summer diary

日記らしきページ

夜は短し歩けよ乙女

2017年03月25日 | Weblog

 「夜は短し歩けよ乙女」高見登美彦をAudibleで聞き終えた。 全部で6章まであり、朗読時間は8時間30分に及ぶ。
小説としてもかなり長編と言っても良い気もする。 もちろん、名作文庫などの前篇、後篇、あるいは上、中、下などからなる超長編小説に比較するとそうでもないけど。 タイトルは知っていたけど、どんな内容なのかなどはまったく想像もしてなかったし、もちろん、文字を読む気にはなれなかったけど、朗読で聞き流すだけなら楽ちんだからいいかも・・・と思って聞いてみた。 正直、途中で止めようと思ったけど、結局最終的にどんな結末が待っているのだろうかと言う期待なのか結末を知りたいと思う気持ちは人間の本質なのかはわからないけど、結局は聞き終えたのだ。

全体的な印象からすると漫画チックと言ってもいいかもしれないような内容で、高見登美彦さんの妄想や言葉の宝庫のオンパレードで構成されている。 特に気になったのは慣用句や四字熟語、現代ではあまり使うことのない常套句などがちりばめられている。
時折、現代語、流行語などで笑を誘い、主人公とも言える彼女のお子ちゃまブリも面白い。 幻想的であり、妄想、瞑想的でもあり、ロマンチックでもあり、社会性も覗かせながら批判や評価や論理も展開して人間性を見せる。 登場人物達は全て善人で魅力的だし、好感が持てた。

さて、これからもどんどん聴き続けて行きたいと思った。 自己啓発本や童話、詩なども同時進行で聞いているけど、これまでも本で読んできた名作なども朗読で聞いてみたくなった。

さらに、石田衣良のSEXシリーズも2作品を聞き終えた。 エロチックと言えるかどうかわからないけど、所謂Sexに関する男女、またはそれに伴う行為を詳細に描写しているけど、以外にも卑猥な感じを受けない。 艶めかしい文法ではなくて、現象をそのまま表現しているような淡々としたSexに関する行為を表現しているし、登場人物にはまったく妖艶な雰囲気と言うものも感じられない。
週刊誌などのエッチ小説の方が遥かにエロチックだし、実際に読んでいても勃起してしまうだろう。
それに比べると石田衣良のSEXシリーズの小説にはそんな欲情的な感情はまったく湧いてこないのだ。 まっ、内容はかなり危ない卑猥さがあるけど、淡々とした表現はちゃんとた小説に分類されるのだ。 登場人物の意外性や特殊性が面白さを出しているけど、それ以外にはそれほど印象が心に残るような物は感じることができなかった。

さて、次は太宰治の短編を聞いてみることにしよう。

 


最新の画像もっと見る