「箒川を渡って」踊ろうマチルダ
とんびが鷹を産むわけがない、というところから発想をえた原作『とんび』。
2週にわけて土曜日の午後8時台にNHK総合で放送済みです(重松清作)。
例の上級英語クラブというのが同じ時間帯にあって
二回のこのドラマをやっと英検も終わったので見ました。
これが・・・・。
泣けて、泣けて。
この「踊ろうマチルダ」はアーティスト名ですが
たった一人で活動している人です。
このドラマのエンディングソングを歌っています。
広島のある地方都市で父親に幼い頃捨てられて育った父親と
原爆で身寄りをすべて亡くした母親の間にできた男の子・旭。
なんと父親が小林旭のファンだったことからの命名です。
線路に横付けにされる貨物からの荷物を受けて
小売店に配達する肉体労働の仕事が父親の職業なのですが
雨の休日にその倉庫で悲劇がおきて
旭を崩れてくる荷物から守るために母親が下敷きになって亡くなります。
旭はまだ3歳。
12歳の頃に母の死の詳細を知りたがった旭に
父親が自分の代わりに犠牲になって母が死んだのだと
彼は嘘をつきとおします。
父親の愛情がそうさせるのですね。
決して自分の口から事実を告げないのです。
私がとても感動したのは、父子家庭になってほどなく
父親が長年懇意にしているある住職に
旭には新しい母親が必要ではないかと相談にいった件。
旭はまだ当時4-5歳でした。
深夜寝てしまった旭を父親に強引に抱かせて
その住職が3人で暗い夜の海の浜辺へいくぞと
半ば強引に連れて行くのです。
そして旭にこう言います:
「旭、オマエのかぁちゃんはもう死んだ。
おまえのここ(胸)におるんじゃ。
そしてその腹をいまぐっと抱いてくれてるのはおとうちゃんじゃ。
そしておまえの背中はな、
おまえのことを本当に心配してくれる大勢の回りの人間が守るから大丈夫じゃ。」
父親の友人たちが心配してこの3人を取り囲みつつ、
住職が彼らの手を旭の背中へ1人また1人と自分たちの手で重ねるように
促すのです。
私がこの住職の素晴らしさに胸を打たれたのはただひとつ。
人間がまっとうな大人になり、
社会で道を外さずにしっかりと生きていける秘訣は
まわりにどれだけ自分のことを心配し、
気にかけてくれる人間の存在があるか、
ただそれだけなんだということです。
いくつかのハウツー本があり、こうしたらいいとか、ああしておけば大丈夫という。
でもそのいくつかがやはり何だか胡散臭く、自分には合わないと思えるのは
そこに欺瞞の匂いをかいでしまうからなのです。
小さく見える子どもがいつかは大きな愛情と自尊心をもった
豊かな大人になるには、彼らをとりまく大人の温かな熱い志が
いるんだと思わされました。
私は子どもでもないのですが(汗)、この旭少年のようにネット上のおつき合いとはいえ、
英語の悩みや辛さをあれこれと助言していただける
大勢の仲間に恵まれて本当に幸せだと思っています。
1人じゃ闘えなさそうな大きく見える壁も
気にかけてくださる英語仲間の存在の
なんと心強いことか。
弱い人間が強くなるには、自分の弱さをかみしめつつ嘆きつつ
それでもまたがんばる強さをもつことだと思えますね。
いや~、生きていくってかっこ悪いことばっかりなんですよ。
それでも前に、前に、という精神だけは忘れずに、です。
「箒川をわたって」
太陽は昇り 俺は出番を待ってる
うだうだと悪口を言いながら
箒川を渡って 知らない街へ行くんだ
もううんざりしたのさ この土地には
失われた実り 見捨てられたままの家
みんなで笑った日を思い出す
箒川を渡って お前らともおさらばだ
もううんざりしたのさ あいつらには
箒川を渡って 俺は俺を続けるよ
心をあの場所に残したまま
NHKドラマスペシャル「とんび」の主題歌「箒川を渡って」オリジナルバージョン
とんびが鷹を産むわけがない、というところから発想をえた原作『とんび』。
2週にわけて土曜日の午後8時台にNHK総合で放送済みです(重松清作)。
例の上級英語クラブというのが同じ時間帯にあって
二回のこのドラマをやっと英検も終わったので見ました。
これが・・・・。
泣けて、泣けて。
この「踊ろうマチルダ」はアーティスト名ですが
たった一人で活動している人です。
このドラマのエンディングソングを歌っています。
広島のある地方都市で父親に幼い頃捨てられて育った父親と
原爆で身寄りをすべて亡くした母親の間にできた男の子・旭。
なんと父親が小林旭のファンだったことからの命名です。
線路に横付けにされる貨物からの荷物を受けて
小売店に配達する肉体労働の仕事が父親の職業なのですが
雨の休日にその倉庫で悲劇がおきて
旭を崩れてくる荷物から守るために母親が下敷きになって亡くなります。
旭はまだ3歳。
12歳の頃に母の死の詳細を知りたがった旭に
父親が自分の代わりに犠牲になって母が死んだのだと
彼は嘘をつきとおします。
父親の愛情がそうさせるのですね。
決して自分の口から事実を告げないのです。
私がとても感動したのは、父子家庭になってほどなく
父親が長年懇意にしているある住職に
旭には新しい母親が必要ではないかと相談にいった件。
旭はまだ当時4-5歳でした。
深夜寝てしまった旭を父親に強引に抱かせて
その住職が3人で暗い夜の海の浜辺へいくぞと
半ば強引に連れて行くのです。
そして旭にこう言います:
「旭、オマエのかぁちゃんはもう死んだ。
おまえのここ(胸)におるんじゃ。
そしてその腹をいまぐっと抱いてくれてるのはおとうちゃんじゃ。
そしておまえの背中はな、
おまえのことを本当に心配してくれる大勢の回りの人間が守るから大丈夫じゃ。」
父親の友人たちが心配してこの3人を取り囲みつつ、
住職が彼らの手を旭の背中へ1人また1人と自分たちの手で重ねるように
促すのです。
私がこの住職の素晴らしさに胸を打たれたのはただひとつ。
人間がまっとうな大人になり、
社会で道を外さずにしっかりと生きていける秘訣は
まわりにどれだけ自分のことを心配し、
気にかけてくれる人間の存在があるか、
ただそれだけなんだということです。
いくつかのハウツー本があり、こうしたらいいとか、ああしておけば大丈夫という。
でもそのいくつかがやはり何だか胡散臭く、自分には合わないと思えるのは
そこに欺瞞の匂いをかいでしまうからなのです。
小さく見える子どもがいつかは大きな愛情と自尊心をもった
豊かな大人になるには、彼らをとりまく大人の温かな熱い志が
いるんだと思わされました。
私は子どもでもないのですが(汗)、この旭少年のようにネット上のおつき合いとはいえ、
英語の悩みや辛さをあれこれと助言していただける
大勢の仲間に恵まれて本当に幸せだと思っています。
1人じゃ闘えなさそうな大きく見える壁も
気にかけてくださる英語仲間の存在の
なんと心強いことか。
弱い人間が強くなるには、自分の弱さをかみしめつつ嘆きつつ
それでもまたがんばる強さをもつことだと思えますね。
いや~、生きていくってかっこ悪いことばっかりなんですよ。
それでも前に、前に、という精神だけは忘れずに、です。
「箒川をわたって」
太陽は昇り 俺は出番を待ってる
うだうだと悪口を言いながら
箒川を渡って 知らない街へ行くんだ
もううんざりしたのさ この土地には
失われた実り 見捨てられたままの家
みんなで笑った日を思い出す
箒川を渡って お前らともおさらばだ
もううんざりしたのさ あいつらには
箒川を渡って 俺は俺を続けるよ
心をあの場所に残したまま
NHKドラマスペシャル「とんび」の主題歌「箒川を渡って」オリジナルバージョン