道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

ツチガエル騒動

2021年06月28日 | 随想
昨年の今頃は〈ツチガエル〉に悪戦苦闘していた。〈招かれざる客2

事の始まりは、オスのツチガエル(以下カエルと呼ぶ)の、メダカ屋外水槽への侵入である。夜になること、「グェッ、グェッ」という妙な声が聞こえてくるようになり、家人が騒ぎ出した。川岸まで道路を挟んで約10mの我が家だが、カエルが来たのは初めてのこと。カエルの声を聞きながら入浴するのは望外の風流と悦に入っていたが、そう簡単にはいかなかった。

家族はこの鳴き声が嫌いで、特に小6の孫が神経を尖らせてしまった。この声が嫌で入浴できないと云う。頑固者の私も孫には弱い。
とうとう私が飼育しているとあらぬ嫌疑をかけられる始末。妻も息子夫婦も非難の目を向けるようになり、私は窮地に陥った。

夜間ライトを照らして調べたら、3つの水槽のひとつの壁に、カエルが1匹貼り付いて居た。
ネットで調べてみると、〈ツチガエル〉という種で、鳴くのはオスらしい。メスを呼んでいるに違いない。毎晩遅くまで、求愛のコールが続いた。

そのうち、水槽内に妙な寒天状のものが漂っているのに気づいた。メスが来て産卵したのだった。メスは産卵すると川に戻るらしい。ひとシーズンに、何回も産卵するという。これ以上メスを呼ばれてはたまらないので、この精力的なカエルを捕らえ、川に追放した。

やれやれと思っていたら、3つの水槽の底に、メダカと形が違う生き物が動くのを見つけた。卵がオタマジャクシに孵ったのだった。それはそれぞれの水槽で、日に日に増えてきた。捕獲しても捕獲しても、オタマジャクシは増える一方だった。日が経つうち、手足が発生し尾が短くなり始めた個体も現れ、焦りを感じた。何千ものカエルが跳梁する夢を見る始末。毎日捕らえては川に放した。1ヶ月かけて、漸く各水槽のオタマジャクシを根絶した。

今年は去年に懲りて、春のうちに水槽を地面でなく一段高い物干し場のステップのところに置き、水槽周りが乾燥しているよう配置換えした。おそらく、今夏はツチガエルに悩まされることはないだろう。

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