さささささむいっ!冷房効きすぎっ!
おひさしぶりぶりざえもんのエリアさん。終始ぶるぶるざえもんでした。この日もライチ酒のソーダ割りを飲みました。さらに凍えました!
◇KYOKUTOU GIRL FRIEND◇
【SET LIST】
SE_禁じられた謝肉祭
01_闇を嗤え_密約(instrumental)
02_セックス
03_堕落論
04_夜光虫
05_放送禁止のブルース
06_勝手にしやがれ
07_俺の彼女はリストカッター
トップ・バッターにも関わらず、またたく間に会場を緊張感漂う空間に変えてしまったのは、KYOKUTOU GIRL FRIENDの皆様。
いまにもスコールが起こりそうな鬱蒼とした青いライトと、楽器陣を覆い隠すように焚かれたスモーク。【闇を嗤え_密約(instrumental)】で“オイオイ!”とケッチさんが煽ると、ステージは赤いライトに切り替わる。そして、ワウをかけたテレキャスが掻きむしられると同時に、ヴォーカルの倫堕さんがふらりと登場しました。
【セックス】~【堕落論】では、アナーキーかつパンキッシュに攻め、【夜光虫】では、熱を落としグッと色気のある表情を見せてくれました。エリアは照明がきれいだよねえ。紫色のライトにミラーボールが反射して、まるで海の中のよう。
ギターが太くて厚みのある音でした。これはこれでいいけれど、夜光虫に限ってはストラトのほうが好きかも!
後半は、亜門さんのドラムからいきなりアグレッシブな方向へシフトチェンジ。
たまにこういうスイッチの切り替えが、真逆方向へパチッといきますけれども、まったく前曲のテンションを引きずらないんですよ。それはお客さんにもいえることなので、毎回驚かされますねえ。
【俺の彼女はリストカッター】では、倫堕さんが指をピストルに見たて“I love you!!”と叫んでいました。最近は客席に声を求めることが多かったので、めずらしいパターン。
スパン!と歯切れよく言葉を発するボーカル・スタイルの倫堕さんですけれども、【夜光虫】の“~恋しくて”をファルセットで歌ったり、【勝手にしやがれ】の“這いつくばって拾い集めた~”をささやくように歌ったりと変化をつけていて。
“こういう歌い方もできるのかー!”と思うほど、さまざまな表情を見せてくれました。
さて、今月末は4回目の単独公演を新宿ロフトにて敢行。闇を嗤えー!
◇DISH◇
右手を高々と掲げ、大きく十字を切ったシビィさん。
そのあとも、曲と曲の間やブレイク等で、取り憑かれたように空を切っていた。
彼らは魂が鳴っているんですよ。
体内で鳴った音が、喉を通って口から吐き出されている。体内で鳴った音が、血管を通って弦を揺らす。
こんなこと言ったら語弊があるかもしれませんが、楽器も声も紙一重なんです。ベースが歌うから声も歌う。ギターが歪むから声も歪む。全身の表現。
そして、以前にも書きましたが、わたしから観てDISHはやっぱり不良少年で。
シビィさんは、やり場のない怒りをめちゃくちゃに吐き出してしまう暴力的な少年。根本さんは内に内に感情を溜めてしまって、いつそれが爆発してしまうのか自分でもわからない危うい少年。DISHっていうバンドを一人の人間に置き換えてみると、ふたりでひとつのような気がするんですよ。
かろうじてバランスは取れているけれど、いつ崩れるかわからない。泣けたらラクになるのに、必死で涙をこぼさないように耐えている状態に近いかなあと。
「エピロヲグ」で“神様なんて嫌い”と何度も叫んだのに、ラストの曲では、すがるように、祈るように、彼はまた十字を切った。人間くさい矛盾である。
◇The"FUZZ"◇
JILSのギタリストであった舜-SHUN-さんのソロプロジェクト。ですが、きちんとしたバンド体勢でして、サポートメンバーは、冴さん(Gt/ex.BABYLON)、時雨さん(Ba/ex.uBuGoe)、良一さん(Dr/ex.BABYLON)でした。舜さん自身はギター&ボーカルを担当。
ストレートなロック・サウンドで、パンクっぽさもあり、聴きやすい楽曲が多かったです。
失礼ですが、若いコは食いつかないかもしれないなあ。男子には支持されそうな気もしますが。
◇オトガデッド◇
ギターの伶希さんが脱退したと思ったら、ドラマー由希さんも抜けとった!DragonWAPPP●PPERさんに取られちゃったか!(おい)
ということで、サポートがChitoseさんとthe studsの響さんでした。
好みの問題かもしれませんが、オトガデッドの(ライブの世界を)作りこみすぎている感がどうもニガテかもしれません。単調に見えてしまうんですよね。あえて演劇っぽくしているのかもしれませんが、もっとぐちゃぐちゃに、包み隠さずストレートに感情をぶつけてくれてもいいのに、と思っちゃって。てかやっぱりZenさんの印象が強いんだなあ笑
オリジナルメンバーは3人となってしまいましたが、今後どうなっていくのでしょうか。
◇amber gris◇
【SET LIST】
SE.
01.OP
02.over flow girl's sick.(新曲)
03.lizard skin
04.悲しみ暮れる黄金丘陵(コートドール )(新曲)
05.銀色のコフィン
楽器陣のみ板付きでスタート。「OP」の途中で手鞠さんが登場し、ゆっくりと両手を広げる。
なんかもうそれだけで惹きこまれてしまうから本当に不思議ですよねー。
「over flow girl's sick.」では盲目の人のように、手探りでさまよう手鞠さん。また、マイクスタンドを持って、振り向きざまにきっと正面に鋭い視線を向けたのが女性的でした。
まだ音源化されていない曲が多かった今回のライブ。でも、曲を知らなくとも、彼らの表現しようとしているものは、手に取るように伝わってくるんですよね。
wayneさんがアルペジオを奏で、流れるように繋げたラストの「銀色のコフィン」は、ものすごく完成度が高くなっていて驚きました。
amber grisのメンバーさんって、5人それぞれが“俺はamber grisの一員だ”という意識がとても高いと思うんですよ。その意識のもと、自分はどうしたらいいか・どう動いたらもっとバンドが映えるかっていうのをいちばに考えている。この日の「銀色のコフィン」は、そういったバンドに対する姿勢が顕著に表れた瞬間だったといっても過言ではないと思いました。
◇emmuree◇
やっぱりまだ怖いからさ、前に立っているお客さんの頭で想さんを隠しながら、ホラー映画でも観るようにステージを覗いたんだ。だけど、想さん以外と動くから、視界に思いっきり入ってくるんだ笑
んーemmureeさんと真っ向から向き合えるようになりたい。まだ観るのが怖いですねえ。始まる前冷や汗かくしねえ。
彼らは次元を曲げるんですよ。もしくは流れている時間を切って、そこに己の時をねじ込んでくる感じかなあ。とにかく空間がゆがむんですよね。あくまでわたしの個人的な感じ方ですが笑
気持ちいいんだか気持ちわるいんだかわからなくなります!またいつのまにか意識が半分飛んでた!いつも夢心地!(危)
◇brain◇
【SET LIST】
01.痕跡とキャンバス(Moran)
02.紫陽花(椿屋四重奏)
03.Fairy tail(brainオリジナル)
04.堕落(Syrup16g)
05.Secret Signs(L'Arc~en~Ciel)
-EN-
en1.malicious(Sugar)
en2.同じ闇の中で(Moran)
ex.
Sugarの
SIZNAさん(Gt)と
MoranのHitomiさん(Vo)によるスペシャル・アコースティック・デュオ。
おふたりともシックなスーツ姿で、椅子に腰かけてしっとりと演奏。SIZNAさんはフィンガーピッキング。すごく艶っぽい音で、アコギっぽい堅さがあまりなく、どちらかというとガットギターみたいな響きでしたよ。
「紫陽花」を演奏後に、Hitomiさんが“これは好きな花でもあるんだ”とおっしゃっていました。向日葵とおなじくらい季節を感じることができて、小さい花々が集まってひとつの大きな花になっているところがお好きなんだとか。
「Fairy tail」はオリジナル曲。SIZNAさんいわく、スタジオで“いいじゃん!”と言い合いながらつくったらしいです笑
かわいらしいタイトルとは裏腹に、
歌詞では大切なことを歌っているそう。Hitomiさんはきれいな言葉選びをしながらも、実際はかなり現実的なことを歌っているイメージだなあ。
ラルクカバーは、『heavenly』収録曲でしたね。ラルク好きだけど、この作品はちょうど聴いていなくてわからなかったよ。悔しいです!『True』くらいからならわかるんだけどなー(どうでもいい)
アンコールではSugarの「malicious」が!Lokiさんのアクが強いからどうなるのかしら?と思ったら、歌い癖等は移らずに、ちゃんとHitomiさんの声で歌われていました。
そして“みんなも知っていると思うけど……”と大佑さんのお話を始めるHitomiさん。
“馬鹿野郎!って言ってやりたいですよ”
“心臓が弱いのは知っていたけれど、なんだかんだでおじいちゃんになるまで生きているんだろうなって思っていました”
“さみしがりやで、かまってちゃんで、お調子者で……”
そうやって彼のことを話すHitomiさんの言葉には愛があふれていて。何度も“なんだろう……”と言葉につまりながら話されていて。みるみるうちに目から涙がこぼれてきて。
そんな中“大佑に捧げます”と言って演奏されたのは、Moranの「同じ闇の中で」。まるでレクイエムのようでした……うん。すごく心に響く歌でした。
“精一杯想いをこめて歌いました。大佑に届いているといいな”
まだ何か言おうとしたように見えたけれど、そのままステージをあとにするHitomiさん。そして、紳士のように深く一礼し、SIZNAさんもステージを去っていく。会場からはあたたかい拍手が贈られました。
せつなかったけれど、とても濃い時間を過ごせた一夜でした。