362話)2種類のトネリコ

 植える木の種類をふやすことは、最初から追求してきたことです。仏教や道教の寺廟にはほかにない植物が保存されている可能性があります。それをさがしはじめたのは、立花吉茂代表のやり方に学んだからです。  雲崗石窟でそれまでみたことのない樹木をみつけました。それがトネリコ。北京の街路樹にたくさんつかわれていることを知りました。これはいいと考えて、試しに育苗をはじめてもらったのです。私は試しに、といったの . . . 本文を読む
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361話)野生のアスター

 「空中草原」にはきれいな花がたくさん咲いていました。いちばんたくさんあって印象的だったのはトリカブトなんですけど、これについては最近書きましたので、ちがうものにしましょう。  アスターです。低いところのものは、もっと背がたかいんですけど、ここは風が強いせいでしょう、矮性化して、たくさんの花をつけています。これもかわいくていいですね。園芸種のアスターでも、大阪あたりでは夏の暑さをきらって、きれい . . . 本文を読む
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360話)ヒゴタイ

 大同市霊丘県と河北省の淶源県との境界に「空中草原」と呼ばれるところがあります。それより下にはシラカンバの再生林がありますから、おそらくは森林限界の上が草原になっているのでしょう。ただし、ヤギをはじめ家畜の放牧もそうとうにやられていますから、その影響も否定できないでしょう。  草原とシラカンバ林の境を歩いたあと、バスで降りてきました。窓の外をみていた前中久行顧問が「停めて!」と、悲鳴をあげました . . . 本文を読む
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359話)環境林センターで研修

 今回の専門家派遣は、たいへん充実したものだったと思います。南天門自然植物園はじめ、各所で綿密な調査を実施しました。  その一方で、環境林センター、白登苗圃、実験果樹園「かけはしの森」などで、育苗や栽培について具体的な研修も実施しました。9月3日の環境林センターでは、前中久行顧問(大阪府立大学大学院教授)が南天門自然植物園における森林の再生状況について報告し、小川眞顧問(大阪工業大学客員教授)が . . . 本文を読む
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358話)最終日が雨

 専門家のみなさんと8月30日からいっしょに活動しています。いま大同は市街地と農村部とを問わず、いたるところで道路工事です。ちゃんと活動できるかどうか心配していたのですが、なんとか計画どおりにすすんできて、きょう9月6日が最終日。実験林場カササギの森で活動する予定にしていました。  ところが昨晩から雨です。夕食を食べてレストランをでるときには本降りになっていました。そして今朝になってもやみません . . . 本文を読む
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357話)乾いた桑干河

 大同市の旱魃はつづいています。とくに北部がひどいよう。霊丘県から大同市にはいる途中で桑干河を渡ります。ここの水がどうなっているか、いつも気になります。  桑干河は山西省の西北部に水源をもち、大同市を西から東に横切って、河北省にくだります。そのあと洋河、壷流河と合流して、永定河と名を変えます。そしてこの永定河をせき止めているのが官庁ダム。密雲ダムとならんで、北京の重要な水源です。ですから、桑干河 . . . 本文を読む
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356話)キノコの整理

 南天門自然植物園などで数十種類のキノコを採ったんですけど、専門家たちのしごとはそれはたんなるスタート。毎晩のことですけど、その日に採ったキノコはその日のうちに処理するんですね。採った場所ごとに分けて、手際よくベッドのうえにならべ、よくよく観察して、図鑑と照らし合わせて、なまえを確認していきます。ホテルによっては、照明が暗くて、ほんとにお気の毒。    キノコは、よく似ているものが多いし、だいたい . . . 本文を読む
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355話)菌根菌(きんこんきん)

 菌根菌というのは、キノコやカビのなかまの土壌微生物です。植物の根に共生して、植物から栄養をもらい、そのかわりに、根と土との結びつきをつよめ、水や肥料分の吸収を助けます。まるで根の延長のような働きをするわけですね。  マツに共生する菌根菌は外生菌と呼ばれ、キノコのなかまです。8月31日と9月1日は専門家のみなさんといっしょに、南天門自然植物園で活動しました。ここは1999年4月から手がけて . . . 本文を読む
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354話)マツムシソウ

 私が育ったのは、鳥取県の大山のふもとです。小学4年生のころから昆虫採集をはじめ、大山にもよく通いました。採集したなかで、いまも印象に残っているは、チョウのアサギマダラです。  高山植物にも関心をもちました。すきな花もできたんですね。たとえばこれっ、マツムシソウです。ちょうどこの季節の花ですね。あれって、なんでしょうね。早春の花は黄色が多い。それから白色がでてきて、秋になると紫の色です。交 . . . 本文を読む
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353話)デザインビル

 オリンピック開催のしばらくまえから、北京では風変わりなビルがめだちました。斜めに傾いているもの、下が小さくて、うえにあがるほど大きくなるもの、いろいろです。世界中の建築家があつまって、北京であそんでいる、といった人もいます。ビルの横に、大きな看板をつけて、「建築の奇跡!」とうたったものもありましたよ。  でも、変わりもののビルって、つくった人や、みる人にはおもしろくても、そこでしごとをしたり、 . . . 本文を読む
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