少し前にBBCで草間さんの特集があったが、今のご生活も含めてとても興味深い内容だった。河原町の丸善に行った際、いい機会だと思い近くでやっている草間彌生さんの展覧会を観てきた。
場所は祇園にある歌舞練場。
庭も綺麗。上はギャラリー内のカフェからの風景。右にある建物が展示会場。
少し前にBBCで草間さんの特集があったが、今のご生活も含めてとても興味深い内容だった。河原町の丸善に行った際、いい機会だと思い近くでやっている草間彌生さんの展覧会を観てきた。
場所は祇園にある歌舞練場。
庭も綺麗。上はギャラリー内のカフェからの風景。右にある建物が展示会場。
2017年12月15日(金)、米税制改革法案が公表された。また米主要紙によれば、共和党は上下院で過半数の支持を固め、来週に法案は可決される見込みとなった。
法案は基本的に上院案をもとに、それに若干の修正を加えたものになった。おもだった内容は次のとおり。
なお記述内容については十分に吟味しているつもりですが、記述内容に誤りがないことを保証するものではありません。
<企業>
1 2018年から法人税を35%から21%へ下げる。
2 個人の所得を事業収入として申告できる非株式会社(パススルー)に対し、新たに20%の所得控除を認める。この所得控除によりパススルーの実効税率は30%程度になる。ただし夫婦の場合、事業収入が31.5万ドル(3,500万円:1ドル=110円)を超えると所得控除が徐々に減額となる。
3 アメリカでは個人と企業について、所得に応じてどんなに控除を使っても最低限支払わなければならない最低の課税額(alternative minimum tax)が定められているが、これを企業について廃止する。
4 企業が海外に保有する資産について一回かぎりで、流動資産については15.5%、固定資産については8%の課税をおこなう(そのかわり海外利益を米国内に持ち込むときにこれまで必要だった35%の法人税の課税がなくなる)。
5 2022年までは、投資した初年度に全額減価償却することができる。
<個人>
1 所得税率の区分を現在の7つのままにする。ただし最高税率を現在の39.6%から37%に引き下げる。
2 相続税(40%)の支払い義務が生じる収入を現在の2倍(夫婦で2.2千万ドル=24億円)に引き上げるが、廃止はしない。
3 個人について、課税最低額(alternative minimum tax)が発生する所得水準を、夫婦で8.45万ドル(930万円)から10.94万ドル(1,200万円)に引き上げる。また単身者のそれを5.43万ドル(600万円)から7.03万ドル(770万円)に引き上げる。
4 これまでアメリカでは地方税を所得控除して連邦所得税の計算がおこなわれてきたが、あらたに地方所得税と固定資産税(地方税)を合わせ1万ドル(110万円)という上限を控除に設ける。
5 単身世帯の基礎控除を現在の6,350ドル(70万円)から12,000ドル(130万円)に、夫婦世帯の基礎控除を12,700ドル(140万円)から24,000ドル(260万円)に引き上げる。これにより夫婦の収入が年260万円以下の場合、所得税が発生しなくなる。そのかわりこれまであった一人当たり4,050ドル(45万円)の人的控除(本人、配偶者、被扶養者が対象)が廃止される。
6 現在は、夫婦の所得が10万ドル(1,100万円)以下の場合、子供一人当たり1千ドル(11万円)の税額控除(税金から減らせる額)が認められている。これを夫婦の所得が40万ドル(4,400万円)まで、子供一人当たり2千ドル(22万円)の税額控除が受けられるようにする。またそのうち1,400ドル(15.5万円)は支払う税金がない場合、逆に政府から本人に支払われるようになる(日本にはなじみがないがリファンダブルな税額控除と呼ばれる仕組み:たとえば1年の税金が5.5万円しかなければ、10万円の支給を受けることができる。金額は少ないが、ベーシック・インカムとの類似性を指摘する人もいる)。
7 医療費、学生ローンの利子、大学院の授業料免除の控除は現行のまま残す(その他の控除は基本的に廃止)。
8 利子を所得控除できる住宅ローン(1軒目および2軒目)の上限を現在の100万ドル(1.1億円)から75万ドル(8.2千万円)に引き下げる。
9 2019年から医療保険の加入義務を廃止する。
10 電気自動車などに対する補助金は継続。
コリンズ氏(メイン州)とフレーク氏(アリゾナ州)が法案への態度をまだ明らかにしていないが、法案修正などによりルビオ氏(フロリダ州)とコーカー氏(テネシー州)が法案賛成を表明しており、共和党は上下院で過半数の支持を固めた模様。
日本では税制改革のあとはインフラ整備だという意見が聞かれるが、アメリカでは減税による財政悪化をくいとめるため福祉の大幅な削減が次の大きな政策課題になるという見方が多い。
トランプ大統領は公約で、65歳以上の人が無条件で入れる公的医療保険メディケアはけっして変えないとして高齢者の支持を得ていたが、低所得者向けの公的医療保険メディケイドや食費補助(いわゆるフード・スタンプ)とともにその見直しが進みそう。2018年11月におこなわれる中間選挙(下院全議席+上院の1/3議席)に向けてどのような動きになるか、今後も注視していきたい。
2017/12/20 一部内容を追加
共和党は2017年12月15日(金)に税制改革法案を公表する予定になっている。
法案は12月18日(月)に上院で採択、翌19日(火)に下院での採択が目指されているが、ここにきて複数の上院議員から法案への反対意見が出てきた。
反対を表明した一人はフロリダ州のルビオ氏。ルビオ氏は昨年の大統領予備選挙(共和党の大統領候補を選ぶ選挙)で、トランプ氏からひどいあだ名で呼ばれ続けた人物。見ていて気の毒だった。
そのルビオ氏はマイク・リー氏(ユタ州)とともに、法人税を20%から21%に変更するなら、所得税の最高税率を下げることより低所得の家族のため子供一人当たりの税額控除を増やすべきだと主張している。
最終的な税制改革案は、上院案と同じく低所得者に対し子供一人当たり2,000ドル(22万円:1ドル=110円)の税額控除(税金から減らせる額)を認め、さらにそのうち1,100ドル(12万円)は減らせる税金がない場合、逆に政府から本人に支払われる仕組みになっている(日本にはなじみがないがリファンダブルな税額控除と呼ばれる仕組み)。
ルビオ氏は、このリファンダブルな税額控除の金額を増やすことを要求し、それがなければ法案に反対するとしている。そしてリー氏もまた、法案への態度を明らかにしていない。<→リファンダブルな税額控除を1,400ドル(15.5万円)に引き上げることで合意し、ルビオ氏は法案賛成を表明した:2017/12/16追記>
このほか上院案に唯一反対したコーカー氏は、最終案では依然として財源への不安が解消されていないと発言し、法案への態度をまだ明らかにしてない。<→12/15金、コーカー氏は法案賛成を表明:2017/12/16追記>
それでも来週中の法案成立が見込まれる。最後までしっかりフォローしていきたい。
2017年12月13日(水)の夕方(米時間)、米上下院は税制改革法案について最終合意に達した。法案は来週、上下院で採択がおこなわれる予定。
内容については、少しずつここに書き足していきたい。
ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルによれば、上下院の税制改革協議が大きく進展し、共和党は来週に上下院で法案の採択をおこなうことを目指していると報じた。
これまでのおもな合意内容は以下のとおり。
1 上下院案はともに法人税を現在の35%から20%に引き下げるとしていたが、財源確保のためそれを21%とする。
2 利子を税控除できる住宅ローンの上限をいまの100万ドル(1.1億円:1ドル=110円)から75万ドル(8300万円)に引き下げる。
(下院案は上限を50万ドル(5500万円)に引き下げ、上院案は現状維持なのでちょうどその中間で決着)
3 所得税の最高税率を現在の39.6%から37%に引き下げる。
(下院案は現状維持、上院案は38.5%への引き下げ)
37%への引き下げについては、上院のコリンズ氏が早くも反対を表明している。
まだ不動産相続税や企業の最低課税(どんなに控除しても最低限支払わなければならない税額)の廃止などが未決のまま残っているが、NYTとWSJはともに最終決着に近づいており、来週中の法案採択が目指されているとしている。
共和党はアラバマ州で貴重な上院議席を失ったが、逆にそのことが法案成立をいっそう急がせることになっている。
法案成立までしっかりフォローしていきたい。