昨夜は中秋の名月、澄み渡った空の満月は殊の外佳かった。暦の中秋と満月とは必ずしも一致しないのだそうだが、この3年間は、中秋と満月が一致していたらしい。
尾花、栗、里芋、蜜柑、団子を満月に供え、収穫に感謝の念を顕すこの行事、昔は子供の秋の楽しみのひとつだった。
木造住宅の縁側に供え物を置き、家族うち揃って、月を見上げ、老若がひとつになって月の世界に思いを馳せる光景は、日本国中どこでも見られた。
今はライフスタイルや家族関係、住宅事情も変わり、月見が生活の中に占める意味は甚だ薄くなっている。
お月見は農耕と不可分の行事だから、収穫の歓びを実感できない人々が圧倒的多数を占める現代では、人々に共通する別の動機が必要になる。さしあたり、月の中で餅つきするウサギの鑑賞ぐらいしか浮かばないが・・・・。
今年を最後に、明年から1921年までの15夜は、満月にならないそうだ。中秋の名月、あだやおろそかに見られるものではない。
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