こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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困った時の・・・。

2010-03-10 23:57:32 | 訪問看護、緩和ケア
在宅で療養している患者さんで、いざというときに診てくれる先生がいる場合といない場合では、私たちの動きも全然変わってきます。

透析クリニックが主治医だったりすると、昼間しかいないし、腎機能は診てくれるけれど消化器は今一つだったりします。

そういう方が夜間高熱を出しました。
もちろん予測指示などあるわけもなく、透析患者さんに勝手に市販の薬飲ませるわけにもいかず、そこのクリニックのバックアップの病院に電話しても、「診てあげてもいいけど、満床だから入院できないし、最初から入院できるところに行った方がいいですよ。」とか言われ体よく断られてしまいました。
以前入院していた病院にも同じことを言われ・・・

どうしようかとケアマネと相談。

ケアマネは、瀬谷の母と呼ばれる人。
とにかく、緊急にNOPとしてヘルパーさんを派遣してくれました。
これは介護保険ではなく、介護保険でできない事も請け負ってくれる「たすけあい」の業務としてです。(時給で動いてくれます)
救急車を呼ぶ時は、彼女がお伴をして、小さな子供がいる娘さんは残る手配でした。
そして、一段落したら、彼女を瀬谷の母がピックアップするという算段をしました。

ところが、行く病院が無いと言うことが分かりました。
救急車お任せでもいたしかたないのでしょうが、どこへ連れて行かれるやら、小さいな子どもを抱える介護者には不安です。
本人も、大丈夫だからといいはります。

でも、食事もとれず40℃近い高熱です。
ただでさえ予備力のない患者さんには、命取りになるかも・・
娘さんはただおろおろするばかり・・

結局、困った時のO先生。
顛末をお話ししたところ、学生との反省会中にもかかわらず、「いいですよ。一度クリニックによって、手持ちの解熱剤と抗生剤を持って診察に行きます。」と言って下さいました。
良かった~。
娘さんもとても喜んで下さいました。

こういう連携プレーが短時間でできるのが、この地域のいいところです。
すぐに動けるケアマネ、看護師、ヘルパー、往診医。

おかげさまで、解熱剤も処方して頂けました。
今後は、在宅往診医も視野に入れて、今後の事を考えていこうと、ケアマネさんと話しました。

いざというときに、頼れる横の連携は本当にありがたいものです。
・・が、今回はケアマネが瀬谷の母だったため、そこが主催のNPOたすけあい制度をすぐに導入することもできたし、O先生との普段の連携からお願いすることもできましたが、そんな条件がそろうとは限らないですよね。

これからの地域の課題として、誰でもが安心して在宅療養できるような、ホットラインがもっと濃く、幅広くできるようにするためのネットワーク作りをしないといけないですね。
明日の夜は、瀬谷区の在宅高齢者サポートネットワークです。
いろんな角度から提言していきたいとおもいます。