道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

ジャイアント・マシュマロ

2017年09月19日 | 人文考察
待望のコストコ浜松倉庫店が開店し
た。ここの会員証を手に入れるため
に、待ち行列が大嫌いな私が、先月2
時間も列に並び会員手続きをした。

これまでは、次男が会員になっている常滑店に同行していた。もっぱら買っていたのは、カナダ産のニシンの酢漬けとチキンのローストぐらいだった。

何を隠そう老生、アメリカの日本占領、進駐軍万能の時代に幼少期を過ごしている。「シンチュウグン」の将兵は、帽子と謂い制服と謂い、子どもの目に滅法恰好よく映った。アメリカの音楽も斬新だった。

日本のモノはすべての面で劣って見えた時代。そのためか、かなり重度のアメリカかぶれになってしまった。アメリカ製、アメリカ風、アメリカ版、アメリカ映画、アメリカと名が付けば、全部肯定的に受け入れてしまう習慣が身についた。

特にその頃食べたアメリカ製菓子の美味しさは忘れられない。当時の国産菓子とは、甘さも味も天地ほどの違いがあった。その時に覚えたウェファースとマシュマロ、チョコレートの味覚は、脳の中枢?に灼き付いて今も離れない。ガムやチョコヌガーもあったが、こちらはあまり好きではなかった。

当時占領軍は日本人への宣撫工作のため、国内を移動する兵士達に菓子類を大量に持たせ、行く先々で菓子を日本人に配らせていた。手渡しばかりでなく、乗った列車が踏切を通過する時にばら撒いてもいた。手に余るほど持たされたのであろう。

爆弾も日本の主要都市にばら撒いていたから、民族的にばら撒きが好きなのだろう。その宣撫用菓子の備蓄を日本人バイヤーに横流しして、利を貪る悪徳将校たちも居たらしい。酒の横流しも横行していたに違いない。

戦争をビジネスチャンスと捉える連中は、いつの時代にも世界中に居る。彼らは世界のどこで戦争や紛争が勃発しても暗躍する。

それはさておき、今日ウェファースは、ヨーロッパからの輸入品も含め多く出回り、アメリカ製にこだわることはなくなったが、マシュマロの方は輸入品であっても、国内で売られているものはいまひとつ物足らないところがあった。大きさが物足らない。

その物足らなさを一挙に解決するものが、図らずもコストコ浜松倉庫店で見つかった。その名もCampfire Marshmallows "Giant Roasters"、威勢の好い名ではないか!

キャンプのとき棒に刺して焚き火で焼く大きなサイズ。直径5cm長さ5cmのヴォリューム満点のマシュマロ。味も甘すぎずあっさりとして、これまでの小サイズのものは貧弱で、味も悪くマシュマロではなかったかのようだ。この齢になってホンモノのマシュマロを口にするとは情けない。

さらにはアメリカ食文化の象徴のひとつとも言えるポップコーン。これも進駐軍が初めて日本に持ち込んだものだ。

コストコのオリジナルブランドKirklandのものは、10×15×1cmのパッケージが電子レンジでいとも簡単に紙袋入りシネマ・シアター・サイズの代物に出来上がる。気に入ったのは、不発が少ないこと(600w,4分)。不発の粒をうっかり口にすると、不快なことこの上ないから、これまで家では作らなかった。日本人向けに薄塩にしてくれれば、満点なのだが。・・・。

コストコは、体格が良いアメリカ人の食事量を標準に商品の販売単位を決めているから、つい食べきれないほどの量を買ってしまう。コストコ人気商品のティラミスなんか買っていたら、日本人は皆メタボ体形に変わってしまう。

白人が甘いものに強いのは彼らが酒に強いのと同じく人種に固有の体質で、我々黄色人種が同じ量を摂っていれば、健康を損なうこと火を見るより明らかだ。いくらアメリカかぶれでも、彼らの食生活を見習いたいとは思わない。


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