833話)雨期整地

 カササギの森のなかにもたくさん浸食谷があります。写真で地元の人たちがやっているのは整地作業。この作業は植栽の前年の7~9月、雨の多い時期にやるので「雨期整地」ともいいます。黄土は乾くとスコップの刃もたたないほど固くなりますが、水がはいるととたんに柔らかくなるので、作業的にもこの時期が最適。  典型的には地平線に沿って、幅60cm×深さ30cmほどの溝を掘り、さらにその下もスコップで和らげておき . . . 本文を読む
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832話)侯喜さん

 カササギの森に立つたびに、侯喜さん(写真左)のことを思い出します。大同市林業局などで緑化のしごとを40年つづけ、定年退職後に大同事務所の技術顧問になりました。カササギの森に着手したころは67歳にもなっていたのに、モルタル生乾きの管理棟のスチールベッドで寝起きして、朝早くから暗くなるまで陣頭指揮をとってくれました。  そこの責任者が先頭に立つかどうか、中国ではこのことがほんとに大事です。成功する . . . 本文を読む
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号外)スタディツアーのビデオ

8月19日から25日まで、大同にスタディツアーを派遣しました。高賛侑さんが参加して、その期間中の活動を、ずっとビデオで撮影してくださったんです。1992年にこの協力活動を開始して、最初の数回は私もビデオカメラを回していました。ツアー期間中、ずっとです。でも、あれって疲れるんですね。だから、高さんの提案は大歓迎でした。 帰国後、高さんは1時間ほどに編集してくださいました。これはDVDに焼いてツアー . . . 本文を読む
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831話)カササギの森の起工式

 起工式のあとのアトラクションです。起工式には大同市の冀明徳副市長が出席し、力強い挨拶をしてくれました。この日、日本からのツアーは、霊丘県からカササギの森のある大同県までバスで移動したのですが、途中、トラックが横転し、積み荷の重油が道路にこぼれだしていたため、到着が遅れてしまいました。  起工式の舞台裏では、副市長にたいして妙な陳情がおこなわれていました。聚楽郷の党書記・張春さんが県の幹部に移動 . . . 本文を読む
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830話)実験林場・カササギの森

 実験林場・カササギの森は、2001年4月の着工です。大同事務所の技術顧問だった侯喜さん(故人)が、「日本の専門家からの提案を試せる自前の林場がほしい」と言い出しました。農村の緑化を応援するときは、将来の経済効果が第一になります。そうでないと、モチベーションがあがらない。  その一方で、リピーターのツアー参加者からは「つぎつぎにちがう村にいくのもいいけど、自分が植えた木が育っていくのもみたい」と . . . 本文を読む
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