大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

アメリカの雇用情勢

2015年03月30日 | 日記

 先日、金融危機から現在までのアメリカの雇用情勢を整理した論文を発表した。

 FRBの金融政策への注目から日本でもアメリカの雇用情勢への関心が高まっているが、論文の中で触れているようにいまだ誤解とみられる見方も多々流布している。

 この論文がそのような誤解をなくすのに少しでも役立てばと思う。

 論文のPDFファイルはこちら。


卒業式

2015年03月24日 | 日記

 一昨日は卒業式で、学位記をひとりひとりに渡す役目を仰せつかった(人数が多いため現代社会専攻は2つのグループに分かれて学位記の授与をおこなった)。 

 授業などで見知った顔も多く、大学生活の最後となる瞬間にその一人一人にもう一度会えるというのは実にうれしい。 

 ちなみに私の大学卒業時(今から25年ほど前w)は、職員さんによって事務的に学生証の回収と学位記の手渡しがおこなれ、それを別段おかしいとは思わなかったが、今から考えると少しさびしい。ふと昔のことを思い出してしまった卒業式でもあった。

 

 下は岡崎で見かけた早咲きの桜。


米小売業で最低賃金引き上げ相次ぐ

2015年03月20日 | 日記

 2015年3月18日、米小売大手のターゲットは、今春から従業員の最低賃金を9ドル(1080円:1ドル=120円で計算)に引き上げると発表した。

 先月には世界最多の従業員数をほこるウォルマートも、従業員の最低賃金をこの4月から9ドル(1080円)、来年の2月から10ドル(1200円)に引き上げると発表しており、米小売大手で最低賃金の引き上げが相次いでいる。こうした動きは、米小売業で労働需要が高まっていることを示すものである。

 ところでこうした動きの一方で、米小売業ではフルタイム雇用が増えないという状況も存在している。これを解くカギは米小売業における雇用システムの変化である。米小売業では、繁閑に合わせて時間単位で労働者数を調整しようとする動きが強まっている。この点については最近書いた論文でも触れているので、興味のある方はご参照ください。


ドイツ、監査役会の30%以上を女性にすることを義務づけ

2015年03月08日 | 日記

 ドイツで、規模の大きい100数社に対し、監査役会の30%以上を女性にすることを義務づける法律が可決された。

 ニューヨークタイムズ(NYT)によれば、取締役会の一定比率を女性にすることを最初に義務づけたのはノルウェー。現在は、ノルウェー、スペイン、フランス、アイスランドが取締役会の40%以上を女性にすることを義務づけている。NYTは、ドイツの動きは、こうした欧州の大きな流れに乗ろうとするものだと指摘してる。

 ちなみにドイツの民間研究機関の調査によれば、昨年の時点で、ドイツのトップ100社の監査役会に占める女性の比率は18.6%。欧州最大の通信会社ドイツテレコムではすでに監査役会の40%が女性になっているが、監査役会の女性がゼロという企業もあり、後者のような企業は今回の立法で大きな影響を受けそうだ。

 ひるがえって日本はどうか。さいきんトヨタが女性をはじめて役員(常務役員)に抜擢したことが大きなニュースになったが、まだまだ女性役員ゼロという大企業が多い。今後の変化に期待したい。

 

2015年3月30日追記

 日経新聞が上場企業を対象におこなった調査によると、女性役員がいる企業は34%、女性役員比率は2.9%だったことが明らかになった(日経2015年3月28日朝刊)。

 

 

 

 


北野天満宮の梅

2015年03月08日 | 日記

 私は冬が好きなのだが、それでも3月に入ると春が待ちどおしくなる。とくに寒さが厳しかった今年はそうだ。

 というわけで北野天満宮に行ってきた。下は境内で撮った写真。