2015年土佐塾中学校入学試験問題(県外Ⅱ)。算数2番。問題

2015年01月18日 | 中学受験算数・問題
A、B、Cの3人がいます。
今、Bの年令は40才で、AとBの年令の比は9:5、AとCの年令の比は6:1です。
このとき、次の問いに答えなさい。

(1)今、Cは何才ですか。

(2)AとCの年令の比が4:1になるのは、今から何年後ですか。

(3)AとBの年令の和が、Cの年令の6倍になるのは、今から何年後ですか。

2014年中学入試算数・東京農業大学第一高等学校中等部・第2回試験・1番(3)・解き方

2014年11月25日 | 中学受験算数・解き方
「ある小数」を10倍して小数第1位を四捨五入すると49になるのですから、四捨五入して49になる小数の範囲を求めましょう。

48.5以上49.5未満です。

それぞれ10で割ってもとの小数の範囲を求めます。

48.5÷10=4.85以上
49.5÷10=4.95未満

また、9倍して小数第1位を四捨五入すると45になるのですから、こちらも四捨五入して45となる小数の範囲を求めましょう。

44.5以上45.5未満です。

それぞれ9で割ってもとの小数の範囲を求めます。

44.5÷9=4.9444・・・・以上
45.5÷9=5.0555・・・・未満

ここまでで、求める「ある小数」の範囲が全てそろいました。

小さい順に書き並べてみましょう。

4.85以上
4.9444・・・・以上
4.95未満
5.0555・・・・未満

この全てを満たすのが求める小数ですから、「ある小数」の小数第2位の数字は4です。

答え 

2014年中学入試算数・東京農業大学第一高等学校中等部・第2回試験・1番(3)

2014年10月25日 | 中学受験算数・問題
「ある小数」を10倍して小数第1位を四捨五入すると49になり、9倍して小数第1位を四捨五入すると45になります。
「ある小数」の小数第2位の数字を求めなさい。

予習シリーズ6上9回基本問題1(1)の類似問題・解き方

2014年08月14日 | 中学受験算数・解き方
和が12になる3つの数字の組み合わせを書き出すと、次のようになります。
このとき、思いつきで書き並べたら抜けが出やすいのは言うまでもありません。
ですから、大きい数順に並べるというルールで書き出していきましょう。

(9,3,0)
(9,2,1)
(8,4,0)
(8,3,1)
(8,2,2)
(7,5,0)
(7,4,1)
(7,3,2)
(6,6,0)
(6,5,1)
(6,4,2)
(6,3,3)
(5,5,2)
(5,4,3)
(4,4,4)

数字の組み合わせは以上です。

次にこれらの組からそれぞれ何通りの3桁の数ができるかを考えていきます。

(9,3,0)からは930,903,390,309の4つの数ができます。これは積の公式を使って、2×2×1=4と求めることもできます。
百の位に0は使えないので2通り。十の位は残り2つの数のどちらでも良いので2通り。一の位は残りの数字一つですから1通りという意味です。これらの自由な組み合わせで3桁の数ができるので、それぞれの数字を掛け合わせるのです。これが積の公式の意味です。
ということで、4通り。

(9,2,1)にも積の公式を使いましょう。3×2×1=6です。
9も2も1もどの位でも使えるので、この式となります。
ということで6通り。

(8,4,0)は数字の構成は(9,3,0)と同じですから、4通り。

(8,3,1)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(8,2,2)は、8がどの位に来るかで考えれば良いです。ですから3通りです。
念のために書いておくと、833,383,338の3通りということです。

(7,5,0)は数字の構成は(9,3,0)と同じですから、4通り。

(7,4,1)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(7,3,2)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(6,6,0)は0があり、同じ数字があるというやっかいな組みなので、書き出しで求めます。660と606の2つですから、2通り。

(6,5,1)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(6,4,2)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(6,3,3)は数字の構成は(8,2,2)と同じですから、3通り。

(5,5,2)は数字の構成は(8,2,2)と同じですから、3通り。

(5,4,3)は数字の構成は(9,2,1)と同じですから、6通り。

(4,4,4)は444以外の数はできないのは説明するまでもないでしょうから、1通り。

以上を足し合わせます。

6通り×7+4通り×3+3通り×3+2通り+1通り=66通り

答 66通り

予習シリーズ6上9回基本問題1(1)の類似問題

2014年07月14日 | 中学受験算数・問題
3けたの整数の各位の数字を足し算した値をAとするとき、Aが12になるような3けたの整数は何個ありますか。

2014年中学受験算数問題・鴎友学園女子中学校・第1回試験・3番〔解き方)

2014年05月13日 | 中学受験算数・解き方
(1)
÷30=0余り3
×3)÷30=÷30=0余り9
(3×3×3)÷30=(×3)÷30=27÷30=0余り27
(3×3×3×3)÷30=(27×3)÷30=81÷30=2余り21
(3×3×3×3×3)÷30=(81×3)÷30=243÷30=8余り3

これで答は3と分かります。

答 3

(2)
(1)の式を上から順に見ていくと、上の式の割られる数を順に3倍していっているということがつかめます。
ということは、答や余りも3倍すればよいということです。
(1)の4行目の式の答は「2余り21」です。
これを3倍すると、「6余り63」です。
ところが、30で割った余りを求めるのですから、63の中にも30が2個入っているので、「6余り63」は「8余り3」と整理できます。
すると、次の計算の答はどうなるでしょう。
「8余り3」を3倍すると、「24余り9」です。
これは余りが30以下なのでこのままで大丈夫ですね。

以下、各式の余り自体を順に3倍して、30で割った余りについて考えていけば良いので書き出してみましょう。

「24余り9」 3倍して「72余り27」
次からは余りだけ考えていきます。
27×3=81 81÷30=2余り21

ここまで分かったら、改めて余りについてだけ書き出してみましょう。

書き出す手順は次の順番です。
3の個数→仮の余り→「仮の余り÷30」の結果→本当の余り

1個→3→0余り3→3
2個→3×3=9→0余り9→9
3個→9×3=27→0余り27→27
4個→27×3=81→2余り21→21
5個→21×3=63→2余り3→3
6個→3×3=9→0余り9→9

さあ、これで規則性がみつかりました。
4個で1周期ですね。
50÷4=12余り2
余り2ですから、上の表より9と分かります。

答 9

ただし、実際の試験会場ではここまで考えている余裕がないかもしれません。
どんどん計算していっても規則性は見つけられたと思います。
計算がしっかり出来るなら、それで充分かもしれませんね。



2014年中学受験算数問題・鴎友学園女子中学校・第1回試験・3番

2014年04月15日 | 中学受験算数・問題
次の問いに答えなさい。

(1)3を5回かけた数、つまり、3×3×3×3×3を30で割ったときの余りを求めなさい。

(2)3を2014回かけた数を30で割ったときの余りを求めなさい。