道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

光る棚田とカタクリの花

2006年04月30日 | 奥三河
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奥三河の千枚田に水が張られ、棚田のあちこちが光っている。一見のどかな山里の晩春の光景だが、この棚田の下には、100年前の災害の痕跡が埋れている。

明治37年7月10日、豪雨が数日間続く中、棚田の上手の山から流れ出る沢を倒木が堰き止めた。沢は湛水して決壊、土石流が棚田と山麓の集落を呑み込んだ。家屋10戸、死者11人の大災害だった。

崩壊の跡地に再び棚田を築くまでの、被災集落の人々の労苦は想像を絶するものがあったことだろう。

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棚田上端部の真上にあたる稜線に、鞍掛山(882m)山頂があり、カタクリの自生地として広く知られている。この時季になると、紅紫の花々が落葉樹の林床を点々と彩る。此処のカタクリの花は、格別に美しい。

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