ウォールストリートジャーナルによれば、米デューク電力は2017年8月25日(金)、サウスカロライナ州で計画していた原子力発電所建設計画を中止すると発表した。
同社はウェスティング・ハウス社が開発中のAP1000型原子炉を2基設置する計画で、これまで土地取得費など5.42億ドル(約600億円:1ドル=110円)を投じてきた。
しかし建設費高騰が見込まれることから、今回の計画中止にいたった。
先月2017年7月には、同じくAP1000型原子炉を建設途上だったスキャナ電力が、建設費用が当初見込みの140億ドル(1.5兆円)から257千億ドル(2.8兆円)に膨らむことから建設中止を決定したばかり。
ちなみに、この建設費高騰にともなう損失をしっかり会計処理していなかったのが東芝の不正会計問題であり、ここから現在の東芝の経営危機が生じている。
AP1000型原子炉は設備の簡素設計などにより従来より安価に建設できるとされてきたが、実際には現場での建設が難航し、建設費が高騰している。