中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

2012年6月2日・日能研全国公開模試5年算数・7番・解説

2012年06月17日 | 中学受験算数・解き方
3人とも同じ個数を買っているので、買い方による金額の違いを書き出してしまいます。

みかん(個) りんご(個) 合計金額
12      0      600円
11      1      640円(40円上がります。以下同じ)
10      2      680円
 9      3      720円
 8      4      760円
 7      5      800円
 6      6      840円
 5      7      880円
 4      8      920円
 3      9      960円
 2     10     1000円
 1     11     1040円
 0     12     1080円

(1)の条件がありますから、それぞれの金額の1.25倍も求めましょう。
40円の1.25倍の50円ずつ上がりますからこれも簡単に書き出せます。

合計金額   1.25倍した金額
 600円    750円
 640円    800円(50円ずつ上がります。以下同じ)
 680円    850円
 720円    900円
 760円    950円
 800円   1000円
 840円   1050円(上限1080円ですからここまで)
 880円
 920円
 960円
1000円
1040円
1080円

上のリストの左右両方にある金額を見つけます。
800円 1000円の二つです。
ですから(1)の条件の2人の合計金額は640円と800円、または800円と1000円のどちらかと分かります。

(その1)640円と800円の場合
その二人が買ったみかんの個数は最初の表から11個と7個です。
その時、(2)から、もう一人が買ったみかんの個数を求めます。
11-7=4(条件に合います)
11+7=18(12を超えていますから条件に合いません)

(その2)800円と1000円の場合
その二人が買ったみかんの個数は最初の表から7個と2個です。
その時、(2)から、もう一人が買ったみかんの個数を求めます。
7-2=5(条件に合います)
7+2=9(条件に合います)

以上をまとめると(その1)から1通り、(その2)から2通りが求められます。
それぞれ計算すると次のようになります。

11+7+4=22
7+2+5=14
7+2+9=18

答え 14または18または22




2012年鴎友学園女子中学校(第2回)3番・解説

2012年05月11日 | 中学受験算数・解き方
(第1段階)
まず、この三角すいをふったときに、1回で何個のあめ玉がもらえるかを調べます。
1+2+3+4=10で、このうちのひとつの数字が見えなくなるのですから、10-1=9、10-2=8、10-3=7,10-4=6の計算から、9個か8個か7個か6個もらえると分かります。

(第2段階)
上で分かった4つの数字を3個足して23にすれば問題の条件をクリアできます。
まず合計が23になる組合せを考えます。
その1 (9、9、5)
と行きたいところですが、5は上の数字に含まれませんからダメです。
ですから、その1は次のようになり、そのまま続きを書き出すと以下のようになります。
その1 (9、8、6)
その2 (9、7、7)
その3 (8、8、7)
「大きい順に書き出す」と決めておけば、重複がなくなり、みつけやすくなります。

(第3段階)
それぞれの数字の組から何通りできるかを考えていきます。
その1からは、3つを並べる順列の考え方で、3×2×1=6通り
その2は1つだけ異なる数字が含まれているので、この数字が1回目に出るか2回目に出るか3回目に出るかで3通りになります。
その3もその2と同じ考え方で3通りになります。
以上を足して6+3+3=12

答え 12通り

2012年市川中学校(第1回)6番・解説

2012年02月09日 | 中学受験算数・解き方
(1)分かることは次の通りです。(カッコ内はその根拠)

5人が全長12kmを走った。
12時に全員同時にスタートした。
A、B、C、Dの4人は一定の速度のまま走った。(結果1)
Cのタイムは55分。(結果2)
ACBの順に速かった。(結果3と結果5)
DはBより速かった。(結果4)
EはAより遅かった。(結果7)
ビリは二人以上いる。(結果8)

以上をまとめると順位で分かることは次の通りになります。
速い順にACB
DはBより速かったのでビリではない。
すると、ビリになったのはBとEということになります。
(1)答え BとE

(2)実際の速さが必要ですから、今度はタイムを考えていきましょう。
Cが55分。
AとBの時間の平均はCのタイムになる。
BとEは同じタイム。
つまり、AとEのタイムの平均もCのタイムになるということです。
(結果7)より、AとEのタイムの比は1:1.2=5:6ですから、その平均は(5+6)÷2=5.5です。
これが55分なので55分÷5.5×6でEのタイムが求められます。
計算すると60分になります。
Eのタイムは60分です。
これと(結果6)から、(2)が解けます。
分速(【ア】-10)mで走った時間は12時20分から12時40分までの20分間ですから、この間も分速を10m下げずに走れば、つまりずっと分速【ア】mのまま走っていればゴールより先に10m×20分=200mまで進めたということになります。(実際に解く時は面積図を使うと分かりやすいですね)
つまり分速【ア】mのままなら、12000m+200m=12200mを60分掛かって進めるということですね。
12200÷60=203と1/3
(2)答え 203と1/3(203と三分の一)

(3)BとEはタイムは同じでしたね。60分です。
12000m÷60分=200m
Bは分速200mです。
スタートしてから20分間はEが分速(203と1/3)mで走ったので(203と1/3-200)×20分=200/3(三分の二百)
つまり、12時20分にはEがBの前方(200/3)mにいるということです。
この時点からEは分速を10m下げますから、旅人算で解きます。
Eの新しい分速(203と1/3)-10=193と1/3m
二人の距離の差は200/3mですから、次の式ができます。
200/3÷(200-193と1/3)
計算すると10分です。
12時20分の10分後に追いぬくということです。
12時20分+10分=12時30分
(3)答え 12時30分

2012年浦和明の星女子中学校(第1回)5番・解説

2012年01月26日 | 中学受験算数・解き方
(1)
ある数をAとすると次のことが言えます。
0×A=0
1×A=A
なので、答えは0と1です。
「そのような数を全て答えなさい」ではなく、「そのような数は2つあります」となっているところに、この中学の優しさを感じますね。

(2)
(1)の結果を踏まえると、積の1の位が1になるのは3×7=21(7×3=21)しかないので、答は(3,7,1)
以上で終わりです。
少し補足すれば、残るのは偶数の1枚とありますから、奇数は全部使います。
1は奇数ですが、最初の積を作る数には使えないので、かけ算の結果の1の位が1になるものを探せば良いということです。それが一つしかないから、この3枚1組は必ずどの場合にも必要になるということです。

こう考えてみると、正答率は高かったかもしれませんね。

昌平中学校・2012年第1回3番・解説

2012年01月12日 | 中学受験算数・解き方
この問題を算数として解くのに必要な知識は次の通りです。
植木算
過不足算
この2つの知識をうまく融合させています。

(1)解説
これは植木算の基本で解けます。
24÷3=8(間の個数)
両端には植えないので木の本数が間の個数より1少なくなります。
8-1=7
答え 7本

(2)解説
これには過不足算の知識が必要です。

過不足算でよく出されるのは次のような形です。
『子供が何人かいて、一人に6個ずつキャンディーを配ると3個余るが、一人に8個ずつ配るには5個不足する。では子供は何人か』
これを解くときは、(全体の必要数の差)÷(一人分の個数の差)で子供の数を求めます。全体では3+5=8個の差が生まれる。一人分の差は8-6=2個。なので、8÷2=4で、子供の数は4人となります。

この問題と昌平中の入試問題とを比べてみましょう。
上の問題で子供の数にあたるものが、昌平中の問題ではサクラの木の間の個数です。
一人に配るキャンディーの個数にあたるものが、一つの間に必要なツツジの木の本数です。
一つの配り方は一つの間に7本のツツジを植える。つまり子供一人あたりキャンディー7個を配るということです。
するともう一つの配り方の個数が必要だと分かりますね。
それは6mおきに植える時の一つの間に植えるツツジの本数です。
(1)と同じように次の式で求められます。
24÷6=4 4-1=3本
キャンディーで言えば、一人に3個配るということにあたります。
では全体の必要数の差はいくつでしょうか。
16+16=32本です。
キャンディーで言えば、全体で32個の差があるということです。
以上をまとめて、サクラの木の、間の個数が求められます。
32÷(7-3)=8個

ここでまた植木算の知識を使います。
1周に植えるときは間の個数と木の本数は等しいという知識です。
ですからサクラの木は全部で8本あると分かります。
答え 8本

(3)解説
24m×8=192m
答え 192m

(まとめ)
分かりにくかったかもしれないので、キャンディーの例と昌平中の問題との比較を簡単にまとめておきます。

全体の差
キャンディーの例・・・・・3+5=8個
昌平中の入試問題・・・・・16+16=32本

一つあたりの差
キャンディーの例・・・・・8-6=2個
昌平中の入試問題・・・・・7-3=4本

求められるもの
キャンディーの例・・・・・子供の数(8÷2=4人)
昌平中の入試問題・・・・・サクラの木の間の個数(32÷4=8個)


帝京大学中学校2011年2番(5)・解説

2011年09月20日 | 中学受験算数・解き方
Aの部屋の虫はBの部屋にしか移動できません。
Bの部屋の虫はAまたはCの部屋にしか移動できません。
Cの部屋の虫はBの部屋にしか移動できません。

そして最初は各部屋に10匹ずつで、2秒ごとに別の部屋に移動していくことになりますから次のようにまとめられます。

ここでの整理のポイントはA・Cの部屋を一緒に考える(あるいはB以外の部屋と考える)ということです。

      AかCの部屋にいる虫  Bの部屋にいる虫
0~2秒      20匹        10匹
2~4秒      10匹        20匹
4~6秒      20匹        10匹
6~8秒      10匹        20匹
8~10秒     20匹        10匹
10~12秒    10匹        20匹

以下、この繰り返しになります。
開始秒が4の倍数の時AかCの部屋にいる虫の合計は20匹です。
開始秒が4の倍数でない時AかCの部屋にいる虫の合計は10匹です。

55秒は54~56秒に含まれますから、開始秒は4の倍数ではありません。
つまりAかCの部屋にいる虫の合計は10匹です。
問題では、この時、Aの部屋には7匹の虫がいたとありますから、Cの部屋には3匹の虫がいました。
そしてBの部屋には20匹の虫がいました。

こうして説明を聞けば実に簡単な問題ですね。

春日部共栄中学校・2009年2番(2)・解説

2011年08月25日 | 中学受験算数・解き方
1匹の生物が1日毎に2倍になったり3倍になったりを繰り返しながら20736匹になる日数を考えるわけです。
ここで問題をよく読むと、気温が10度以下の日は2倍で、それ以外の日は3匹に分裂するという条件になっています。つまり1日あたりに増えるのは必ず全体の2倍か3倍にしかならないということです。この条件が無いと、訳が分からなくなってしまいます。

では考えていきましょう。
最初に1匹いるとして、1日目にこれが2倍になったとします。すると2匹になりました。その次の日はそれぞれが2倍か3倍になるのですから、2匹全体が2倍か3倍になるということですね。
つまり1から始めて2倍か3倍をどんどん繰り返しながら20736になるには何回掛けたらよいかを求めるということです。
下のような式ができてきます。
1匹×(2×2×・・・・×2)×(3×3×・・・・×3)=20736匹

これを見れば20736を素因数分解すれば良いのだと気が付きますね。
素因数分解すると次のようになります。
20736=2×2×2×2×2×2×2×2×3×3×3×3
2倍になる日が8回、3倍になる日が4回でちょうど20736匹になります。
かけ算だけの式ですから2や3の順番はどう入れ替わっても答えに変わりはありませんね。
8+4=12
答は12日目です。

日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(3回目)

2011年07月20日 | 中学受験算数・解き方
1088544が17で割り切れなければこの事件も解決です。
ただ、こういう時に限ってすんなりとは収まらないことになっています。
計算してみましょう。
1088544÷17=64032
う~ん、やはり割り切れてしまいましたね。
事件はふりだしに戻ってしまいました。

というわけではありません。

下二桁が44で1000000以上1100000以下という条件も満たす667の倍数がみつかったのですからもう一息です。
では次にどうするか。
問題文を読むと答えは一つ求めれば良いようですから、下二桁を変えずに別の667の倍数を見つければ良いですね。
667の倍数のまま下二桁は変えたくない。

あ、そうかっ!

667の100倍の数
つまり
66700を引いてみれば良いのです。

1088544-66700=1021844
1000000以上ですから第一関門突破です。
667の倍数から667の倍数を引いた数ですから勿論667で割り切れます。

ではいよいよ17で割ってみましょう。
(667も100も17の倍数ではないので割り切れないとは思いますが・・・)

1021844÷17=60108・・・8
おめでとうございます。余りが出ました。

そう、答えは1021844です。

どうですか、大きな数の計算が出てきて一見すると難しそうな印象ですが、こうして解いていくと意外と楽に解けましたよね。




日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(2回目)

2011年07月19日 | 中学受験算数・解き方
まず1000000から1100000にある667の倍数という手がかりから手を着けてみましょう。
1100000÷667=1649・・・117
1649番目までの667の倍数なら求める範囲に収まります。【手がかり1】

次に下二桁が44であることに着目します。
667の倍数で下二桁が44であれば良いわけです。

ここで一つ大事なことを確認しておきます。
下二桁を決めるには、掛ける数の下二桁だけを考えれば良いということです。
つまり掛ける数の下二桁さえ決まれば、百の位以上はどんな数でも良いということです。
このことを踏まえて続きを読んでください。

667に掛ける数の下二桁を決めていきます。
一の位が4ですから、667の一の位が7なので、7の倍数で一の位が4になるものを探します。
九九を言っていけば7×2で一の位が4になると分かります。
つまり667の倍数の中で、「一の位が2」番目の数を求めればよいということになります。
掛ける二桁の数の十の位を「あ」とします。
下のような筆算を書いてみます。(横棒が引けないので注意して見てくださいね)

 667
× あ2
1334
○○○

2だけだと下二桁は34になってしまいますから、「あ」にも数を入れなければなりません。
ところが、○○○(667×「あ」の計算結果)の一の位は3と足して4になる数(つまり1)ですから、今度は7の倍数で一の位が1になるものを探せば良いと分かります。
また九九を言っていけば7×3で一の位が1になると分かります。
つまり667×32は下二桁が44になるのです。
試しに計算してみます。
667×32=21344

これと【手がかり1】とから1649より小さい数で下二桁が32の数を探します。
1632なのはすぐ分かりますね。
つまり667の1632番目の倍数は下二桁が44になるのです。
667×1632=1088544

残る条件は「17で割り切れない」ということです。
さあ1088544は17で割り切れるのか割り切れないのか・・・・・

今日はここまでとしておきましょう。

日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(1回目)

2011年07月15日 | 中学受験算数・解き方
まず与えられた手がかりを整理することから始めましょう。

(その1)1個あたりの重さが3g以上3.3g以下で全体の重さは3300kg
(整理)
気を付けないといけないのは単位です。
gとkgをきちんと見分けてくださいね。
3300kg=3300000g
3300000÷3=1100000個
3300000÷3.3=1000000個
個数は1000000個以上1100000個以下ですね。

(その2)1箱に17個ずつつめていくと最後の箱に入る個数は17個より少なくなる。
(整理)
個数は17で割り切れない数だということですね。

(その3)1箱に23個ずつつめていっても、29個ずつつめていっても、どの箱にも過不足なく同じ個数ずつつめることができる。
(整理)
個数は23の倍数でもあり29の倍数でもあるということです。
つまり23と29の最小公倍数の倍数ということです。
23も29も素数なので最小公倍数は23×29=667です。
個数は667の倍数ということになります。

(その4)100個ずつ袋にいれていくと、最後の袋に入る玉は44個になる。
(整理)
個数の下二桁は44だということです。

手がかりは以上の4つです。
もう一度まとめてみましょう。
個数の数は以下の条件を全て満たす数です。

(1)1000000以上1100000以下
(2)17で割り切れない
(3)667で割り切れる
(4)下二桁は44

今日はここまでにしましょう。




2011年中学入試・晃華学園中学(第2回)1番(4)・解説

2011年02月23日 | 中学受験算数・解き方
条件。
(1)できるだけ少ない個数の缶を加える。
(2)加える缶に入っているペンキはすべて混ぜるものとする。

条件(2)から、整数の問題になりますね。
ペンキAの方が多いですから、これになるべく少ない個数の缶を加えて3の倍数にすればよい。
つまりAが81缶になればよいということです。
だからAには1缶加える。
するとBの個数も決まります。
81÷3×16=432
Bは432缶になればよいということです。
Bに加える個数は432-15=417
(答え)A1缶 B417缶

2011年中学入試問題・芝浦工業大学柏中学2番(2)・解説

2011年01月31日 | 中学受験算数・解き方
与えられた条件を順に挙げてみましょう

(その1)3けたの整数についての問題である。
(その2)各位の数を加えると16で、十の位の数の3倍は他の位の数の和に等しい。
(その3)数字を逆に並べた3けたの整数が、もとの整数より594大きい。

(その1)と(その2)から、十の位の数を【1】とすると、他の位の数の和、つまり百の位と一の位の数の和が【3】と表せます。
そしてその合計つまり【4】が16にあたります。
ですから16÷【4】=4
十の位の数は4です。(分かったこと1)
また、百の位の数と一の位の数の和は12です。(分かったこと2)

次に(その3)で与えられたことを筆算の形で表してみます。
(もとの整数の百の位の数をA、一の位の数をBとします。)

 B4A
-A4B
 594

B>Aですから、一の位の計算から1A-B=4と分かります。
分かりやすく書くと、10+A-B=4ですね。
これを整理するとB-A=6となります。
分かりにくい場合は百の位の数から考えても同じ結果が得られます。
百の位では、Bから下の位に1あげていますから次の式が得られます。
(B-1)-A=5
これを整理するとB-A=6が得られます。
(わかったこと2)より、A+B=12でしたね。
まとめます。
A+B=12
B-A=6
ここでAとBについて和差算を使います。
A=(12-6)÷2=3
B=12-3=9
これと(わかったこと1)から答えは349と分かります。

(答え)349



2011年中学入試問題・渋谷教育学園幕張中2番・解説

2011年01月26日 | 中学受験算数・解き方
ここではチャート自体を表記するのが難しいので、式のみでの説明となってしまいます。

(問い1)にも(問い2)にも使えるように、初めのA、B、Cの袋に入れた個数をそれぞれ〔A〕〔B〕〔C〕とします。
また(2)の操作でAの袋からBの袋に移す個数を【1】とします。

それぞれの袋の個数の変化を示します。

Aの袋
〔A〕
 ↓(2)の操作で【1】がAからBへ移る。
〔A〕-【1】
 ↓(4)の操作で【4】がCからAへ移る。
〔A〕+【3】

Bの袋
〔B〕
 ↓(2)の操作で【1】がAからBへ移る。
〔B〕+【1】
 ↓(3)の操作で【2】がBからCへ移る。
〔B〕-【1】

Cの袋
〔C〕
 ↓(3)の操作で【2】がBからCへ移る。
〔C〕+【2】
 ↓(4)の操作で【4】がCからAへ移る
〔C〕-【2】

各袋の最後の個数は次の通りです。

Aの袋→〔A〕+【3】
Bの袋→〔B〕-【1】
Cの袋→〔C〕-【2】

それではまず(問い1)について考えましょう。

初めの個数は同じ(〔A〕=〔B〕=〔C〕)ですから、差がもっとも大きくなる場合はAの袋とCの袋の差がもっとも大きくなる場合です。
そのときの差は【5】です。
もっとも少なくなるCの最後の個数を0としてみます。
もっとも多くなるAの最後の個数をなるべく大きくするためには〔A〕を最大にします。
〔A〕=〔B〕=〔C〕を忘れないでください。
200÷3=66余り2ですから、〔A〕=66となります。
このとき〔C〕-【2】=0としてありますから、【2】=66
つまり
【1】=33となります。

これを各袋の変化にあてはめてみると次のようになります。

Aの袋
66
 ↓
33
 ↓
165

Bの袋
66
 ↓
99
 ↓
33

Cの袋
66
 ↓
132
 ↓


どこにもおかしな数字が出てきませんからこれが個数の差がもっとも大きくなる場合と考えられます。
(答え)165個


今度は(問い2)について考えます。

最後の個数が同じなので次の式が成り立ちます。
〔A〕+【3】=〔B〕-【1】=〔C〕-【2】

〔B〕をもっとも大きくしたいのですから、最後の個数を、考えられる最大の数の66としてみます。
つまり〔A〕+【3】=66
ここで最小となる〔A〕は【1】以上でないといけないので
66÷4=16余り2を計算します。
この結果〔A〕は16以上の数と分かります。
(この式の意味は線分図を使うと分かりやすいです。)
ここで、【3】は明らかに3の倍数ですし、66も3の倍数ですから、〔A〕も3の倍数です。
また〔B〕-【1】=66より
〔B〕=66+【1】なので
〔B〕をもっとも大きくするためには【1】をなるべく大きくした方がよいと分かります。
以上をまとめると
〔A〕=18
【1】=16
となります。
これにより、〔B〕=66+16=82と分かります。
(答え)82個

2011年中学入試・灘中(第1日)2番・解説

2011年01月18日 | 中学受験算数・解き方
各位の数字がどの2つも異なっている5桁の整数で最大の数は?

98765

98765に近い11の倍数を探せば良いですね。

98765÷11=8978余り7

98765-7=98758

8が重なっているのでこれは答えになりません。
ここから順に11を引いてチェックしていきます。
下2桁の58から11を引くのですから、しばらくは下2桁しか変化しません。
その作業をしながら「9」「8」「7」以外の数字の2桁の数になればそれが答えになるということです。
意外と易しいですよね。
灘の先生は優しいですよね。

58-11=47(残念、7が重なっています)

47-11=36(もうビンゴ!です

(答え)98736

2011年中学入試・海陽中等教育学校 特別給費生入試4番・解説

2011年01月17日 | 中学受験算数・解き方
この解説では時刻は全て24時制で表します。

(1)
これは単純な植木算の問題ですね。
20時45分-9時45分=11時間=660分
660分÷6分=110
間の数が110ですから木の数は1をたして111本
ここでは入場回数が111回ということです。
(答え)111回目

(2)
11回目の入場直後とは9時45分の何分後か。ここを間違えないように。
植木算の考え方で間の数は11-1=10個。
つまり、6分×10=60分後ということです。
(時刻は10時45分です。)
ここまでに増えた人数を求めます。
8人×60分=480人
初めに並んでいた人数を足すと480+280=760人。
もし1回も入場させていなければ760人が並んでいることになります。
ところが実際に並んでいるのは364人ですから、入場した合計人数が求められます。
760-364=396(人)
この396人は11回入場した人数の合計ですから、1回あたりの入場者数は次の式で求められます。
396÷11=36
(答え)36人

(3)
36(人)×111(回)=3996(人)
(答え)3996人

(4)
10時1分-9時45分=16分
8(人)×16=128(人)
初めの人数を足すと128+280=408(人)
初めに並んでいた人数も含めて数えると
401人目から408人目の人が10時から10時1分に並んだ8人です。
この8人が何回目に入場できるかと考えます。
408÷36=11余り12人
11+1=12
12回目に入場できます。
ここで気を付けなければいけないのは、12回目は9時45分の何分後かということです。
ここも植木算です。
6(分)×(12-1)=66(分後)=1時間6分後
9時45分+1時間6分=10時51分
(答え)10時51分

(5)
大体考え方はつかめたと思うので、後は少し説明を簡単にしていきます。
12時-9時45分=2時間15分=135分
8(人)×135=1080(人)
1080+280=1360(人)・・・並んだのべ人数
135(分)÷6(分)=22余り3(分)
12時までに22+1=23(回)の入場がありました。
入場した人数を計算します。
36×23=828(人)
1360-828=532
(答え)532人

(6)
この問題では(3)の答えが使えます。
のべ3996人の人が入場できますから、3996番目の人が何時に並ぶかと考えましょう。

初めの人数
280人

9時45分から15時までに並んだ人数
15時-9時45分=315(分)なので
8(人)×315=2520(人)

15時から18時までに並んだ人数
18時-15時=180(分)なので
6(人)×180=1080(人)

ここまでの合計を求めます。
280+2520+1080=3880(人)

あと何人が入場できるか求めます。
3996-3880=116(人)

18時からは1分あたり3人の割合になりますから次の計算をします。
116÷3=38と2/3(分)

(答え)午後(6)時(38と2/3)分