sunnylakeのポエムガーデン

自作詩を書いています。
心の風景画が届きますように。

星の宮殿

2024-11-03 11:40:04 | 自作詩
彗星に 乗って
宇宙を 巡る

天の川に 飛び込んだら
まばゆい 光の中

川の底には 大きな鏡
そこに 美しい宮殿が 映る

地球上のすべての人の 心の場所

星の明かりに 照らされて
あらゆる陰は 消えてゆく

人々の夢は 絵画になって
星の宮殿に 飾られて

すべてが 夢に つながっていると
誰もが 尊い現在(いま)を 生きる

一歩ずつ 踏み出すたびに
それぞれの絵画が 煌めき

いつか きっと
ゆるぎない場所に 辿り着くはず

輝く星の宮殿に
深く 見守られながら


(2024年11月3日作詩)







*心象画


コメント (20)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

植物園の不思議な花

2024-10-13 11:43:46 | 自作詩
ある街の植物園
珍しい花が あるという

朝と夕方で
違う花が 咲くらしい

朝は 水晶のように
透きとおる 白い花びら

清々しい香りの 小さな花
お昼になると しぼんでしまう

夕方 陽が傾く頃になると
アメジストのような 紫色の花

深い香りの 大きな花
朝になると 閉じてしまう

出口には 朝の花のしおり
薄紫色の和紙に 透明の花

そのしおりを 本に挟むと
幸運が 訪れる

そんな不思議な花が
ひっそりと咲く 植物園でした


(2024年10月11日作詩)







*小さな物語






コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

若者と小鳥と二つの道

2024-09-27 14:27:59 | 自作詩
その森は 深くて
あまり 人が入ることは ありませんでした

ある若者が 考えごとをしながら
その森に 入りました

鳥のさえずりにさえ 気づきません

ずいぶん 歩いたでしょうか
道が 二つに 分かれています

右の道は 明るくて
左の道は 薄暗い

若者は 立ち止まり
どっちに行くか 迷いました

実は それは
彼の人生の道 そのものでした

その時 一羽の小鳥が 飛んできて
若者の肩に 止まります

そして 綺麗な声で さえずりました
若者には こう 聞こえました

「明るい方は しあわせ
暗い方は 果てしなく」

若者は 少し考えて
左の道を 選びました

実は その道こそが
彼の望む光の場所に 続いていたのです

小鳥は 若者の肩に 止まったまま
透明な声で 歌っています

若者は 幸せな気持ちに なりました

選んだ道を 歩いていくと
向こうに まばゆい光が 見えてきました

若者は きっと夢が叶うと
心から 信じることが できたのでした


(2024年9月27日作詩)







*生き方

コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エメラルドの湖

2024-09-09 11:46:36 | 自作詩
ある人の優しさを そっと掬って
心のガラス瓶に そそいだら

ほのかに灯る ランプみたい
それは 希望という形

届けられた言葉は
懐かしい面影の 写真のように

静かな愛を 湛えている

そこに 透明の花が 咲き
暖かい光を 放つでしょう

もしも 薄暗がりが あったなら
その花を持って 近づいてみて

そこが エメラルドに輝く
湖だと わかるから

誰の心にもある
守られるべき 尊い場所

かけがえのない命と ともに
永遠の彼方へと つながってゆく


(2024年9月9日作詩)







*生き方

コメント欄は閉じています。よろしくお願いいたします。
 いつもありがとうございます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古本屋さんのソファ

2024-08-10 11:53:12 | 自作詩
その古本屋さんには
アンティークのソファが ありました

店の奥の ランプのそば
そこは とても 静かな場所です

深緑色の ビロードの生地
座ると からだが 包まれるよう

お店の本を そのソファで読むと
誰もが 必ず 安らかな気持ちに

初めて 座った時にだけ
そのソファには 秘密がありました

眼を閉じると

夏は 涼しい高原に
秋は 美しい森の中
冬は 暖かい暖炉のそば
春は 桜の木の下に

周りの景色が 変わるのでした

そして 本の裏表紙には
それぞれの場所の絵が 浮かび上がります

その本を 買って帰ったならば 
心に 灯りが ともるかのよう

すべてのお客さんのための
そんな 不思議なソファでした


(2024年8月10日作詩)







*ファンタジー
コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする