SNSを利用するデマや誹謗中傷の拡散が目に余るようになってきている。特に看過できないのは、政党によるSNSの悪用である。
政権政党と取引関係のある企業がTwitterを利用し 、個人を装うアカウントで、野党議員に対するデマや誹謗中傷を含む攻撃的なツイートや、党所属の特定政治家などを支持する内容のツイートを行なっていたことは記憶に新しい。
言論の自由は、他者を傷つける自由など認めていない。言葉であれ何であれ、他人を傷つける行為は、人として許されない。
匿名を前提にしているSNSには、覆面のイメージがある。面体を隠したり、自身を偽装して悪事をするのは、盗賊・テロリスト・スパイ・詐欺師と決まっているから、匿名性の高いSNSには、胡散臭さがつきまとう。
個人情報を秘匿しながら、自己の主張を発信するのは、民主社会では許容される。しかし、多数のフォロワーの賛同を獲得することで、自我の拡大感に酔う人間心理を利用して利益の拡大を図る事業SNSの運営者は、匿名に隠れて他人を誹謗中傷する悪意ある投稿に対して、厳しい態度で望まなければならない。
特に利用者の最も多いTwitterは要注意で、無辜の人々をデマで陥れたり、誹謗や中傷で貶めるツールと化す可能性がある。Twitter は、常に事実確認が後手になる危険を排除出来ない。情報の伝播の速さは爆発的で、津波の様にネット上に拡散してしまう。SNSで多数のファロワーを獲得した人々が、自らの発言を公認されたと錯覚する虞は常に付き纏う。
匿名での意思表明と、それに対する〈フォロー〉〈いいね〉は、全幅の信頼を意味しない。〈いいね〉がどれだけ多かろうと、発信者の自己承認証明にはならない。発信が単なる承認欲の満足にとどまっている場合があることを、SNSの利用者は忘れてならないと思う。
匿名記事で自己を明らかにせず人を誹謗したり中傷することは断じて許してはならない。アジテーションがどれだけフォロワーを獲得しようとも、アジはアジである。匿名のアジで、人に真情を伝えたり理解を得られるはずがない。
匿名で滔々と人を誹謗したり中傷する人々に信頼を置いてはいけない。アジテーターは、いつでもネット上から姿を消す立場に居る。
元々数を恃む人々は心が弱い。連帯が実感できないと、行動や発言ができない。それが錯覚を招く大きな要因である。
他者を誹謗中傷することを愧じない人々は、節度を守る人々を不快にさせる。理非曲直を弁えない人々の節度のないtweetは、運営者の判断で厳格に処理すべきである。それが社会正義というものである。tweetの質は、全て運営者に委ねられている。
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