冬になり引越し先が、二階の十畳の部屋になって以来、お天道様の有り難さが身に浸みている。 その訳は、冬至の日、お日様が部屋の五分の四まで差し込むことだ。 その下でのお昼寝は天国だ。
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ところが夏は、このお日様がこの部屋を地獄にする。 部屋の五分の一ほど日が差し込むと、灼熱地獄となる。 ベランダにすだれを掛けてやり過ごそうとするが、なかなかそうはいかない。 朝十時頃からは、近隣の屋根で暖まった温風が押し寄せてくるのである。 特に夕凪時分は灼熱地獄となるが夜七時過ぎからは、山から海へと風向きが変わり、やっと一日が過ぎた感じとなるが、冬至の時期はいたって平凡かつ変化の無い天候が続くが、今年は例外である。 といにかく寒い。早、雪の日が四日を上回った。 3・8豪雪の年以来ではなかろうか。 広島市内で40センチの積雪があった年である。 たまたま広島県の中央部の町の小学校の講堂の建設工事にかかわり、泊り込みで出かけたが、連日の雪で工事は出来ず、ただただ宿屋で無駄飯を食っただけだった。 帰りたくとも帰れ無い。 積雪で道路が寸断。 バスも来ない。 食料品も届かない状態だった。 そんな中、RCC放送のヘリがやって来て、田圃に強行着陸。 何か食べ物でも持ってきてくれたのかと思いきや、もって来たのは録音機とマイク。 思わず馬鹿にするなと怒鳴ってしまった。 思い返せば、見知ったかをのアナウンサーだったからだ。 翌日からは自衛隊のヘリが、新鮮な食料を投下してくれ始めたが、病人や子どもが先とばかり外来者の私たちの口には何も届かなかった。 何だかそんな年の様な予感がしている。