sunnylakeのポエムガーデン

自作詩を書いています。
心の風景画が届きますように。

まぼろしの電話ボックス

2022-03-27 11:40:58 | 自作詩
商店街のはずれに 古い電話ボックス

ある日 仕事帰りの男の人が
電話ボックスに 立ち寄りました

なぜだか 急に 使いたくなったのです

扉をあけると 懐かしい匂い
ダイヤルの電話機で タイムスリップ

壁には 小さな貼り紙が
「過去の自分に かけてみませんか」

電話番号は 生年月日
男の人は 驚きつつも かけてみることに

ダイヤルを回すと しばらくして
ちゃんと つながりました

「もしもし」と子どもの声
すぐに 自分だと わかりました

いろいろ話したいのに 言葉になりません

「きみの夢は なんだい」やっと そう言うと
「パイロットだよ」無邪気な声

未来を信じていた あの頃の自分が
心の中で 優しく 重なります

それは 一回きりの まぼろしの電話でした


(2022年3月26日作詩)







*ファンタジー
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春の喫茶店

2022-03-16 11:37:19 | 自作詩
ここは 春の喫茶店
玄関先に あじさいの植木鉢

緑の葉っぱが のびてきたよ
ずっと 枯れているようだったのに

冬は 透明のおふとん かぶって
ぐっすり 眠っていたんだね

起こしてくれたのは 春の精かな

緑は生命 いのちの色 
どんな絵の具も かなわない 

ここは 春の喫茶店 
お庭には いろんな花 咲いて

花びら キラキラ
光の魔法が かかっているみたい

スペシャルメニューは
たんぽぽコーヒーと れんげのハチミツケーキ

オルゴールの音楽 流れて

おひさま ぽかぽか 見ているよ
窓際のお客に にっこり 笑って


(2022年3月15日作詩)







*季節
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真実の青色で

2022-03-06 11:35:06 | 自作詩
地球が 誕生した時 神様は 思った
ここで 素敵な世界を 創ってみたいと

命は 存在に 価値をあたえるため
無二の尊さを 想えるように

人も 動物も 花も 
かけがえのない 命の美しさで

海や山や 素晴らしい自然も

すべてが 調和のもとに
息づく世界で あるように

神様は 深い愛を そそいだ

人が 言葉を 使えるのは
純粋な愛を 守るため

いつか 地球が 
真実の青色で 描けますように


(2022年3月5日作詩)







*地球
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