てんちゃんのビックリ箱

~ 想いを沈め、それを掘り起こし、それを磨き、あらためて気づき驚く ブログってビックリ箱です ~ 

1994年末のケネディ宇宙センター

2022-02-06 00:09:32 | 旅行
 

 
 この時の旅行でのメインテーマ ケネディ宇宙センターは私のわがままで決めたが、配偶者はしょうがないと納得してくれた。ホテルで現地のツアー(英語の説明付き)をお願いした。
 バスは順にホテルから参加メンバーをピックアップしてセンターへ向かったが、日本人の参加者は私たちだけだった。ガイドの説明は半分程度がわかった。ホテルから約1時間弱で海の近くの広大な平坦な場所についた。 確か鷲が巣を作っているとかいう話を聞きながら、入口を入った。
 中は非常に広いので、見どころのポイント間はバスで移動し、そこで降りて歩き回る方式だった。英語ツアーだからバスを間違えないようピリピリしていた。中ではロケットの展示品やスペースシャトル発射場、人工衛星や月面探査車等の展示場、打上管制室などだった。
 見つけた写真やネガをもとに、印象に残っていることを書いていく。

1. ロケットガーデン
 広場にこれまで打ち上げられた小型のロケットが林立していた。通常の航空宇宙博物館では建物のせま苦しいところに並んでいるが、こういった開放的なところに並んでいると、いかにも大空を突き抜け宇宙へ行く飛行体であると意識する。

 

「ロケットガーデンに展示されているロケット」
大空に直立している



2. サターンVロケット
 月へ行くアポロ計画は本当はもう一回分の計画があったが打ち切られたと英語の説明があった(私のヒアリングで自信がない)。それに準備されたサターン5ロケットがここに横たえられている。直径10mで長さ110m。打ち上げ時に直立から少しでも軸から外れ重心がずれると飛ぶ方向に影響が出るため、ものすごく高精度に組み立てられたとのこと。
 ともかく大きい。こんなものをよく作ったし、これだけ大きくなければ月に行けないのだなと感慨深かった。



「サターン5ロケット 全景」



「4つのロケットノズルのうち一つ」
これを見ると、スターウォーズの撃墜機体(星座間移動する)のノズルの大きさは妥当

 
 なお私たちが行ったときはこの機体はむき出しで置かれていたが、今は建物で覆われているとのこと。たぶんこの時のような見晴らしはなく、迫力は減殺されているのだろう。


3. シャトル発射場
 スペースシャトルの組立棟は、もともとサターンロケットの組立棟を改修したもので、高さが160mある。大きな扉のある四角い建物が聳え立っていた。私がいった時は扉が閉じられていて、内部でシャトルの整備が行われているとの話だった。シャトルも完了となった今、ここはどうなっているのだろう。



「シャトル組立棟」


4.ロケット管制室
 マーキュリーの管制室とアポロの打上管制室?(打上後のミッション管制はヒューストン)があった。マーキュリーはちょっとした小部屋で仲間内でやっているなという雰囲気だったが、アポロの方は大広間クラスでシステムが複雑になったんだなと思った。


5.宇宙関連展示品
 月面探査車、各種のロケットのカプセルなどが置かれていた。でも大きなロケットを見た後だから印象が薄かった。



「アポロ司令船?」



「ジェミニ?のカプセル内の人の配置」(3人でぎっしり」



「月着陸船から月面車を降ろす様子」



6.宇宙服の人
 ロケットガーデン等をたぶんアポロの頃の宇宙服を着た人が歩いていて、記念写真に応じてくれた。あのキンキラの面の中から外界がどのように見えるのか知りたかった。それとともに、無重力もしくは1/6の月の重力下で動くにしても、動きにくいだろうなと入っている人に同情した。特に地上は1Gだから大変。



「宇宙服の人  人工衛星の整備のポーズ」



「記念撮影」


7.終わりに
 ここは、スプートニクでソビエト連邦に遅れをとったことを自覚したアメリカが、死に物狂いでマーキュリー/ジェミニ/アポロと追いかけた頃の、華やかな開発の成果が展示されていた。その量は宇宙関係なら他の航空博物館を圧倒する。ともかくサターンがドカンと置いてあるのは凄い。そして空間のだだっぴろさは、宇宙へ行く場合には安全確保の為にこんな空間が必要ということを実感させた。

 これを書くにあたってケネディセンターのHPを見て、サターンが劣化防止の為に建物内に格納されたこと、またスペースシャトルが置かれその映像などが実施されていることを知った。たぶん現在はアポロ計画は歴史の奥にしまわれつつあり、今はスペースシャトルが歴史として考えられる状況になったのだろう。
 スペースシャトルは2011年に飛行を停止した。それから11年たち、小学校のほとんどの子供たちはシャトル後に生まれている。中学生だって小さいころだから、きっとシャトルが飛んでいたことは自分自身の経験としては持っていないだろう。後10年もたつとそういった人たちが20歳を越えることになり、彼らを社会で指導する人達はこの分野での常識の違いにびっくりするだろう。




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