何方もお金を出して買ったものではない。 ブルーの方は、広島市内の横断歩道に落ちていた。
拾い上げてよく見るとなかなかの品物に感じたので、交番に届けた。 交番の巡査は、金額が張りそうにないから届けなくて良いという。 私の見立てでは、かなりの金額のものに思えたので、無理やり取得物の書類を書き置いてきた。
その翌日警察から、PHSの電話に連絡があり、交番が受け取ったので鑑定したそうである。 すると時価数万円するという。 それから半年後、持ち主が現れず私のものとなった。
左側のトンボ玉も、スパーの駐車場で拾った。
デザインが変わっていてこれも良い品物に思えたので警察まで届けたが、「タカがガラス玉でしょう」といわれ、お持ち帰りくださいとのことであった。 落し物の届けも出されていないので、ご自由にとのことだった。
「蜻蛉玉」の価値について、警察に話しても誰も理解しそうにないので、お言葉に甘えて頂いてきた。
同じ町内に「東宝グラスビーズ」という国内最大級のガラス工場がある。
ビーズを作らすと世界一である。 その社長さんとは、若き頃小さな「おでん屋」で知り合い、妙に気が合った。それが縁で工場の修理などさせていただいた。
後に社長に就任された時、会社のイメージアップに何かいい案はないかと尋ねられ、「ガラスの里」博物館構想を提案した。 数年後それは実現し、今では広島の観光スポットの一つとなっている。
そのガラス工房をよく尋ねるので、「蜻蛉玉」の価値はよく知っているつもりである。いくら好きでも、良いものでなければ手に取りたくない。
良いものはなかなかお目にかからない。 良い物があれば手にれたいので、ネットで検索しても「これ」といったものに出会わない。
ただ右側の「蜻蛉玉」は、ビーズと猫目石の小さなものを「ガラスの里」で手に入れ、自分でデザインして組み上げたものである。 いつも財布の端にぶら下がって私のお供をしている。