(写真)サルビア・ケンブリッジブルーの花
サルビア・パテンスには約14種の園芸品種があるが、「ケンブリッジブルー」はそのうちの一つで、美しいライトブルーの花が咲いた。
名前の由来は、ライトブルーの花の色がケンブリッジ大学のスクールカラーに似ているのでつけられたという。
このライトブルーのカラーは、1836年のオックスフォードとの対抗ボートレースで舳先にライトブルーのリボンを結び付けたのが初めてつかわれたことのようだが、オックスフォード大学のボートでは、その後“オックスフォードブルー”となるダークブルーを使用するようになる。
原種のサルビア・パテンスよりもっと濃いブルーなのだろう。
「ケンブリッジブルー」の由来?
原種のサルビア・パテンスは、メキシコ原産の花であり、1838年に園芸市場に登場したというが、「サルビア・ケンブリッジブルー」はいつ登場したかが良くわからない。わずかに、1998年に英国に本社がある国際的な種苗会社“Thompson & Morgan”からこのタネが提供されたとある。
この「ケンブリッジブルー」は、1994年の英国王立園芸協会の賞を受賞しているので、この頃に作出されたという推測が成り立ちそうだ。
全般的にメキシコ原産の植物は由来が良くわからない。宗主国のスペインに美しいだけの花の価値がわからなかったのか、記録に残す執着が無かったのか、とにかく記録にぶち当たらないことが多い。
原種が発見されてから150年間もたった頃にこの素晴らしいサルビアが作出されたようだが、謎を解く鍵は、1855年に設立された英国の種苗会社“Thompson & Morgan”にあるかもわからない。
この個人会社は、英国Ipswich, Suffolkにあるパン屋の息子 トンプソン(William Thompson 1823-1903)が、裏庭で植物を育て、趣味が高じて大学で植物学をマスターし、ナーサリー(育種園)を持つところから始まった。この頃の英国は、世界の物資が集まる世界No1の国でもあり、彼は、めずらしい植物を集め、タネ・苗を販売する事業を行った。
さらに成長させるために、植物学はあまり知らなかったがマーケティングに優れているモーガン(John Morgan)をヘッドハンティングし、共同経営の“Thompson & Morgan”となり、世界の植物をカタログで販売する英国でも優良な企業となった。
創業者二人の死後もカタログでの販売は順調に続き、1982年に米国ニュージャージ州ジャクソンに進出し世界を視野に入れた。
サルビア関係のバイブル『The New Book of SALVIAS』では、この件については何も触れていないが、「ケンブリッジブルー」は、1990年代の前半に品種改良の交雑がなされ誕生した比較的新しい品種のようだ。
ネーミングにしても英国らしさがあるので、“Thompson & Morgan”が絡んだとしか思えない。
(写真) サルビア・ケンブリッジブルーの葉と花 (奥の濃いブルーが原種パテンス)
サルビア・パテンス‘ケンブリッジブルー’(Salvia patens 'Cambridge Blue')
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・学名は Salvia patens Cav. 'Cambridge Blue' 。英名はゲンチアンセージ‘ケンブリッジブルー’(gentian sage 'Cambridge Blue')、和名ソライロサルビア
・原産地はメキシコで、サルビア・パテンスの園芸品種。
・耐寒性は強いが耐暑性は弱い。梅雨の時は花を出来るだけ雨に当てない、夏場は風通しの良い半日陰で育てる。
・草丈50~60㎝
・開花期は6~10月、大柄なライトブルーの花が数少なく咲く。
・夏場は無理に花を咲かせないようにすると秋に咲く。
サルビア・パテンスには約14種の園芸品種があるが、「ケンブリッジブルー」はそのうちの一つで、美しいライトブルーの花が咲いた。
名前の由来は、ライトブルーの花の色がケンブリッジ大学のスクールカラーに似ているのでつけられたという。
このライトブルーのカラーは、1836年のオックスフォードとの対抗ボートレースで舳先にライトブルーのリボンを結び付けたのが初めてつかわれたことのようだが、オックスフォード大学のボートでは、その後“オックスフォードブルー”となるダークブルーを使用するようになる。
原種のサルビア・パテンスよりもっと濃いブルーなのだろう。
「ケンブリッジブルー」の由来?
原種のサルビア・パテンスは、メキシコ原産の花であり、1838年に園芸市場に登場したというが、「サルビア・ケンブリッジブルー」はいつ登場したかが良くわからない。わずかに、1998年に英国に本社がある国際的な種苗会社“Thompson & Morgan”からこのタネが提供されたとある。
この「ケンブリッジブルー」は、1994年の英国王立園芸協会の賞を受賞しているので、この頃に作出されたという推測が成り立ちそうだ。
全般的にメキシコ原産の植物は由来が良くわからない。宗主国のスペインに美しいだけの花の価値がわからなかったのか、記録に残す執着が無かったのか、とにかく記録にぶち当たらないことが多い。
原種が発見されてから150年間もたった頃にこの素晴らしいサルビアが作出されたようだが、謎を解く鍵は、1855年に設立された英国の種苗会社“Thompson & Morgan”にあるかもわからない。
この個人会社は、英国Ipswich, Suffolkにあるパン屋の息子 トンプソン(William Thompson 1823-1903)が、裏庭で植物を育て、趣味が高じて大学で植物学をマスターし、ナーサリー(育種園)を持つところから始まった。この頃の英国は、世界の物資が集まる世界No1の国でもあり、彼は、めずらしい植物を集め、タネ・苗を販売する事業を行った。
さらに成長させるために、植物学はあまり知らなかったがマーケティングに優れているモーガン(John Morgan)をヘッドハンティングし、共同経営の“Thompson & Morgan”となり、世界の植物をカタログで販売する英国でも優良な企業となった。
創業者二人の死後もカタログでの販売は順調に続き、1982年に米国ニュージャージ州ジャクソンに進出し世界を視野に入れた。
サルビア関係のバイブル『The New Book of SALVIAS』では、この件については何も触れていないが、「ケンブリッジブルー」は、1990年代の前半に品種改良の交雑がなされ誕生した比較的新しい品種のようだ。
ネーミングにしても英国らしさがあるので、“Thompson & Morgan”が絡んだとしか思えない。
(写真) サルビア・ケンブリッジブルーの葉と花 (奥の濃いブルーが原種パテンス)
サルビア・パテンス‘ケンブリッジブルー’(Salvia patens 'Cambridge Blue')
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・学名は Salvia patens Cav. 'Cambridge Blue' 。英名はゲンチアンセージ‘ケンブリッジブルー’(gentian sage 'Cambridge Blue')、和名ソライロサルビア
・原産地はメキシコで、サルビア・パテンスの園芸品種。
・耐寒性は強いが耐暑性は弱い。梅雨の時は花を出来るだけ雨に当てない、夏場は風通しの良い半日陰で育てる。
・草丈50~60㎝
・開花期は6~10月、大柄なライトブルーの花が数少なく咲く。
・夏場は無理に花を咲かせないようにすると秋に咲く。