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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その228)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<腆:テン、あつ(い)、てあつ(い)、おお(いに)> *漢検2には「おお(いに)」の訓読み掲載はナシ。
・あつ(い)、てあつ(い):腆額=厚顔、
不腆、腆儀=鄭重な贈り物、腆厚=手厚いさま、腆志=てあつい志、
腆贈、
洗腆、腆腆=食物の十分なさま
・おお(いに):腆愧(テンキ)=大いに恥じる、腆養=よく養う、腆黙=はにかむ、はずかしがって言わぬさま
「洗腆」(既公開)
<字通>洗腆:鄭重にもてなす。用例「・・・自ら洗腆して、致すに酒をもってせん・・・」
<大漢和>洗腆:鄭重にもてなす。自ら食器を洗って膳を設ける。饗儀を鄭重にすること。「腆」は厚い、多い。
<脾:ヒ、ひぞう、もも>
・ひぞう:脾肝、脾腎、脾病・・・*熟語多し。ほとんど「ひぞう」の意。
・もも:(“髀”に同じ。)「脾肉の歎」
<腓:ヒ、こむら、ふくらはぎ>
・こむら、ふくらはぎ:腓骨=すね、腓膊=ひざの後ろの肉・ふくらはぎ、腓腸=ひかがみ(=膝のうしろのくぼんでいるところ)、こむら
・その他:腓辟(ヒヘキ)=足を切る刑 *「腓」は足きりの刑の意。腓字=いとおしんで踏まずに避けて通る、庇愛する *「腓」はさける意。
<腑:フ、はらわた、こころ>
・はらわた:(五臓)
六腑、
臓腑、腑臓、腑水=臓腑の水
・こころ :襟腑、心腑、
肺腑(=
こころ。心の中。)
*「肺腑」:(他に)天子の親族のこと・身内・ちかづき という意味もある。
<腥:セイ、ショウ、なまぐさ(い)、みにく(い)、けが(らわしい)> *セイ(漢音)、ショウ(呉音) *漢検2には「みにく(い)」の訓読み掲載はナシ。
・なまぐさ(い):
腥風=なまぐさい風・血なまぐさいにおい・殺伐とした気配、腥鹹=生臭くて塩辛い、腥気=生臭い臭い・臭気、腥血、腥臭、腥汁、腥水・・・腥羶(セイセン)=生臭いこと、腥穢、腥汚、腥膩(セイジ)=生臭くあぶらぎっている
・みにく(い):腥聞(セイブン)=けがれた聞こえ、不品行の評判、醜聞、
・けが(らわしい):腥聞、腥徳=けがれた徳、腥穢=生臭くてけがれる=腥汚
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