翻訳者の散歩道

  ☆ 法律翻訳者の思考のあれこれ ☆
(「翻訳者になりたい人のためのブログ」を統合し「第ⅡBlog〇〇編」と表記)

辞書を買うとき-補足

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2007年02月04日 | 基礎編)

辞書は見てから買いましょう、と書いたのですが、環境よってはそれも難しいこともあります。


実際に見られないときはどうするか?

いろいろありましょうが、私自身は、内容を客観的に紹介しているサイト(書店系など)を参考にするほか、マイナーな業界物は出版しているところに電話をかけて概要を聞いたりしています。(大抵丁寧に答えてくれます(^_^)。)

また、近くの書店に、「買わないかもしれない」ということを条 件にして入れてもらったこともあります(@_@)。
しかし、この手法が「どこでも」または「いつでも」通用するかはわかりません・・・。

もっとも、金銭的にかなりゆとりがある人は、迷うことなく、誰かに薦められる物をすべて買うということもありえます・・・か?(_ _;)

ちなみに、これまで情報を鵜呑みにして買い、その後に深~く後悔した辞書の数は3冊で、そのうち1冊は高額です(>_<) 



辞書を買うとき

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年12月28日 | 基礎編)

辞書を買うときは、情報を鵜呑みにせず、
必ず、自分の目で確かめてから買いましょう。

私自身、学習中に、薦められた辞書を事前に見ることなく注文して買ってしまったことがあり、結果として、全くといってよいくらい使いませんでした。

結構高価なものだったので(泣)、それ以来、必ず自分で確かめてから買うかどうか判断しています。

辞書も参考書も、相性みたいなもの?があり、(その人にとって)使い勝手が悪いと本棚の飾りになるだけです^_^;

まぁ、高ければ高いほど、立派な飾りになるかもしれませんが。(笑)

私の授業でも、一応オススメ参考書・辞書をご紹介するのですが、必ず自分で見てから買うように言っています。

辞書は、実務に入ってから相当な出費を覚悟せねばならず、
学習中は、いろいろな人から薦められるものをすべて買うのではなく、
自分で使いやすいもの、使えるものを基準に取捨選択する方が経済的ですね。

辞書をそろえる

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年05月22日 | 基礎編)

第1段階

まず、国語辞典は必須です。

日本語だからと軽視してはいけません。

日本語は、ひらがな、漢字、カタカナと3種類もあり、それぞれ注意しなければなりません。送り仮名、同音異義語、意味の確認作業も重要なことは言うまでもありません。
  

次に英和、和英の中辞典。

研究社、小学館などいろいろありますが、自分の気に入ったもので結構です。

第一段階としては、最低限、国語辞典と英和・和英辞典の3冊があれば、OKです。
   

第2段階

 次の段階としては、英和の大辞典。

これも、好きなものでいいのですが、最終的には小学館のランダムハウスと研究社のリーダーズ+プラスの両方あれば心強いと思います。

(これらはCD-ROMをPCに入れれば、和英として使用することも可能です。)
   

 さらに、英英辞典。

中高から使っている人もいるかもしれませんね。(私は、高校1年のときにオックスフォードを買ったのが初めてでした。)

そのときは、単に英語の学習用でしたが、翻訳では大変重宝します。

英和を引いても、自分の探す訳がみつからない場合には必ず英英辞典を引いています。

本屋さんで、実際に見て気に入ったもの、引きやすいと思ったものを選べばいいのですが、もし、英語だらけ!で難しそうと思ったら、(日本の出版社の出している)英英辞典で日本語訳も出ているものを選ぶのも選択肢の一つでしょう。

  

日本語の理解力

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年04月17日 | 基礎編)

言うまでもなく、英→日、日→英どちらの方向でも日本語は大事です。

日本語は母語だから、と言って軽視してはいけません。

日本語は難しいです。

特にビジネスで苦労するのが、日英の場合の「謙譲の美徳」精神に基づく日本語表現です。

五角形の四辺を通るような日本語表現をそのまま英語にしては、交渉はまず成立しません。

従って、日本語をまず解釈して「一体何を言いたいのか」をつかむ必要があります。

日英では、日本語の内容をつかむこと=理解できることが前提となり、

英日では、正確な日本語を使うことが必要になります。

どんなに英語ができても、きちんとした日本語が使えなければ、翻訳はできません。

普段の生活では、あまり注意しないと思いますが、たまには自分の日本語大丈夫だろうか?という視点で見てみるのもいいかもしれませんね。ちょっと意識するだけでも違うと思います。

クーリングオフ期間が過ぎたら

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年03月24日 | 基礎編)

語学学校に通う場合、クーリングオフの期間(8日間)を過ぎても、 中途解約ができるということをご存知でしょうか?

5年位前は、法律の規定がなく、途中で行かなくなった場合でも解約ができず受講料は戻ってきませんでした。

今では、特定継続的役務提供の契約はクーリングオフ期間後も中途解約制度を利用することにより、解約できるのです。(特商法§49等)

「役務」って何?・・・エキムと読みますよ(×ヤクム)。 
 ちょっと聞きなれないかもしれませんね。 
 英語のserviceといった方がわかりますか? 
 つまり、商品→物、役務→サービス です。 
    
特商法で「特定継続的役務」として規定しているのは、

 ・エステティックサロン、
 ・語学教室(英会話教室など)
 ・家庭教師
 ・学習塾
 ・パソコン教室
 ・結婚情報サービス です。
  
そのうち、役務提供(受講)の期間が2月を超え、受講料、入学金など契約の総額が5万円を超える場合が対象となります。

今は、ほとんどの学校がこれに対応しているはずです(法令順守)。

詳しくは、各自調べて確認して下さいね。

学習法にはどんなものがあるの?

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年03月15日 | 基礎編)

(HPにも書いているので簡単に)

☆ 学習法には、いくつかあります。

独習
メリット:お金がかからない
     自分のペースで勉強できる
デメリット:束縛がないので克己心がない人は途中で挫折する可能性
    自分の力について客観的な評価がわからない

学校に通う
メリット:プロのノウハウを盗む?ことができる
     他の生徒もおり、客観的な評価が可能
デメリット:お金がかかる
    スケジュールにあわせなければならない
このほか、そこそこの力があれば、いきなり翻訳実務に入り、そこで学ぶという方法もあります。

どれでいくかは、誰に聞いても皆意見が違うでしょうから、自分で決めるしかありません(当たり前ですけど)。

☆ 私自身は2を選んだわけですが、一番手っ取り早いと考えたからです。

実は、最初は3で行こうかとも思ったのですが(汗)、我流になるのは避けたく、また、効率を重視して2に決めました。

私の場合、当時専門としての法律翻訳があったのは一校のみだったので学校の選択の余地はなかったですが(汗)今は選択肢があっていい時代になったものです。

選択の際は、できれば実際に授業を見て比較するのがいいでしょう。

今はどこでも公開レッスンを行なっていますから、よい機会です。

個人的には、講師がどんな「人」かを重視していましたね。(これは肩書という意味ではなく、どんな教え方をするか、です。)

私が体験授業を受けた先生は職人気質の翻訳者でしたがそのスゴサがすぐわかり、受講しました。(私の職人気質はその影響か…)

ただ、学校に行っても、お任せモードの受動態ではダメで、自分から積極的に取り組むという能動態で学習する方が効果的です。

学校の話になると、言いたいことが山ほどあって止まらなくなるので(笑)、今回はこのへんで。。。

翻訳者になるための能力は?

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【基礎編】
(2006年03月08日 | 基礎編)

翻訳者になるためには、どんな能力があればいいのでしょう?

大きく分けると、

1 日本語力
2 英語力
3 調査力
4 さらには、これは厳密に言えば能力ではないですが、知的好奇心

では、ひとつずつ簡単に見ていきましょう。

1.日本語力・・・日本人だから日本語が出来て当たり前!と思っていませんか? 確かに日常では通じるかもしれませんが、翻訳はあなたの書いた文章が何十年、何百年(笑)と書面に残るのです。ちゃんとした日本語、そして正しい専門用語を使い、なおも、わかりやすい文章で書かねばならないのです。
    
  
2.英語力・・・文法、読解力、語彙。日本人は英文法に強いと言われていますが、意外にも基礎が脆弱な人が結構多いのです。まずは、中学レベルの英文法をしっかり身につけ、高校3年間の教科書を復習して土台をつくることが大事です。
   
3.調査力・・・単に字面を訳すのなら、何のトレーニングも要りません。しかし、商品としての価値をつけなければならないのですから、その背景や専門知識を調べて、それを元に訳文をつくっていきます。「どう違うの?」と思われるかもしれませんが、調べ物をしているかどうかで訳文の出来は全く違います。読んですぐわかりますよ。
 
4.知的好奇心・・・日本語力と英語力がどんなに優れていても、知的好奇心が低いと調査力にかかわってきますから、翻訳者としての資質のひとつが欠けることになります。

これらは、また別の機会に書く予定?ですが、順不同で記事を書いているので、この点ご理解下さいね

学歴と適性

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【導入編】
(2006年03月14日 | 導入編)



翻訳者になるために学歴は関係ありません。

翻訳はスキルですから。

実は、この点、よく質問されるのです。

特に、法律翻訳をするのに法学部を出ていなければダメか?と聞かれるのですが、全く関係ないです。

翻訳に必要な範囲で学習すればいいのです。


要は、学歴ではなく適性。

適性のある人は伸びますね。

もちろん、何もせずに伸びるわけではなく、本人のやる気と努力が必要なのは言うまでもありません。

もっとも、最初は「ちょっと向いてないかも・・・(笑)」と思った人がその後猛烈に努力して見違えるようになり、こちらがびっくりする場合もありますよ。


こういうときは、いい意味で予想が外れたことになります

裏を返せば、ちょっと見ただけで人を定義づけてはいけない、ということです。これは、翻訳者・通訳者育成にとどまらず、一般的な真理を含んでいるのではないでしょうか。

反対に、いい素質を持っているにもかかわらず、

①努力が嫌い、あるいは、

②自分が期待したとおりに褒められないとすぐ放り出してしまう、

という人は、実にもったいないと思います。

多くの生徒を育ててきて、予想通りに育った人、いい意味で予想を外してくれた人、根性がたりずあきらめてしまった人、などなど、本当に様々な人がいました。

人を育てるって、とても楽しいし、やりがいがあり、私は大好きです。これからも、共に笑い、泣き?、怒って??勉強していきたいと思っています。




留学・海外生活の経験が必要か?

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【導入編】
(2006年03月12日 | 導入編)

翻訳者、通訳者になるために留学経験または海外生活の経験は必ずしも必要ではありません。

確かに、留学した人、海外生活が長い人は、英語の読・書・話に不自由がない人が多いでしょう。

特に、会話はうまいし、発音もいいです。

しかし、それが、即、翻訳や通訳ができることにはならないのです。

翻訳、通訳はスキルですから、それなりのトレーニングが必要。



以前、とても長く外国で暮らしていた方が基礎クラスに入ってきました。

ちょっと驚いたのですが、その生徒さんいわく、「先生、確かに会話は不自由ないし、読み書きも大丈夫ですが、翻訳は別です。キチンとできるようになりたいから、習いに来たのです。」

その後、しっかり翻訳の基礎を学んで巣立っていきました(^_^)

 ☆ ☆ ☆

留学経験がない、海外生活の経験がないというだけで、翻訳や通訳で活躍することをあきらめないで下さい。

実際に、留学や海外生活の経験なしに通訳者、翻訳者として活躍している人はたくさんいますから。

翻訳と通訳あなたはどっち?

2014年01月18日 | 第ⅡBlog【導入編】

(2006年03月09日 | 導入編)


翻訳と通訳、どちらでいくか、迷いますね。

翻訳者、通訳者、ちょっと適性が違うと思います。

☆ 翻訳者に向いているタイプ

孤独に耐えられる人(PC相手に一人で作業します)
一字一句、句読点まで細かいところに注意を向けられる人

☆ 通訳者に向いているタイプ

機転がきき、臨機応変の対応が得意な人 
社交性がある人

向いていないタイプは、それぞれを裏返せばいいわけです^_^;

翻訳は、書面で残りますから、「あっ、今のは間違い」とは言えず、細かいところまで注意を注がねばなりません。

これまで、翻訳者、通訳者の生徒さんをたくさん見てきて、やはり適性が違うなと思いますよ。

さて、みなさんは自分でどちらが向いていると思いますか?