漫画家小林よしのり氏
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おはようございます。今日はですね、共謀罪を考えるにあたって、二つの事案を直接体験した事がありますので、その話をさせていただきたいと思います。
一つはですね、1994年、坂本弁護士一家の事件が迷宮入りしていたときにですね、『ゴーマニズム宣言』という漫画で、わしはこれに対する“推理“を描きました。それは限りなくこれはオウム真理教による犯罪ではないか、ということを匂わせるような漫画を描きましたので、オウム真理教の方からたちまち抗議がやってきました。何度も交渉しまして、その度にわしは謝罪をはねつけました。そうすると、オウム真理教が名誉毀損で裁判に訴えてきまして、それから裁判闘争になりました。
それと同時に、実はこれは後からわかったことなんですが、麻原彰晃の方から「小林よしのりを暗殺せよ」という指令が出まして、それでVXガスを持った暗殺団が常にわしを尾行するという状態になってしまいました。
それでわしが明確に察知したのはですね、ひとつはわしの仕事場のマンションの下に山形明という、元自衛隊の信者がVXガスを持って待っているという状態になりまして、わしは最後に職場に一人で残っていたんですけど、先に帰ったスタッフの方から電話があって「下に怪しい奴がずっと待っている」と。「これは危ないぞ」と。「だから今変えるのは止せ、出て行くな」ということを言われて、実際スタッフがその山形というのに声をかけて、撃退してしまいました。
それ以外には、わしが書店でちょっと立ち読みしていたら、その書店の外側にずっとわしを見ている男がおりまして、なんでわしを見ているのだろうと思って外に出て歩いていくと、ずっと尾行してきましたので、市場の中に逃げ込んで、ぐるぐる回りながらパッと外に出て、タクシーを拾って逃げていったりとか、そういうこともありました。
一番危険だったのは、喫茶店に入ったときに、わしと秘書で話をしていたんですけれど、信者たちが5、6人、真後ろの席に座ってしまってですね、喫茶店の中はガラガラなのに。真後ろに座ったもんだから、正面に座っている秘書が「あまりにも不気味だ」と。薄汚れた服を着た男たちの集団がわしの後ろに座っているということで、その信者たちをずっと睨みつけてたんですよね。それで結局犯行に及ぶことができなかったんですよ。結局彼らは喫茶店から立ち去っていきました。
これらは認知されたもので、他にも尾行されたりしてたのかもしれません。非常に危うかったのですが、でも何者かはわからないわけですよ。ただ尾行されていると。それを常に察知している状態ですから。
それで玉川警察署に行って、「怪しい奴がずっと尾行しているから、これをなんとかしてくれ」という風に頼みました。すると全然請けあってくれない。わしは小沢一郎さんと対談した雑誌を持ってたので、それを見せびらかして(笑)、「ちょっと聴いてくれんか、わしはこういう知り合いもいる」みたいな事を言ったら、個室の方に通されましてね。それで上の人達が出てきまして、話を聞いてくれました。
けれども最終的には「あなたのところの玄関の中に一歩でも入ってきたら電話してくれ」と。そうすると警察は対処できると。そうでなければ対処できないと言われたもんで、わしはすごく腹が立って、一歩入られても、そこで殺されるかもしれないのに、冗談じゃねえよと思いましてですね。
非常に危ない状態だなと思って逃げ回る日々が続いていたんですけれども、95年の元旦に、オウムの上九一色村からサリンが検出されたという報道が出て、3月に地下鉄サリン事件が起こりました。そうすると上の方から指示があったんでしょう、玉川警察署とかそういうところから、わしに挨拶に来て、これから巡回パトロールをするということになって、一日に2、3回くらい、郵便受けの中に「異状なし」みたいなメモを入れてくれるようになりました。まあそれとてね、パトロールしてないといきにわしが襲われたらどうなるんだという話にもなるわけですけれども。
結局、6月くらいに暗殺計画が新聞にダーッと載りまして、それで「ああ、やっぱりそういうことだったのか」っていうことが発覚したということですね。
それともう一つですね、薬害エイズ事件にわしが関わっておりまして、ちょうどそれは同じ年に並行してやってたんですけれども、薬害エイズ事件というのは、子どもたちが非加熱製剤を注射されまして、それでエイズを発症してしまったと。
わしにとっては、子ども漫画でデビューして『東大一直線』『おぼっちゃまくん』とヒットを出しておりましたのでね、子どもに対する思い入れというのが人一番強いんですよ。だから子どもたちが仕事場にやってきて頼まれたら引き受けざるを得ないということで、「救う会」の代表に就任しまして、そのために自分の読者の学生たちを先導しましてね、厚生省の周りを取り囲んだり、そういうことをやっておりました。
それでもなかなかこれが打開できない。「郡司ファイル」と当時言われていたファイルを厚生省が出さないんですね。非加熱製剤が危険であるかどうかの認識を証明するファイルだったんですけど、これがなかなか出てこない。非常に行き詰まっているところで『朝まで生テレビ!』に出て、この問題を訴えたんですけれども、知識人たちがですね、「国家というのは隠さないかんこともある」とかですね、「なかなか謝罪できないもんだ」とか、あるいは「これ共産党が関わっているんだ」とかですね、真面目に考えてくれないんですよ。それで頭にきましてね、番組の最後にパネルに「天誅」って書いて、ドカンと出したんですね。「今年の目標、これは厚生省に天誅を加えてやる」ということを宣言してしまったんですね。毎日毎日、子どもが死んでいきますので、わし、その葬式なんかにも出かけていて、たまらない思いになってしまってたんですね。
それで年が明けてから、厚生省になんか一泡吹かせてやろうというふうに考えて、学生に電話しましてね、「とにかく人畜無害な、例えば色がバッと出るとか、匂いが出るみたいなガス、そういうものがないのか」と。「わしが厚生省にそれをばらまいてきてやるよ」と。「それで逮捕されようじゃないか」と。そうすればマスコミが注目するだろうと。わしがどうしてそこまで考えなければならなかったか、ということを国民に啓蒙するしかないと。だから、そういう薬剤はないものかと。
第一、非加熱製剤をエイズ入りなのにバラ撒いているということは、これ、子どもたちに対する無差別テロですよね、国家による。っていうことになるわけですよ。だから権力に一矢報いるためには、まったく無害な、そのくらいのパフォーマンスをやったっていいでしょう、って言う風に思いまして、そういう相談もしていたりとかしました。これが盗聴されていたりとかすると、わしはちょっと大変なことに、何もやらない間に逮捕されていたかもしれないっていう気もしますが。
結局のところ、1月に菅直人さんが厚生大臣に就任しまして、それで厚生省から一括して資料を出させてしまった。それで謝罪に結びついたんですね。菅直人って、なかなか最近評判悪いみたいだけど、とっても良いことしてるんですよ、あの人は。
あの人のおかげで、わしはテロをやらずに済んだんだから。テロって言ったって、人を傷つけるようなものじゃないですから。パフォーマンスですよ。表現者としてのね。
結局、わしのような人間っていうのは、基本的に権力を持っているわけじゃないですから。一市民ですよそりゃ。それで「物言う市民」です。わしはね。ほとんどの人は「物言わぬ市民」です。だから普段、自分たちがまさかね、そういう切羽詰まった状況に追いやられてね、何かやらなきゃいけないようなぐらいの感覚になるとは誰も思ってませんよ。ほとんどの人間がね、自分たちはただ安全に暮らしていくだけだから、たとえ監視されていたって、安全な方がいい、と思っているでしょう。
けれどもね、「物言わぬ市民」は、あるとき「物言う市民」に変わってしまうことがあるんです。それはやっぱり、子どもが被害に遭うとかね、いろんな切羽詰まった状況になれば、物言わざるを得なくなるんですよ。そういう「物言う市民」をどう守るかっていうのはね、これは民主主義の要諦ですよ。これがなかったら民主主義は成立しませんよ。そうでしょう。だからわしは民主主義を守るためにもね、わしは自分のような「物言う市民」が必要だと思ってます。この世の中に必要だと思ってます。そういう人たちはですね、自分の言論を萎縮させるというようなことがあると、非常に困る。健全でない。
わしは、自分は「保守」という立場だと思ってます。「保守」という立場は、決して権力を守るための存在ではありません。「公」を守るための存在だと思ってます。権力と公というのは、合致している時はとても良いんです。公を達成するために権力がちゃんと政策を実行していってくれれば。そうすると、わしも大変助かるんです。
けれども、往々にして権力と公というのは分離して、ずれていくんですね、そういう時にですね、わしは権力と公、どっちにつくかっていうと公につきます。それで世の中の最大多数の人々がなるべく幸福になるような方法というものを見つけて、そのために闘わなければなりません。わしは今後も闘いますよ。これは宣言しておきますけど。この権力を自民党が握ろうと、民進党が握ろうと、共産党が握ったらもっと闘うかもしんないんですけど。(会場から笑い)
とにもかくにも、権力に対してわしはなびくことはない。従順になることはない。公のためならば闘う。こういう、わし自身の宣言をしてるわけですから。そのためには、けっこうラジカルな手法もとるかもしれませんよ。こういうことを宣言するんだから、今から公安はわしのことを盗聴したり、メールを調べたりしますか?
“組織ナントカ“というのは、わしも『ゴー宣道場』という、組織という風に見てしまえばそういうものになるようなのを経営してますから。ここで誰かと相談していたって大きく網をかけて、この組織の中で共謀しているのかって言われればね、なんだかんだでわしの情報が盗まれてしまうこともあるでしょう。
大体、オウム真理教ほどのテロなんて、もう起こりませんよ。あれほど壮大なものはね。結局、オウム真理教問題でサリン等禁止令みたいな法律がもう出来ているわけでしょう?そういう部分でもかなり封じられている。日本国内で中核派がやるしょぼいテロなんて、火炎瓶吹っ飛ばすくらいなもんでしょう。大体、テロなんてものは海外から入ってくるもんですよ。そしたら水際で止めないとならないでしょう。本当だったら飛行場を民間の管理だけに任せていていいのかとか、国家がそこ管理しなければいけないんじゃないかとか。わしもしょっちゅうハワイとかに行きますけど、ものすごく入国のときの管理が厳しくなってしまいましたね。あれ、国家がやるようになったからでしょう。
それよりも、共謀罪の非常に危険なところっていうのは、「物言う市民」というのが萎縮してしまって、民主主義が健全に成り立たなくなるんじゃないかっていうことなわけです。わしはその事を、自分自身が監視されないかっていうことを非常に危惧しております。
一般国民は気づかないでしょう。「物言わぬ市民」である限りは、権力に対して従順な羊でいるかもしれません。だけどそのくらいエスカレートして、自分の情念がほとばしってしまうことはありますよ。それで権力と闘わなければいけないこともあるわけです。
だから、そういう権力と闘う「物言う市民」を守ること自体が民主主義です。それを、今現在の短期的なことだけ考えたってだめ。政治家というのは、将来ずっと先にわたってこの国の民主主義が健全に発展するかどうかを考えて決断してほしい。ということをお願いして、わしの発言を終了します。以上です。
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物言わぬ市民が物言う市民になれば正当な集団訴訟なり、デモ等の市民運動をやれば良いのであって、その言論、表現の自由は保証されているのだから小林氏の言う物言う市民が萎縮することは考えられないし、いらぬ心配である。
厚生省に無害の煙を撒く妄想の話をされてもあぁそうですかとしか言いようがない。
自身のオオム関連の話も必要性を感じない。
漫画家はやはり漫画で表現することがベターであり、彼を参考人として招致した民進党、特に山尾しおりの杜撰な人選に国民の多くは共謀罪への反対に首を傾げていることだろう。
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おはようございます。今日はですね、共謀罪を考えるにあたって、二つの事案を直接体験した事がありますので、その話をさせていただきたいと思います。
一つはですね、1994年、坂本弁護士一家の事件が迷宮入りしていたときにですね、『ゴーマニズム宣言』という漫画で、わしはこれに対する“推理“を描きました。それは限りなくこれはオウム真理教による犯罪ではないか、ということを匂わせるような漫画を描きましたので、オウム真理教の方からたちまち抗議がやってきました。何度も交渉しまして、その度にわしは謝罪をはねつけました。そうすると、オウム真理教が名誉毀損で裁判に訴えてきまして、それから裁判闘争になりました。
それと同時に、実はこれは後からわかったことなんですが、麻原彰晃の方から「小林よしのりを暗殺せよ」という指令が出まして、それでVXガスを持った暗殺団が常にわしを尾行するという状態になってしまいました。
それでわしが明確に察知したのはですね、ひとつはわしの仕事場のマンションの下に山形明という、元自衛隊の信者がVXガスを持って待っているという状態になりまして、わしは最後に職場に一人で残っていたんですけど、先に帰ったスタッフの方から電話があって「下に怪しい奴がずっと待っている」と。「これは危ないぞ」と。「だから今変えるのは止せ、出て行くな」ということを言われて、実際スタッフがその山形というのに声をかけて、撃退してしまいました。
それ以外には、わしが書店でちょっと立ち読みしていたら、その書店の外側にずっとわしを見ている男がおりまして、なんでわしを見ているのだろうと思って外に出て歩いていくと、ずっと尾行してきましたので、市場の中に逃げ込んで、ぐるぐる回りながらパッと外に出て、タクシーを拾って逃げていったりとか、そういうこともありました。
一番危険だったのは、喫茶店に入ったときに、わしと秘書で話をしていたんですけれど、信者たちが5、6人、真後ろの席に座ってしまってですね、喫茶店の中はガラガラなのに。真後ろに座ったもんだから、正面に座っている秘書が「あまりにも不気味だ」と。薄汚れた服を着た男たちの集団がわしの後ろに座っているということで、その信者たちをずっと睨みつけてたんですよね。それで結局犯行に及ぶことができなかったんですよ。結局彼らは喫茶店から立ち去っていきました。
これらは認知されたもので、他にも尾行されたりしてたのかもしれません。非常に危うかったのですが、でも何者かはわからないわけですよ。ただ尾行されていると。それを常に察知している状態ですから。
それで玉川警察署に行って、「怪しい奴がずっと尾行しているから、これをなんとかしてくれ」という風に頼みました。すると全然請けあってくれない。わしは小沢一郎さんと対談した雑誌を持ってたので、それを見せびらかして(笑)、「ちょっと聴いてくれんか、わしはこういう知り合いもいる」みたいな事を言ったら、個室の方に通されましてね。それで上の人達が出てきまして、話を聞いてくれました。
けれども最終的には「あなたのところの玄関の中に一歩でも入ってきたら電話してくれ」と。そうすると警察は対処できると。そうでなければ対処できないと言われたもんで、わしはすごく腹が立って、一歩入られても、そこで殺されるかもしれないのに、冗談じゃねえよと思いましてですね。
非常に危ない状態だなと思って逃げ回る日々が続いていたんですけれども、95年の元旦に、オウムの上九一色村からサリンが検出されたという報道が出て、3月に地下鉄サリン事件が起こりました。そうすると上の方から指示があったんでしょう、玉川警察署とかそういうところから、わしに挨拶に来て、これから巡回パトロールをするということになって、一日に2、3回くらい、郵便受けの中に「異状なし」みたいなメモを入れてくれるようになりました。まあそれとてね、パトロールしてないといきにわしが襲われたらどうなるんだという話にもなるわけですけれども。
結局、6月くらいに暗殺計画が新聞にダーッと載りまして、それで「ああ、やっぱりそういうことだったのか」っていうことが発覚したということですね。
それともう一つですね、薬害エイズ事件にわしが関わっておりまして、ちょうどそれは同じ年に並行してやってたんですけれども、薬害エイズ事件というのは、子どもたちが非加熱製剤を注射されまして、それでエイズを発症してしまったと。
わしにとっては、子ども漫画でデビューして『東大一直線』『おぼっちゃまくん』とヒットを出しておりましたのでね、子どもに対する思い入れというのが人一番強いんですよ。だから子どもたちが仕事場にやってきて頼まれたら引き受けざるを得ないということで、「救う会」の代表に就任しまして、そのために自分の読者の学生たちを先導しましてね、厚生省の周りを取り囲んだり、そういうことをやっておりました。
それでもなかなかこれが打開できない。「郡司ファイル」と当時言われていたファイルを厚生省が出さないんですね。非加熱製剤が危険であるかどうかの認識を証明するファイルだったんですけど、これがなかなか出てこない。非常に行き詰まっているところで『朝まで生テレビ!』に出て、この問題を訴えたんですけれども、知識人たちがですね、「国家というのは隠さないかんこともある」とかですね、「なかなか謝罪できないもんだ」とか、あるいは「これ共産党が関わっているんだ」とかですね、真面目に考えてくれないんですよ。それで頭にきましてね、番組の最後にパネルに「天誅」って書いて、ドカンと出したんですね。「今年の目標、これは厚生省に天誅を加えてやる」ということを宣言してしまったんですね。毎日毎日、子どもが死んでいきますので、わし、その葬式なんかにも出かけていて、たまらない思いになってしまってたんですね。
それで年が明けてから、厚生省になんか一泡吹かせてやろうというふうに考えて、学生に電話しましてね、「とにかく人畜無害な、例えば色がバッと出るとか、匂いが出るみたいなガス、そういうものがないのか」と。「わしが厚生省にそれをばらまいてきてやるよ」と。「それで逮捕されようじゃないか」と。そうすればマスコミが注目するだろうと。わしがどうしてそこまで考えなければならなかったか、ということを国民に啓蒙するしかないと。だから、そういう薬剤はないものかと。
第一、非加熱製剤をエイズ入りなのにバラ撒いているということは、これ、子どもたちに対する無差別テロですよね、国家による。っていうことになるわけですよ。だから権力に一矢報いるためには、まったく無害な、そのくらいのパフォーマンスをやったっていいでしょう、って言う風に思いまして、そういう相談もしていたりとかしました。これが盗聴されていたりとかすると、わしはちょっと大変なことに、何もやらない間に逮捕されていたかもしれないっていう気もしますが。
結局のところ、1月に菅直人さんが厚生大臣に就任しまして、それで厚生省から一括して資料を出させてしまった。それで謝罪に結びついたんですね。菅直人って、なかなか最近評判悪いみたいだけど、とっても良いことしてるんですよ、あの人は。
あの人のおかげで、わしはテロをやらずに済んだんだから。テロって言ったって、人を傷つけるようなものじゃないですから。パフォーマンスですよ。表現者としてのね。
結局、わしのような人間っていうのは、基本的に権力を持っているわけじゃないですから。一市民ですよそりゃ。それで「物言う市民」です。わしはね。ほとんどの人は「物言わぬ市民」です。だから普段、自分たちがまさかね、そういう切羽詰まった状況に追いやられてね、何かやらなきゃいけないようなぐらいの感覚になるとは誰も思ってませんよ。ほとんどの人間がね、自分たちはただ安全に暮らしていくだけだから、たとえ監視されていたって、安全な方がいい、と思っているでしょう。
けれどもね、「物言わぬ市民」は、あるとき「物言う市民」に変わってしまうことがあるんです。それはやっぱり、子どもが被害に遭うとかね、いろんな切羽詰まった状況になれば、物言わざるを得なくなるんですよ。そういう「物言う市民」をどう守るかっていうのはね、これは民主主義の要諦ですよ。これがなかったら民主主義は成立しませんよ。そうでしょう。だからわしは民主主義を守るためにもね、わしは自分のような「物言う市民」が必要だと思ってます。この世の中に必要だと思ってます。そういう人たちはですね、自分の言論を萎縮させるというようなことがあると、非常に困る。健全でない。
わしは、自分は「保守」という立場だと思ってます。「保守」という立場は、決して権力を守るための存在ではありません。「公」を守るための存在だと思ってます。権力と公というのは、合致している時はとても良いんです。公を達成するために権力がちゃんと政策を実行していってくれれば。そうすると、わしも大変助かるんです。
けれども、往々にして権力と公というのは分離して、ずれていくんですね、そういう時にですね、わしは権力と公、どっちにつくかっていうと公につきます。それで世の中の最大多数の人々がなるべく幸福になるような方法というものを見つけて、そのために闘わなければなりません。わしは今後も闘いますよ。これは宣言しておきますけど。この権力を自民党が握ろうと、民進党が握ろうと、共産党が握ったらもっと闘うかもしんないんですけど。(会場から笑い)
とにもかくにも、権力に対してわしはなびくことはない。従順になることはない。公のためならば闘う。こういう、わし自身の宣言をしてるわけですから。そのためには、けっこうラジカルな手法もとるかもしれませんよ。こういうことを宣言するんだから、今から公安はわしのことを盗聴したり、メールを調べたりしますか?
“組織ナントカ“というのは、わしも『ゴー宣道場』という、組織という風に見てしまえばそういうものになるようなのを経営してますから。ここで誰かと相談していたって大きく網をかけて、この組織の中で共謀しているのかって言われればね、なんだかんだでわしの情報が盗まれてしまうこともあるでしょう。
大体、オウム真理教ほどのテロなんて、もう起こりませんよ。あれほど壮大なものはね。結局、オウム真理教問題でサリン等禁止令みたいな法律がもう出来ているわけでしょう?そういう部分でもかなり封じられている。日本国内で中核派がやるしょぼいテロなんて、火炎瓶吹っ飛ばすくらいなもんでしょう。大体、テロなんてものは海外から入ってくるもんですよ。そしたら水際で止めないとならないでしょう。本当だったら飛行場を民間の管理だけに任せていていいのかとか、国家がそこ管理しなければいけないんじゃないかとか。わしもしょっちゅうハワイとかに行きますけど、ものすごく入国のときの管理が厳しくなってしまいましたね。あれ、国家がやるようになったからでしょう。
それよりも、共謀罪の非常に危険なところっていうのは、「物言う市民」というのが萎縮してしまって、民主主義が健全に成り立たなくなるんじゃないかっていうことなわけです。わしはその事を、自分自身が監視されないかっていうことを非常に危惧しております。
一般国民は気づかないでしょう。「物言わぬ市民」である限りは、権力に対して従順な羊でいるかもしれません。だけどそのくらいエスカレートして、自分の情念がほとばしってしまうことはありますよ。それで権力と闘わなければいけないこともあるわけです。
だから、そういう権力と闘う「物言う市民」を守ること自体が民主主義です。それを、今現在の短期的なことだけ考えたってだめ。政治家というのは、将来ずっと先にわたってこの国の民主主義が健全に発展するかどうかを考えて決断してほしい。ということをお願いして、わしの発言を終了します。以上です。
---------------------------------------------
物言わぬ市民が物言う市民になれば正当な集団訴訟なり、デモ等の市民運動をやれば良いのであって、その言論、表現の自由は保証されているのだから小林氏の言う物言う市民が萎縮することは考えられないし、いらぬ心配である。
厚生省に無害の煙を撒く妄想の話をされてもあぁそうですかとしか言いようがない。
自身のオオム関連の話も必要性を感じない。
漫画家はやはり漫画で表現することがベターであり、彼を参考人として招致した民進党、特に山尾しおりの杜撰な人選に国民の多くは共謀罪への反対に首を傾げていることだろう。
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