こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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やっていい事、悪いこと。

2010-03-09 23:32:19 | 訪問看護、緩和ケア
今日は第2火曜日なので、めぐみ在宅クリニックでデスケースカンファがありました。

今日の事例は、ショート中に急変し、ショートで看取られたケースです。
もともと、末期癌で徐々に衰弱はしていましたが、ショート中突然脳梗塞と思われる症状で亡くなられたそうです。

この話の中で、看取りまで受け入れられる施設と、ちょっと医療処置があるだけで最初から拒否する施設との温度差は何なんだろうと言う話になりました。

看取りまで了承したこの施設の方いわく「どの先生でも受け入れるわけではなく、ケアマネさんや先生が、ちゃんと最後まで責任を持って診てくれることが分かっているからこその受け入れ」と言っていました。
そりゃあそうですよね。
私たちでも、組みたいチーム、組みたくないチームありますから。

以前にも書きましたが、ショートステイ中は、どんなに精いっぱいケアをしていても、亡くなってしまうと事故報告書を書かないといけないんだそうです。
事故じゃなくてもです。
もともと病状が悪化していて、いつ何があってもおかしくない時に、ご家族ののっぴきならない事情から、ショートステイをご利用になる時があります。
通常は、ショート中に何かあれば、救急車対応になってしまいますが、ちゃんと主治医がいて、診断書がかけるので病院に行くのではなく、そこで亡くなったらそのまま自宅に連れて帰りたいといい、それがかなって御家族はとても感謝されました。
確実に病状の悪化によるもので、誰のせいでもないのですが、この施設は事故報告書を出したうえに県庁まで呼び出されて訊問まがいの事もあったそうです。

結局、そういうことがあるから、施設としてはリスクを回避する為に、はじめから面倒な利用者は受けないのが一番、ということになるみたいです。

入所施設では、看取り加算がつくのに、ショートステイだと加害者扱い。

あまりにあれだめ、これだめが多くて、実際現場ではみんなが困っているのですが、ペナルティーばかりが際立て、これじゃ怖くて何もできなくなりますよね。

それでも、患者さんのために一肌脱ごうと頑張った施設や事業所が、理不尽に糾弾されるのだけは防ぎたいなと思いました。

そのほかにも、施設に寄っての温度差が大きいことたくさんありますが、それは次回にします。
なにしろ、瞼が重くて限界なので。