in a schale

シャーレにとじ込めたありふれた日常。

5/23 VISUNAVI PRESENTS【関東酸欠GIGS】at 浦和ナルシス

2010-05-25 04:46:38 | ライブレポート
DEATHGAZE、KYOKUTOU GIRL FRIEND、SKULL、Hi:BRiD、nil delete heads、そして、オープニング・アクトのハルシオンという固定6バンドで、関東老舗のライブハウスをまわるプチツアー『関東酸欠GIGS』。こちらの最終日である浦和ナルシスに突撃してきましたー。埼玉!イエア!! 地元にすきなバンドさんたちが来てくださるというのはやはりうれしいものです。『関東酸欠GIGS』っていうネーミングがなんかすきです。

浦和駅を出ると、うなこちゃんがお出迎え♪



「惨劇ノ夜ヘヨウコソ・・・†」

雨で悲惨なうなこちゃん。うなぎモチーフらしいけどおにぎりにしか見えない件。


ナルシス着!



このNarcissロゴの上にいるゾンビみたいな顔が中学生くらいのときからずっとトラウマ……っていうわけでもないけれど怖いです、はい。加工したら余計怖くなっちゃったね。
そんなこんなで会場へトルネードイン。



ハルシオン(O.A.)◇

from札幌ですよー。おつかれさまです!

おおガゼットさんだ。ヴォーカルさんがルキさんみたいなヒョウ柄ジャケット着ていて、ベースさんが麗さんみたいな外ハネセットで。曲も煽り+サビメロディアスな感じ。ヴォーカル・シズさんの口癖は“ヴォーゲーイ!!!(OKの意)”です。

3曲演ったのかしら。ラストの曲に、ディルさんの「THE DEEPER VILENESS」とそっくりなセクションがありました。“I don't even think of you as my friend”っていうところと、テンポとか尺とかいっしょだったの。思わず反応。虜だもの(みつを)

札盤っていうと、MELLOさんやポワトリンさんがいましたけれど、どちらも解散しちゃったから、彼らにはがんばってほしいなあ。終演後、ベースさんがフロア後方のちっちゃいスロープみたいな段差で滑ってこけそうになっていたよ。だいじょうぶかなあ。




nil delete heads

なんだこのギターの道臣さん!かっけええええええ!
と、衝撃のあまり笑ってしまいました。エフェクターの使い方&切替がうまいし、コーラスもピッチ外さないし、ステージングが派手なのに安定感のあるサウンドだし。
各曲のフレーズも多彩で、引き出しの多いギタリストさんなんだなあと思いました。雰囲気がリエントの匠さんぽかったです。ギターを構える位置が高めだからかな。gaudie.のJINさん、トーマスのトシさんにも似ていたかも。

それに対しヴォーカルのdachiさんが非常に惜しい!
ノドで歌っているから、いつか壊れてしまいそう。たぶん彼はハイトーンボイスのほうがキレイに出ると思うのだけれど、シャウトばっかりムリして出そうとするから、良さを生かしきれていない気がするのよね。完全にバンドサウンドに負けてしまっている。自分のキーを見つけて、楽器陣と話しあったほうがいいよ!(余計なお世話)

このバンドさんはdachiさん次第な気がします。もう“とりあえず腹から声出す練習だ!”って感じ。いまは「歌」に比重を置いたほうが絶対いい。デスボイスはそのあとだってできるんだからさー。

といったことをアンケートに書きなぐってきてしまいました……。すみませぬ。でもまた観たいと思えるバンドさんなんです。

てかこのライブの後、24日未明に発表されたのですが、ベースの拓海さんが今月28日のライブをもって脱退するらしい。大学に専念して音楽活動を引退するそう。この方は現実を見たのか……

スタッフさんからポストカードいっぱいいただいちゃった。







Hi:BRiD

新しいギターさんが入ったんですね、Hi:BRiDさん。
別にピコピコ系じゃないんだけれど、シンセとの絡ませ方が本当に上手なバンドさんなんです。バンド名にぴったり。こちらはヴォーカル・JILLさんの声の伸びがよく、ファルセットもキレイ、メロディーもキャッチーで華があります。

きょうはそんな彼のお誕生日が近いこともあり、ステージに生クリームのケーキ(JILLさんがドラゴンボール好きとのことで、てっぺんには神龍!)が登場。ベースの零さんが“JILLくんはデスボが好きだから、みんなデスボで「ハッピー・バースデー」を歌ってください”とおっしゃっていました。しかし案の定ぐだぐだに笑

しゃべると気さくなおにーさんたちなので、MCで毎回グダるんですよねえ。ライブはカッコつけでもいいから、メリハリつけて進行してほしいかも。
しかしドラムのKisaraくんはいつ見ても女の子です。





DEATHGAZE

5月26日に発売されるニューシングル「SORROW」のPVを転換中に流していました。演奏シーンがメインで、赤と黒のコントラストもクール。

ライブは言わずもがな激アツでした。地鳴りのようにたたみかける直樹さんの2バスに、きたきたきたきたああぁぁあああ!みたいな。

彼らはムダがないんです。音を一発鳴らすだけで威圧感があって、まさに“漢!(おとこ)”って感じ。藍さんの給水にしても、ちゃちゃっと飲んで、そのまま客席にボトルを投げ入れて、パフォーマンス風にしていてさー。うむ、ムダがない……。

客席の熱もすさまじかったです。ヘドバン・拳の応酬!皆様全力!
ハコの温度がぐいぐい上昇しておりました。その場にいるだけでも汗がタランティーノでしたもの。これ通ったらぜったい痩せるってー。レッツ・デスゲダイエット!あれ、藍さんは痩せたのか?





SKULL

なんてざんねんな出順なんだー。DEATHGAZEさんのあととか無意識にくらべてしまうやろー。ってことであまり印象がないです(おい)。出順オチ。略して出オチ(超失礼)

赤黒ボーダーのぜったい汗吸わないような衣装をお召しになっていました。あれ暑いよー。見てて暑かったもん。合皮っていうかビニールみたいな素材じゃない!?

SKULLさん前のほうがよかったなあ。いまはなんだかよくわからんバンドになってしまった感が。音がつまりすぎていてちょっと耳触り。SINさんもこんなにピッチ外す人でしたっけ……。なんだかなあ。きょう出た中でいちばんドンマイバンドでした。

来月bornさんと2マンがあるけれど、けっこう差が開いてるような気がします。bornさんはかなり成長していると思うんだけど。がんばれSKULL。





KYOKUTOU GIRL FRIEND

【SET LIST】
SE_
01_放送禁止のブルース
02_勝手にしやがれ
03_セックス
04_ゲルニカに噤む

05_食物連鎖
06_俺の彼女はリストカッター
07_堕落論

-EN-
08_縄と拡声器とヒロイン


倫堕さんのお夕飯はナポリタンか。ハミ出し口紅。
キレのある【放送禁止のブルース】~【勝手にしやがれ】を序盤にもってきて、ハジけるスタート。

パープルの照明に彩られたのは、6月29日に会場限定シングル第二弾として発売が決定している【セックス】。酸欠GIGS初日から披露されているようですが、自分は初めて聴きましたー。でも“これが【セックス】か!”ってすぐにわかったよ。なぜならサビの歌詞にもろ“セックス”というワードが入っていたから笑
【セックス】なんて高校生の男子が考えるようなタイトルだから、ねっとりエロ系ソングかと思っていたのですが、疾走感のあるロックな曲でした。これまたロケンローですよ、特にケッチさんのギターが。イケイケゴキゲン!この際だからセックスたくさん書いてみた。セックス!

【ゲルニカに噤む】はもしかしたら-UNPLUGGED-バージョンの譜割で歌っていたかもしれません。まだ音源を聴いていない時点だったのであまり自信はないですが。あしからずー。
歌い終わって崩れ落ちる倫堕さん。

“ジャパニーズモンキー!”という叫びと同時に、パッとまばゆい黄金色の照明がついた。なんだこのクソカッコいい演出はー!【食物連鎖】。音源みたいにヴォーカルにエフェクトをかけていたのが印象的でした。なんだか提示+洗脳って感じの曲ですよ。
サリーさんがベースを縦に構えてブイブイいわせてました。ラストにたたみかけるようにテンポアップ+シャウトしていくところが極東ハードコアなのかな。歌いきった倫堕さんが、人殺したあとのような目つきしとったよ。

さきほどのアウトロを受け継いでか、亜門さんドラム速い!
【俺の彼女はリストカッター】。ケッチさんがフィーバーしていらっしゃった!たぶんあれは布●ダンスだったのでしょう。お客さんが“I LOVE YOU!”って叫ぶところがやっぱりかわいい。バンドのカラーとちがうのに、ハートが飛び出してくるっていうギャップがね。たまらんね(なに)

【堕落論】は音の破片が飛んできそうなほどスリリングでした!イっちゃってましたねー。

もしわたしがKYOKUTOU FRIENDというバンドを知らなかったとしたら“なんだこのラリってるバンドはー!! なに言ってるかわからないし!”って思うかもしれない。
でも、そんな彼らの発する叫びだったり、わけのわからんカッコよさっていうのは、なにも知らなくても、たぶん雰囲気でキャッチできると思うんだよねー。“よくわからんけど……なんかいいじゃん!”っていう。そういう魅力にあふれているバンドさんなんだとあらためて思いました。



って、かいつまんで書こうと思ったのにまったく省略できていないわー。サクサクいこう!
で、KISEKIのアンコールです。

『本日の公演は終了いたしました』

っていうアナウンスがあって、客電がついて。でも、お客さんの半数くらいがずっとアンコールを続けていて。

スタッフさんたちはけっこうバタバタしていたみたい。これ盗み聞き↓

“ほかのバンドさんたちはやってきていないから……”
“時間も押しているし……”
“でも、本人たちはやりたがっていると思うんですよ~”
“そうですよねぇ。うーん……”


そんな会話が聞こえてきていたから、もう心の中で“やらせてあげてくださいいいいい”と必死にお祈りタイムでしたよ。


声は一向に鳴りやむ気配はない。あああああ!どうかあああ!そのとき!客電がふたたび落ちた!

Tシャツ姿で登場するメンバー。皆様笑顔をおさえきれない様子。サリーさんがあからさまにテンションあがってるところ初めて見たかもしれん。

“地下室で逢いましょう!!!”

アンコールにチョイスされたのは、コンパクトなアッパーチューン【縄と拡声器とヒロイン】。メンバーさんがこぼれる笑みを抑えきれていなくて、キッズだなあと思いました。本当にライブを楽しんでいらしたものー。
お客さんの声も演奏に負けずにちゃーんと聴こえるんです。またちょっと涙腺がゆるみかけた……


“KYOKUTOU GIRL FRIENDでした!楽しかった!気をつけて帰れよ。ありがとう!I LOVE YOU!!!”

あれだ、初単独公演のトリプルアンコールを思い出しました。感動した!


5/7 9GOATS BLACK OUT【the Orphee】at 渋谷CLUB QUATTRO

2010-05-22 05:40:39 | ライブレポート
こんなにも美しいライブを観たのは初めてだったかもしれない。
そこは、なんの変哲もないライブハウス。しかし、ステージ上で繰り広げられたのは、ガラス細工のように強くも儚いドラマだった。



『The Orphee(オルフェ)』と題されたこの日の公演。
運命の歯車が回り出すような「Reminisce」からゆっくりと幕を開けたライブは、utaの怪しげなギターフレーズが緊張感を煽る「HERMS」で、いきなり奈落の底へと突き落とされた。ステージは鮮血のライトに染まる。


“今夜裁きが降りる”


ryoが凛とした口調で告げたその言葉は、すでにストーリーの中に仕組まれた台詞のようだった。

そんな彼の突き抜けるファルセットにhatiがシャウトを絡ませたのは「BABEL」。utaは客席を挑発するかのように舌をちらつかせる。音や声のみならず、細かな動きや表情で舞台をつくりあげていく彼ら。ふと気がつけば、ステージから一瞬たりとも目をそらせなくなっていた。

ストーリーテラーは語る。


“ようこそ『The Orphee』へ。お待ちしておりました。今夜、失くしてしまったものを取り戻すために地獄へ降りましょう。暗い穴の底では、君たちの声だけが頼りだ。もっと声を聴かせてくれ”


ギリシア神話に登場する吟遊詩人オルフェフスは、亡くした妻を取り戻すために、地獄へ降りたという。しかし、地上に連れて帰るまで、妻の顔を一度も振り返ってはならないという条件を課された。
彼らはその物語をモチーフにライブを進めているようだった。

どの曲がどの場面を描いているのか。その解釈は、観る者によってそれぞれ違っただろう。しかし、ライブが展開されていくのと同時に、映像が目に浮かぶのはたしかだった。3人の奏でる音、歌詞、表情。そして、ryoが時折口にするストーリーの断片。みるみるうちに彼らの描く世界にのまれ、想像力が膨らんでいくのだ。


9GOATS BLACK OUTは非常にヴォーカリストを大切にしているバンドである。それでいて、3人がお互いを必要とし、絶妙なバランスをもってステージが形成されているのだから、本当に不思議なものだ。

hatiの粒のそろったベースが、ゆらゆらと微かに揺れる水面を表しているようだった「ROMEO」。ryoの感情を閉じ込めた声が、ライブのターニング・ポイントをつくった「TONATOS」。そして、インストゥルメンタルの「Lithium」での不気味なアルペジオから、「Who the MAD」での弦を掻きむしるようなアグレッシヴなプレイまで、幅広く見せつけたuta。

楽曲と演奏者が同化しているとでも言おうか。メンバーそれぞれが、このコンセプチュアルなライブに対するヴィジョンを持っているからこそ、これほどまでに説得力をもたせるのだろう。



すべての謎が明かされたのは、本編終盤でのことである。

オルフェウスの神話を説明したあとにryoは、3月に発売したフル・アルバム『TANATOS』についてを語った。自分の父を亡くしたことが、作品を生み出すきっかけとなったということ。しかし、ただ「悲しい」というだけの作品にはしたくなかったため、曲と歌詞に想いをこめたということ。


“オルフェウスが(地上に)戻ってきたときの結末を込めた曲です……「Heaven」”


彼は、妻を連れて帰れなかった。地上にもどる直前、不安に駆られたオルフェウスは、彼女の顔を振り返ってしまったのだ。時はすでに遅く、ふたたび死の世界の住人となってしまった妻。彼は涙をこらえ、独り地上へと帰る。別れの歌を謳いながら。


“聴こえているかい この愛が”


そう歌われるこの曲は、とても人間味に溢れていた。もしかしたら、先ほどryoが話していた彼の父との話ともつながっていたのかもしれない。彼は、自分のことを理解してくれない父親をずっと憎んでいたという。
いまになって失って気付く感情、想い、そして愛。懸命に謳う彼の姿は、まるで過去の後悔を歌に乗せて届けようとしているかのようであった。


『薬で治るなら まだいい
失って気付くんだ
後悔は 何度も反芻しながら
やがて 薄まっていく

先に 次に 明日に
これからに 未来に 繋ぐ為に

過剰な心配などしなくてもいい
消えることはなくとも
和らぐんだ』



「Lithium」の歌詩の朗読から「願い」へと繋げる。utaがやわらかなアルペジオを奏で、安心感を与えるhatiのベースが心地よく空間に流れていく。そして、オルフェウスは、大切な人の幸せを願い、愛を謳い続けるのだった。



正直私は、仮にここでライブの幕が閉じられてもまったく不思議に思わなかった。むしろアンコールはなくてもいいとすら思っていた。だが、彼らはこのストーリーの続きを演じて見せたのである。


“オルフェウスの後日談です”


そう静かに告げたあとに演奏されたのは、先ほどの光に満ちた楽曲とは打って変わり、ダークで重々しい空気感が漂う「in the rain」。

実は、オルフェウスの神話には続きがある。話の一説ではあるが、地上に戻った彼は、妻を二度失った哀しさに耐えきれず、死んでしまうのだ。
仰向けに倒れ、憔悴しきった彼の瞳からは涙がこぼれ、土に溶けていく。その目に映るのは、“消えてしまったあの人”だ。



主人公を殺してしまうのはタブーだろう。だが、ryoは『TANATOS』というアルバムを通して、「人の死」を表わしたかったという。しかも、このシーンにありがちな表面的に「死」を捉えるだけにはしたくなかったと。その言葉にこのバンドの本質を見る。

救いはないのだろうか。
しかし、彼らは最後の最後に微かな希望をもたせてくれた。


“人の死は覆らないし、昨日は明日来ないし、悲劇は悲劇のままだけれど、失くしたらまた見つければいいじゃない。新しい命と、新しい未来に繋げていこうという歌です。……「天使」”


ミラーボールがきらきらと光を反射し、空間を伝っていく。それはまるで星空だ。空の上で愛する妻の元へとたどり着いたオルフェウス。きっと彼女とともに、遠いいつかにまた生まれ変わるのだろう。
9GOATS BLACK OUTは「死」を通して「生」を描こうとしたのではないだろうか。



“また逢いましょう!!”

ステージを去る直前、マイクを通さずに叫んだryo。その言葉は、自身の父へ贈る再会の約束のようにも聞こえた。
もう振り返らない。後悔の涙は穏やかな微笑みへと変わっていた。








【SET LIST】

SE.
01.Reminisce
02.HARMS
03.BABEL
04.SALOME

05.belzebuth
06.red shoes
07.ROMEO

08.sink
09.TANATOS
10.raw
11.Lestat

12.Lithium
13.優しさの意味
14.宛名のない手紙
15.float

16.690min
17.Who's the MAD
18.minus
19.headache

20.Heaven
-「Lithium」歌詩朗読-
21.願い

-EN-
22.in the rain
23.天使

5/4【Monstars★Festival-4th day-】at 池袋Black Hole

2010-05-08 12:30:08 | ライブレポート
Black Holeって、下北のMOSiCの店長さんがつくったんですってー。セク●ャバをリフォームしたっぽい(住所ググると出てくる/笑)。どおりで入り口から地下へとつづく階段の壁が鏡張りなわけである!真っ白な内装のMOSiCに対して、Black Holeのフロアは、壁もステージのホリも真っ黒。黒は圧迫感あるなあ。

箱スタのおねーさん「ドリンク交換は終演までにお願いします」

……それなんてAR●A!きょうのイベントだけかしら?新しいハコだからか(Plugさん主催だからか?)スタッフさんがやたらバタバタしておりました。

そういえば、ドリンクメニューにコーヒーや紅茶もあったから、おお!と思って意気揚々と“アイスコーヒーお願いしまーす”と注文したのですが、“それはちょっと出せないかなー”と言われ、思わず“ちょw”でした。まあ忙しいのはわかるけれど、なんでタメ語ー!! まだまだ謎が多いですブラホ(って略せばいいの? なんかエロい)

O.Aのトーマスさんには、ざんねんながら間に合わず。着いたらちょうど極東兄さんたちのSEがかかりはじめたところでした。場内チョマン!モザイクと同じく縦長のハコで、ステージも低く、うしろからだとメンバーさんの上半身が見える程度。雰囲気としては、ちょっと広いサイバーか手刀って感じ。あれ、どちらも池袋じゃないか!前置き長いじゃないか!




KYOKUTOU GIRL FRIEND

【SET LIST】
SE_
01_禁忌
02_放送禁止のブルース
03_ダムドマン(仮)

04_堕落論
05_完全犯罪
06_夜光虫
07_アルケミー

08_食物連鎖
09_噛みついて離れない
10_縄と拡声器とヒロイン
11_依存
12_樹海

13_俺の彼女はリストカッター
14_拝啓、売国奴の皆様 靖國の空が哭いています
15_勝手にしやがれ
16_闇を嗤え_警告(instrumental)

先攻は、3月の3MAN公演から約1ヶ月半ぶりのライブとなった不謹慎なカリスマことKYOKUTOU GIRL FRIENDの皆様。

ケッチさんとサリーさんがかなーりイメチェンしておられました。やっぱりスーツに短髪は正義なんですねー。ケッチ兄さんのイケメン度がアップした!
サリーさんはハットをかぶって、左目だけメイク濃いめ。つけまつげかしら?描いていたのかしら?『時計仕掛けのオレンジ』のALEXみたいだったよ。東狂黒の八田さんがALEXデザインのTシャツをつくっているみたいだから、その影響ならばどうしようかわいいなあなんて思ってしまったよ。


序盤は新曲も入ったリストだったからかちょっと堅く感じました。久々のライブということもあったのかもしれません。よく言えば、“丁寧に演奏していた”という印象。いきなりテンションマックスというわけではなく、徐々に進行していくにつれ、ハジけていったように思います。お客さんの熱に引っ張られていた部分もあったのかも。

【アルケミー】のギターソロ後のベースが、サリーさんらしさ全開(つまりエロ)ですごくすきなんですが、倫堕さんが舌舐めずりしていて、さらにのわー!となりました。スーパーセクシータイム!!

という冗談はさておき、特筆すべきは5月20日から会場限定盤として発売される【食物連鎖】の初披露でしょうか。“ジャパニーズモンキー!”とのシャウトからはじまるこの曲。なんだかイントロのリフがアメリカーン。よくわからんけど、ミラーボールが回ってハイヒールのチャンネーがカツカツ歩いていそうなイメージでした(どんなだ)

【ダムドマン】は、亜門さんの繰り出すリズムがコロコロ変わるマニアックな曲なんですが、【食物連鎖】はわりとキャッチーかも。とはいっても、KYOKUTOUの中でということなのであしからず笑 Aメロ・Bメロ・サビの区切りがあまりはっきりしていなくて、淡々と進んでいく構成のような気がしたのですが、ストロボたかれてヘドバンできちゃうようなTHE ヴィジュアル系セクションがありましたよ。雰囲気的には、【堕落論】+【拝啓、売国奴の皆様 靖國の空が哭いています】かしら。クレイジーで風刺する感じが似ているかなあと。


それにしても【樹海】が単独公演以外のステージで披露されたことにもびっくり。明らかに2月よりよくなってた。ギターが2本なくともあまり物足りなく感じさせないのはさすが!倫堕さんがラストに“眩しい朝を待つのだろう”と即興で歌っていました。


というわけで、【俺の彼女はリストカッター】からはアンコールみたいなノリでリミッターカット。でも、【勝手にしやがれ】でスカッと終わるのではなく、【闇を嗤え_警告】で予告的なニュアンスを残しながら終わるのがKYOKUTOUならではですなあ。

彼らは、短い持ち時間だと、バランスのいいリストを組んで、勢いとインパクトで乗り切れるんだけど、きょうみたいに長い演奏時間だと、どう魅せるかでいろいろ変わってくるのかも。うしろのほうはじっと偵察気味に観ていた方が多かったので。はじめてきたお客さんも飽きさせないで、むしろ巻き込んでいくようなステージ展開を今後に期待。





TIME SECTION#


Vo.&Gt.SIZNA(ex.Sugar)
Gt.aie(deadman/the studs)
Ba.kazu(ex.蜉蝣/dim my division)
Dr.篤人(ex.Sugar)

【SET LIST】
01.OP
02.Vibe
03.Life

04.M8(the god and death stars)
05.M7(the god and death stars)
06.M1(the god and death stars)

07.TIME LOST
08.martini
09.Dust

-EN-
En1.Life
En2.ED

後攻は、SugarのギタリストであったSIZNAさん率いるセッション・バンドTIME SECTION#5。ついに5回目ですよー。

……演奏がはじまった瞬間、SIZNAさんの緊張が手に取るように伝わってきた……!MCでメンバーにひとこともらうときも“aieさん、ひとことよろしくお願い申し上げまするでする!!!”とSIZNA語炸裂。

SIZNA「大先輩に囲まれて緊張しております……」

だそうです笑


TIME SECTION#の曲が6曲しかないため、中盤はaieさんの不定期セッションバンドthe God and Death starsの楽曲も披露。Voもaieさんがとっていらっしゃいました。
SIZNAさんの曲は幻想的でふわふわしているけれど、aieさんの曲は地に足がついたロックっていう感じ。ガツンとしたバンドサウンドに、けだるいVoがしっくりはまる。

aieさんはふつうに歌うとそんなに気にならないけれど、「Vibe」等で披露したコーラスはわりと破壊的よね(失礼)。


2回目のMCタイムでは、それぞれの告知を。

aie「このあいだ(5月2日)のBOXX公演で、ステッカーが間に合わず、急遽僕と高井淳さんと大嵩潤さんの手形がボンっと3つならんでいる“手形”を販売したんですけど2セット余っちゃって……。買ってくれないと僕の家に手形が並ぶことになるんでお願いします。2000円です」
会場「(高っ)!!」

篤人「僕も物販で詐欺写真売ってます。“実物とは多少異なります”みたいな。aieさんのところで買って、まだ余裕のある方はぜひ」

SIZNA「僕も詐欺写真売ってま~す」

(kazuさんは?的な空気になり)

kazu「なにも売ってません!!(一同笑) それよりもいまやってた曲(6曲目の「M1」)が速すぎて……」
aie「速かったねー」
(あっくん!! という3人の視線・笑)


と先輩・後輩の仲ながらも、ゆるーい雰囲気が漂っておりました。aieさんが7月にkazuさんとなにかやるかも、というお話もされていましたよー。


「Dust」にたどりつくころには、緊張も和らいだのかkazuさんと篤人さんがアイコンタクトする場面も。しかし、SIZNA先生は、aieさんと絡みたいな~的な空気を醸し出しつつ上手に行くも、いまいち絡みきれていませんでした。どんまい!


そんなSIZNAさんですが、アンコールでは「Life」をはじめる前に“1・2・3・4・5・6・7・8・9・10○※■%*△★$+!!!”といつものミッキーマウスボイスで発狂(Sugarでいうところの演説!)。それを見たあっくんが“またやってるよ~”みたいにあきれた顔をしていたのと、kazuさんか“!??”とおびえた苦笑いをしていたのがおもしろすぎました。

TIME SECTION#は、なんというかセッションの極みなんじゃないかと思います。言ってしまえば、最近ヴィジュアル系の中でよくある、メンバー変動型の「継続セッション」なわけだけれど、クオリティの高い演奏があり、オリジナル曲があり、音源もありと、やるべきことはすべてやっているわけで。馬鹿にされない本気のセッション。

今後のスケジュールは、5月21日の渋谷O-EAST公演を残すのみとなりましたが、SIZNAさんは“(やってみたかったことは)消化した”とおっしゃっているわけですし、これが終わっても、またちがった形でなにかを生み出してくれるんだろうなあと思います。

おだやかなアルペジオが心地よい「ED」は、まるで夜明けの世界が動き出す瞬間を表しているようでした。