JTDの小窓

川崎市幸区下平間の鍼灸・手技療法『潤天堂』院長のあれこれなつぶやき

眠れないとき(過去の経験から)

2013-11-20 | つぶやき

鍼灸の免許を取得した当時、その後の進路がなんとしてでも行きたかった玉川病院東洋医学研究センター(現在は閉鎖)に決まってからうれしくてうれしくて毎日興奮していた。
研修生として雑務はもちろん、先輩方の臨床の助手につかせていただいたり、充実した勉強会をしてもらったり、そしてなんといっても週2回代田先生の外来の助手につかせていただいたりしてそれはもう毎日とても充実していた。寝ても起きても鍼灸のことばかり考えていた。臨床経験が浅いから、今思えば「なんだそれは」と思うような内容もたくさんあったが、常に問題意識をもって「あれやったらどうだろう」とか「こんなことしてみたらこんなふうになっていい方向にいくんじゃない?」とかいつも頭でいろいろなことを考え、そして考えたこと・気づいたことををすべてノートに書き記していた。こんな感じで毎日興奮して過ごしていたら、夜寝つけないようになってしまった。フトンに入っても、常にいろいろなことを空想したり夢みたりして、脳が興奮して目が冴えてしまい眠くなくなってしまった。そうするとどうなるか。当然足りない睡眠時間は日中補おうとしてしまうようになる。すなわち助手についてるときにウトウトはじめてしまうようになってしまった。
「これはいかん。いかんです。いけません」と反省し、どうしたら改善するか考えた。

まず、思いついたことをすぐメモする癖を控えるようにした。
「本当に大事なこと、有効なことだったらあとになっても思い出せるはずだ」。フトンに入っているときに「はっ・・こっ、これは。。」っと思ったことでも、その場で書き付けるのではなく、朝起きた時に覚えていたら、それは本当に有効なことかもしれないということにして書き付けるようにした。
そして他に行なったのは就寝時の「イメージ」療法。
フトンに入り、仰向けに寝て腕や脚を少し体幹から離し、呼吸をゆっくり、とくに吐く息をそ~っと長めに吐くようにした。同時に自分の体がフトンにズブズブズブ・・ズブズブズブ・・・と、ゆっくり、ほんとうに少しずつゆ~~っくり沈みこんでいくような、溶け込んでいくようなイメージをした。
するといつの間にかスーッと眠れるようになっていった。
当時まだ自律神経についてそんなに詳しく勉強していなかったが、今考えると交感神経を抑制したり副交感神経を優位にするようなことを実践していたんだなぁと思う。
まず「目をつむって横になる」ことで副交感神経を上げやすくなるし、呼吸も呼気(吐く息)の方を長くすることでこれも副交感神経を優位に向けてくれる。また「身体がフトンに溶け込んでいくゆったりしたイメージをしていることで無心に近くなり、夢中になってしまうような頭脳活動をさせないようにしていた」などはとても有効なことであったと思う。
この方法は今でも、フトンに入って「あ・・なんか寝付けなそう」と感じたときはすぐに実践するようにしています。

「考え事」は、いやなこと・悩み事のような負のストレスのものはもちろん、よいことや楽しいことでも脳は興奮して交感神経を高めてしまいます。寝つけない方、とても簡単にできる方法ですので一度試してみてください。







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