道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

ウナギとアナゴ

2021年12月02日 | 自然観察
連れ合いと茶飲み話をしていて、ウナギ(ニホンウナギ)とアナゴ(マアナゴ)、どっちが魚格が上か?という話になった。

「ウナギだと思うなぁ。ウナギは長旅の苦労が半端ではない」と私。
ウナギは遠く2500kmも離れたマリアナ海溝のあたりで産卵するとか。孵化した稚魚は、黒潮に乗って列島沿岸に来着し、河川に入る。そこで5年から10年生活する。そして再び生まれ故郷のマリアナ海に戻って産卵し一生を終える。

生涯で大洋を5000kmも旅するとは愕くほかないが、河川に入ってから遡上する能力も驚異的で、沢を上り滝を越え、源流近くの淵まで到達することができる。生命力の強さでは、強者(つわもの)揃いのウナギ目(ウナギ・アナゴ・ハモ・ウツボなど)の中で、一頭地を抜いている。

「アナゴは顔に丸みがあって愛嬌がある」と、連れ合いはアナゴの方が容貌で勝っていると評価する。更にウナギのように養殖できない?ことも、魚格を高める要素という。
暖かな内湾で比較的のんびりと穏やかに?暮らすアナゴに、気質的に親しみを感じているようだ。

同じウナギ目ながら、生活史の極端に違うこの細長く美味な魚、どこまでも比較の種は尽きない。私はお酒を飲むならアナゴが好い。

結局魚格も味覚と同様、甲乙つけ難いという結論になった。




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