このSADSトリビュートプロジェクト、アルバムの発売日が延期になったり、2デイズ予定のライブのうち1日が中止になって出演者や時間に変更が出たりと、おいおい
信用して大丈夫か状態だったんですが…ライブが土曜にまとまったおかげ(?)で、DISHが観られることになったため、行ってきちゃいました。
会場は恵比寿ザ・ガーデンホール。個人的には、服飾専門学校のファッションショーを何回か観に来たことのある場所でした。シャレオツだし広いし、バンドのライブイベントで来ることになるとはビックリです。
しかも今回、座席アリ(自由席)の公演。椅子があるとやっぱり観客の腰はなかなか上がらないわけで、バンドによってはかなりシュールな光景に…。それに、きれいなステージに音響、照明だから雰囲気で「盛れない」んですよね。イベント序盤はムダにヒヤヒヤしてしまいました。
■■■HEXVOID
事前にオフィシャルサイトを見てみたらライターのM田さんがバンド紹介文を書いていたので、期待していたバンド。自らを“PANIC METAL CREW”と称して活動しているようです。
ヴィジュアル系ではないしトップバッターですし、状況的にはかなりアウェイでした。音楽性は轟音メタル、ハードコア系統なのに、立ってライブを観る人が1/3にも満たず。オリジナル曲の間にトリビュートした「Because」をはさんで3曲のみ。オープニングアクトのような位置だったんでしょうか。
ライブハウスで観たらすごくカッコいいんだろうなあ、という印象。バンドも観客もこの慣れない状況に緊張してしまったように感じました。3曲だけだから、正直、初見ではつかみきれなかったです。
ラストに披露した曲の最後は、ドラマーも立って叩くという破壊力。嗚呼、ライブハウスで観たかった。
↓ホラーとかコラ苦手な方は若干注意!!
■■■DAZZLE VISION
紅一点女性ボーカルのスクリーモバンド。2004年から活動しているのに、今回初めて知りました。ボーカルのMaikoさんとベースのTakuroさんは実の兄妹なんだそう。和製EVANESCENCEみたいな感じかな?と思って調べたら、2012年のEVANESCENCE来日公演でオープニングアクトをつとめていました。
女性ボーカルですが、シャウトもしまくり! でも、R&Bシンガーのような声質なので、伸びやかに歌っているときのほうがわたしは好きかも。
カバーした「Hate」は、「原曲を大切にしたくてキーも尺も同じにしたけれど、自分たちらしさもしっかりプラスした」とのこと。ツーステできるアレンジになっていました。勘違いだったら申し訳ないのですが、カンペを見ながら歌っていたので、SADS世代は楽器陣のほうなのかもしれないですね。
ちなみにこのときも立って観ていた人は1/3くらい。
■■■DISH
根本さんが抜けてから観るのは初でしたが、DISH良かった。
SADSカバー曲を1曲めに持ってきたのはDISHとトリのOMEGADRIPPだけだったんですよね。ほかのバンドは清春さんへの想いを語ったり、感謝を口にしたり、適度に煽ったりしてたんですが、シビィさんが口を開いたのは「DISHでーす」の一言のみ。だからこそ、セットリストから無言のリスペクトが伝わってきました。
それに、DISHはこういうアウェイな状況に強いなと。このときも席を立って観ている人は1/3未満だったんですが、まぁいつも通りのライブをするわけです。一緒に盛り上がろうぜ!っていうスタイルのバンドではないから、それが吉と出ただけなのかもしれないけれど、淡々と「DISHのライブ」を見せつけていたのが良かった。
「Third Eyes Trial」が始まったとたん、音が隅々まで行きわたって、だだっ広い水槽が満たされていくのを感じましたから。
「ハニィドンクライ」の途中でギターの音が出なくなり、シビィさんがヒラヒラと手を振ってダメだの合図を出してたんで、ヤバい!と思ったんですが、サポートの誠さんと熊崎さんは手を止めることなくそのまま演奏し続けていて。その間にギターが復活し、音を途切れさせることなく仕切り直せたので、本当にナイスジャッジ&連携プレー。ラストの「メロウイエロウ」がじんわり響きました。
根本さんのあとを引き継いだ熊崎さんはハットを目深にかぶって、影に徹している印象でした。大人っぽい。
でも、ブログを読んでみるとDISHの描く世界をちゃんと知っていて、「痛み」がわかる方なんだろうなあというのが伝わってきて、これからが楽しみになりました。コーラスとかもいつかするようになるのかな?
【SET LIST】
SE.LOST/The CURE
1.Third Eyes Trial(カバー)
2.LIVINGDEAD GIRLFRIEND
3.ワールドセオリー
4.ハニィドンクライ
5.メロウイエロウ
■■■DIAURA
ここでようやくほぼ全員スタンディング状態に。動員の差があからさますぎる…。
「モニターで観てたけど、椅子があるからって大人しいんじゃないのか!? 清春さんがもし見てたらどうするんだ?」と煽るyo-kaさん(清春さん、実際に観に来ていたようです)。「おい、座ってるやつ! 聞こえてんのか! あ、ケンカ売りにきたわけじゃないんですけど」とオラオラからの優等生煽りもしていました。
DIAURAは清く正しくヴィジュアル系で聴きやすい。「Nightmare」を演奏する前にも「悪夢を…」とヴィジュアル系な語りをしてました。
【SET LIST】
1.胎動
2.赤い虚像
3.Nightmare(カバー)
4.deadly number
5.イノセント
■■■LIPHLICH
DIAURAのステージで会場の緊張感はすっかり解け、LIPHLICHも盛り上がりました。
慢性声帯炎と声帯ポリープで2週間休養していた久我さんは本公演より復帰。キレッキレではなかったけれど、弱さは感じない歌でした。これから本調子に戻っていくことを祈ります。
MCでは久我少年が清春さんに憧れていたころの話。友達の勧めでSADSにハマったそうで、「かあさん、SADSが!! かあさん、清春が!(呼び捨てなのは今だけ許してください、とのこと笑)」と母上を巻き込んで騒いでいたようです。
それで、「当時は雲の上の人だったから呼び捨てでいたけれど、こうして『清春さん』と呼べる距離まで来ることができた、この場所でSADSを歌えることがすごくうれしい」と話していました。
ホールだから新井さんのギターもすごく響いてましたね。ジャジーな「慰めにBET」は会場にぴったりでした。
【SET LIST】
01.淫火
02.慰めにBET
03.MANIC PIXIE
04.Masquelade(カバー)
■■■MEJIBRAY
続くMEJIBRAYも観客総立ち。
綴さんは、毎回笑わせようとしてるのか?と思うくらい、奇行ステージングをしますね。この日は高速横っ跳びしながら両手を上に挙げて腰をくねらせダンシング!みたいな動きをしていました(伝わりづらい)。これをやったらどう見えるなんだろう?っていう実験を、ステージでやってみちゃう人なんじゃないかと思ってる。
カバーしたのは「ポルノスター」。MiAさんは、この曲だけレスポールにギターチェンジ。あとからブログを読んで知ったのですが、この日のためにESPに用意してもらった7弦だったそう。
テクニカルなプレイよりもシンプルかつロックなリフに徹していて、いつもとは違うMiAさんを観られました。綴さんは“ポルノスター”を体現するかのように、衣装の網トップスをストリッパーよろしく脱ぎ捨てるパフォーマンス。
全体的に、きょうのMEJIBRAYはすごくまとまっていて、素直にカッコ良かった。綴さんのコンディションとテンションが整っていたからのような気もします。清春さんパワー…?
【SET LIST】
1.RAVEN
2.マダリ
3.ポルノスター(カバー)
4.月食
5.メサイア
■■■OMEGADRIPP
MEJIBRAYが終わったとたん、ごそっとお客さんが帰ってしまい、客席はまたもさみしい状態に。
そこへ白塗り4人組登場! ですが、チャヂさんはあのキャラクターなので、「ボンジュ~♡」と叫ぶものだから、いい意味でゆるーい雰囲気でのライブでした。といっても演奏はしっかりハードロック。オメドリちゃん、なんかかわいい。
先行でゲットしたアルバム『M』。
アートワークは、黒夢やBUCK-TICKを担当している秋田和徳さんでした。すごい。
そして、この企画とリリースを担当しているGeishun Labelの総監督はフ◯プロの社長さん(!)。どおりで久我さんが打ち上げに混じったりしているわけだ…納得。
好きな出演者のサイン入りCDを選べたのですが、フィルムに書かれていました。Yes,聴いたら戻すだー! イエー!!