「メタボ健診」を斬る!(8)
「メタボ」の要因にも目を向けて!
「肥満」を、擁護するつもりも、BMIを否定するつもりも、まったくありません。
「肥満」は、必ずしも、本人の不摂生や、好き勝手にBMIを高値にしているのではないことを、言いたかったのです。
40歳代といえば、職場においては中堅の働き盛り。この人たちの労働条件や労働環境を改善し、社会的要因を根本から見直さない限り、「メタボ」を責めるだけでは、決してなくなりません。
サービス残業を減らすこと。
長時間労働をなくすこと。
臨時やパートや派遣の従業員を正規の職員にすること。
通勤地獄をなくすすこと。
ワーキングプアーをなくすこと。
右を向いても左を向いても、ストレスの元になる要因は横溢しています。新橋駅のサラリーマンに、マスコミがよくインタビューしていますが、ビールの一杯も傾けなけりゃ、やってられない気持ちがよくわかります。
残業やって、満員電車に乗って、1杯呑んで夕飯食って寝て、朝食もとらずに、また満員電車に揺られて職場へ。
一方、税金で居酒屋タクシーに乗り込んで、ビール券や現金のキックバックを受け取って、自宅の玄関先まで送られて、こんな官僚たちの作り上げた「メタボ健診」「保健指導」のシナリオに振り廻されてはたまりません。
下腹の突き出た官僚たちと、独楽ねずみのように走り回っている勤労者の肥満と、質の違いは明らかです。
この乖離現象は、もはや、救いようもないほどです。