前から気になっていた神田明神下にある左々舎(ささや)に行ってきた。
店の前の道では、地域の商店会・親の会・子供会などが参加した
夏祭りが開催されていた。
親達が、屋台での焼きそばを汗だくになって作り、
その脇では、子供達が笑顔一杯に食べている。
この記憶は、お祭り大好き、屋台大好き、友達大好きといった資質をはぐくみ
ヒトとしてのコモンセンスを磨く。
神田明神祭りのような大きな祭りもいいが、
お父さんの活躍の場がある町内の子供会主催の手作りお祭りもうれしい。
こんなにぎわいがある環境で、左々舎のドアを開けた。
入り口からおくまで土間があり右手が調理&カウンター。
ここが料理の心臓部で、一人で来るなじみ客用のカウンターが用意されている。
土間を経て、調理&カウンターを取り囲むように客席があり、
全て掘りごたつ的になっているのでこれはうれしい。
また、入り口からは想像できない広々とした空間が落ち着きを与えてくれる。
隣席のヒトの声が高いから、こちらもさらに声を高めに話していく負の連鎖が飲み屋にはあるが、
ここにはそれがない。空間の広さと、来客の質が高い感がある。
メニューは、
いまのシーズンは、鱧(はも)が中心だが、一品ずつつまんでもいける。
つまみでは、好物のホヤがあったのでこれと、鱧の皮の酢の物、鱧の照り焼きを頼み
ビールを飲みながら待ち受けた。
鱧の皮の酢の物は、きゅうり、わかめとの和え物で、飲みすぎの胃をやさしくいたわってくれる。
好物のホヤは、新鮮で臭みがほとんどなく甘みをもたらしてくれる逸品であった。
メインの鱧の照り焼きは、コショウのあら粒、山椒の葉との組み合わせが良く
おいしくいただけた。(写真参照)
八丈島のくさやがあったので、これを頼んだら、七輪に真っ赤な炭をいれ
この上で焼いて食べるという演出もあり、友人と食べるにはもってこいだ。
一匹分食べ残しがあったので、もったいないから包んでもらった。
ここまでくれば、炊きあわせか鍋まで手を出してみたくなり、鱧鍋を頼んだ。
鱧の切り身、タマネギ、きのこ類のシンプルな鍋だが、
それぞれの具からにじみ出るエッセンスが絡み合った汁が最高にうまかった。
満足の2時間であった。