石綿や石綿含有岩綿の吹き付け・貼り付け工事
石綿の吹き付け工事とは、皆さんが利用される立体駐車場、特に自走式駐車場に必ず使用されています。自走式駐車場とは、螺旋形状の駐車場で、自らが運転し、好きな階に駐車できる利点を持っています。この駐車場の梁に吹き付けてあるのが石綿です。又、エレベーター式駐車場の内部の鉄骨にも多くの石綿が吹き付けられています。これらの耐火材料に変わる物として、石綿含有のケイカル版と呼ばれる耐火材が存在します。この材料は、石綿を石膏で固形化したもので、石綿の含有量が多い程、耐火性に優れ、鋸で簡単に切断できる事から、建設現場で多用されてきました。これらの材料の最大の欠点は、耐候に乏しく、紫外線や赤外線に弱く、劣化すると石綿が飛散を始めます。石綿や石綿含有岩綿は、耐火性に優れているだけでなく、吸音性に優れている為、テレビ局のスタジオや、映画撮影所のセットの中にも大量に使用されています。又、その性能を最大限使用してきたのが、発電所で特に原子力発電所は、石綿で作られていると言っても過言ではないほど使用されています。福島原発が水素爆発を起こしたとき、いち早く私が、石綿の危険性をこのブログで発信したのは、この様な状態を施工した経験から熟知していたからです。又、今日では石綿に変わり、岩綿が使用されていますは、国はその岩綿の耐火性能の低さを補う為、平成18年まで5%の石綿を混入させる事を認めていました。しかし5%でも将来石綿患者が発症する事が、アメリカを始めとする諸外国から指摘を受け、平成18年に全面禁止に踏み切りました。因みに、国は1965年石綿の危険性をスエーデンの科学院から情報を入手し、知っていなしたが、経済活動優先の政策上禁止処置を取らず、今日に至りました。この間石綿による死亡者数は統計さえない状態です。ではなぜスエーデンから石綿の危険性を入手したか、ことについて皆様にお知らせし、締めくくりとします。1965年スエーデンの船会社から日本の造船会社がタンカーを等の船の建造を受注しました。その時、スエーデンの科学院から、石綿の危険性を指摘し、建造する船に使用を禁止してきたのです。しかし、日本の造船会社はその後も自国の船や、その他の国からの船の建造には、石綿を使用し続けました。その結果が、全国の造船所が、石綿労災発生事業所として認定されているのです。