フグのから揚げ ～お刺身やお鍋よりも美味しい？～

関西で言うテッサは、今が旬のフグを刺身にしたもので、淡白な白身が上品で美味しい。昔の人は時々あたることから、伝来当時には命中率が悪かった鉄砲の「テッ」と、刺身の「サ」を合体させて「テッサ」と呼ぶようになったらしい。さらにフグちり鍋も類似語で「てっちり」だが、共に繊細な白身の味を楽しむには肥えた舌が必要だ。さもないとただ単にぽん酢の味を楽しむようになるので、今回はから揚げに仕上げてみた。





身構えることなく普段着感覚で食べられる「フグのから揚げ」はお薦めだ。強いていうなら「テッカラ」になる？ しかし、そもそもフグをから揚げにする理由に、新鮮ではないという先入観が生じてしまうので、しっかりめに火を通さないと食あたりを起こしてしまうと勘違いし、揚げ過ぎてしまうのには注意が必要だ。





油温は170℃～180℃で、大きさにもよるが２～３分程度かるく揚げて、きつね色になり白身がほくほく外側はカラっとするくらいが好仕上がりだ。また、あまりにも新鮮なフグが手にはいったとすれば、現実のワシは「ぶつ切りぽん酢」で食感も楽しみながら食べるのが一番と思うし、養殖フグを絵皿が透けて見えるくらい薄造りにするなんて～のは好みではない。

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