建築物や建造物の解体作業
この項目は、省略します。石綿建材が大量に使用されている、昭和戦後に建設された建物の全てが石綿に汚染されている事実は明白で、その建物の解体破壊は、当然に作業員や、周辺住民に多大な石綿粉塵を浴びせてきます。そうした現象については、御理解いただけたと思いますので、違った視点から想像も付かないものに、石綿が使用されている例を今回は御紹介いたします。皆さんは、嘗て魚を焼くときに炭火でコンロの上で、焼かれたと思います。そのとき使用された、金網に白い塗布物が存在していたのを、御記憶だとおもいます。そのものこそ石綿なのです。その他に、病院の病室の仕切りに使われたカーテン。防炎不燃カーテンと呼びますが、これが、石綿布によって作られた物で、年月が経つにつれ、石綿の飛散が始まり、患者の皆さんを始めとして、看護士など、医療関係者の、原発性肺癌や、中皮腫の原因となったことは明らかですが、労働基準局はこの事実を知りません。当然に発症者も知りませんから、これを原因として労災の申請をされた方は皆無です。しかし一部の製造者や、病院建設に携わった者はみが認識しています。そのほかにも消防士が着用した防火服も石綿で出来ていました。大型劇場の緞帳もまた石綿を含む耐火性石綿布が主流でしたが今日では使用されていません。ホテルのじゅうたんもまた石綿繊維を大量に混ぜ合わせ、耐摩耗性を高めたものが使用されていました。この様に日常生活で常に石綿粉塵にさらされてきた日本人は、世界でも類の無い肺癌大国なのです。国は早くから危険性を認識していたのですから、肺疾患の患者を救済する義務が存在すると思います。また、肺疾患の患者の皆さんも、連携し国の責任を追求していくべきと考えます。石綿被害者救済のための地方議会議員連盟の結成に向けて準備に入りました。すでに広島県下の地方議会の皆さんの中にこの趣旨に賛同いただき、賛同いただけた議員が十名を超えました。今後も、一人一人お会いして、協力のお願いをしていきます。嘗て、北朝鮮における拉致事件に立ち向かわれた家族の皆さん方を手本として、全国の地方議会からまず、石綿被害者の救済を訴えてゆきたいと思います。