モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

スイートマジョラム(Sweet marjoram)の花

2009-06-09 07:50:25 | その他のハーブ
(写真)スイートマジョラムの花


古代ギリシャ・ローマ時代には、“幸せ・幸福”のシンボルとして使われていた「スイートマジョラム」。
愛の女神アフロディテ(=ヴィーナス)が創ったと信じられていて、その芳香も女神が触ったためと思われていた。これで花嫁の花冠を作り新婚二人の幸福を願ったという。

しかし、スイートマジョラムの姿は決して美しいとはいえない。草丈30-50cmで四方八方にボサボサと伸び、灰色が少し入った丸みがある緑の小さな葉がビッシリと枝につく。
5月末には枝の先に緑の丸いつぼみがつき、その周囲に1-2㎜程度の小さな白い花が咲く。

この美しいとはいえない「スイートマジョラム」が人生に幸せをもたらすのは、料理用のハーブとして味覚を豊かにし、身体にある毒を消す働きをするからなのだろう。

いまでは、イタリア料理に欠かせないハーブとなっていて、乾燥したものをニンニク、トマト、タマネギ、ワインなどと一緒にいれ、香味を利かせたスパイスとして利用する。

しかし、スイートマジョラムは、乾燥よりも生を利用し、料理の最後に加えるのがよいという。葉と花のついた小枝を肉料理、トマトソース、パスタ、スープなどに加えると
独特の苦味が味を引き締める。

オレガノ属(Origanum)は、多年草と亜潅木36種がヨーロッパ全土に分布し、属名は、ギリシャ語のoriganon“苦いハーブ”に由来する。
通称オレガノと呼ばれるオリガヌム・ウルガレ(Origanum vulgare)もこの属であり、
マジョラム同様にイタリア料理に欠かせないハーブだが、乾燥ではオレガノ、生ではマジョラムといわれている。

(写真)スイートマジョラムの立ち姿
        

スイートマジョラム(Sweet marjoram)スイートマジョラム(Sweet marjoram)
・シソ科オレガノ属(和名ハナハッカ属)の耐寒性がない多年性潅木。寒地では1年草扱い。
・学名はOriganum majorana.L.(オリガヌム・マヨラナ)、英名は Sweet marjoram(スイートマジョラム)、knotted marjoram(ノッテドマジョラム)。
・種小名の“majorana”は、ラテンの語maior(主要な)に直接由来せず、インドのサンスクリット語から来ているようだ。
・原産地は、地中海沿岸。北アフリカからトルコまでの1500mの乾燥した斜面と岩場
・草丈は30~50cmでタイムに似た香りがする。
・開花期は夏場で、6-9月。1年目は7月下旬と遅めに白い花が咲く。
・根が浅いので暑さに弱く、こまめな水遣りとマルチングで直射日光を避ける。
・乾燥を好むので梅雨時は軒下に避難させる。
・料理用のハーブとして活用。
・ミツバチが好むハーブで、この蜂蜜は価値がある。
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