たまてばこ新聞

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「悪は存在しない」観てきました。

2024年06月04日 11時49分43秒 | 洋画、邦画など
 5月16日、観に行ってきました。「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督の作品と公開後に知り、SNSでの高評価も目にし、俄然興味が湧いて鑑賞となりました。

 舞台はとりあえず長野県の某所、某山奥の村となっていました。実際のロケ地は違っていましたけど。今でも古式ゆかしい山暮らしを続ける男性とその娘の住む地域に持ち上がるグランピング建設計画を巡ってドラマが進行していきます。

 地域住民に対する計画説明会のシーンが緊張感半端なく、自分の中で一番印象に残った部分です。住民たちの批判的な目、強い反感にさらされる企業の説明者が気の毒になるくらいの恐さでした。説明者たちも結局代理であり受け流すしかその場をやり過ごせない、あまりにリアルでいつの間にか作品の中に没入していました。

 その後、参入企業の実態が描かれ、コロナ対策補助金を当てにした投資(赤字の穴埋め)、しかもコンサルタントの言葉をうのみにした考え無しの計画だと判明します。そうか、当時はそうやって補助金を受け取ろうとした事業所がいたのか…。別の意味でお金に困っていたけれど、やはり不正に補助金貰おうとしていたなんて。そんな経営をする上司に雇われただけの担当者2人には確かに罪はないのかも。現地の人と交流しようとする善い人的な行動をとる担当者2人。そこからあの結末が生まれるとは…。

 いくら現地の人と交流して、集落の人々の暮らしを壊してまで計画を進める必要はないと思っても、おそらく下っ端には状況を変える力はないしなぁといつの間にか自分も物語の中にどっぷり入り込んでいるのでした。

 いつか何かに瞬間に、はっきり対立として揉め事に発展するのでは?との予想を大きく外し、猟銃の流れ弾に主人公の娘の命が奪われ、担当者の一人が主人公に暗殺(にしか見えないシーン)されるという驚きの結末を迎えます。もしかして主人公の家系ってそういう…?などと考えたりもしたけど、それじゃあまりに中二病過ぎる(爆)。

 自分にはこの結末の意味は難しくてわからないのが正直な感想です。この事件の後、この集落はどうなったのだろうとただただ気になります…。


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